イグナチオに殴り込みに来た主権回復を目指す会を調べた

いや、昨日はすごい事態に「うひゃ、おもしれー」・・ではなく、イグナチオが巻き込まれたとあって頭が痛くなったが、昨今、右翼、維新政党珍風・・いや新風系から派生したんだろうなーな謎団体が色々出てきてなにやらあちこちで騒動起こしておるので、そのスピードに追いつけん。

「在特会」とかいう、最近、暴力行為があちこちのブログで問題視されたりしてた団体がいたかと思ったら、今度は「主権回復を目指す会」が主権回復ではなく靖国の問題で、靖国に批判的な一団体、正平協(カトリック教会内で政治活動してる団体)への抗議で、なんだか更に正平協の靖国問題批判ではなく、そこ通り越してカトリックというかキリスト教批判を吐きまくってるという按配。
「主権回復」のはずなのに、そんな明後日の方向に主張が突っ走ってるとはどんな会なんだ?と調べて見た。

主権回復を目指す会
http://www.shukenkaifuku.com/

おお。すごい。
産経新聞か?いや、冒頭に耶蘇は迫害するぞと脅迫していたよーめんさんと新風のせと氏のブログが貼り付き、判で押したような右翼団体の様々な主張があちこちに散見出来る。マジな極右団体なようです。すごいのが出てきたなー。

こういうのは、かつて左翼関連でこれまた判で押したように同じような内容があるみたいな様々な団体(正平協のサイトも似たようなもんだった)が色々出てきたみたいで、政治的な極端な人々ってのはどっちもにたような行動するようで。今回対立した、正平協とこの人々も実は思考性が似てるのかもしれんな。面白い。
分派を創り、共闘して、団体名に冠した活動以外のイデオロギー的主張をするという辺りや数を頼みに行動するとこが似てるっつーか。労働組合が労働問題ではないけんぽーくじょーな主張してるみたいに「主権回復」の場で、靖国問題。キリスト教批判。

・・・ん?もしや靖国の主権回復なのか?つまりただの宗教戦争か?
うーむ。しかし、宗教法人である靖国さんはこの団体と関係ないと思うからいい迷惑だと思う。

日本に圧力かけて来る、主権を脅かすアメリカにむかついて反米思想ならカトリック叩くのはお門違いっつーか、アメリカはプロテスタントの方が強いし、欧州でも政治的にゃぁもうカトリックなんて力なさ過ぎなんだな。最近は葬式宗教団体になっちゃってるようで。欧州で元気なのはこの方達同様のナショナリストな保守のカトリックだけで、彼らはタコ壺こもりたがるんで、こっちがあちらの国に出ていかなきゃ互いに無視出来る関係性になりそうな人々ですな。タコ壺同志、棲み分けできそう。

「在特会」の鼻息荒く排外的な思想はわたくし自身はどうしても賛同出来んのだが、あの団体はまぁ一応「(彼らが考えるところの)在日特権」批判活動をしてるので看板には偽りなし。団体名には忠実な活動をしていると言える。ただ、なにやら彼らも本願寺さんが気に入らない活動をしてると突撃していたようです。一応「在日」関連テーマからははずれてなかったようですが、本願寺さんも難儀だっただろうなぁ。でも、反日本願寺門徒は日本から出て行けとかは言わないんだな。キリシタンが外国の宗教とかいうけどさ、仏教も発祥はインドだよ。

で、主権さんのイグナチオ突撃記事。

http://www.shukenkaifuku.com/KoudouKatudou/2009/091011.html

おお。動画が沢山アップされとる。見てたらまたフリーズしたんで一番目しか見てないけど、

カトリック批判ではお約束のインディオ虐殺とか十字軍とか言ってるようです。まぁそりゃその通りというか批判されるのはそうだよなと思うけど、それしか批判材料ないのか、つーか十字軍なんか1000年前過ぎて困るし、同性者の権利を認めよ!とかゲイに圧力かけるの反対!とか、中絶反対に反対!とか、離婚出来ないの反対!とか教皇の顔が怖すぎ!とかいう現代カトリック教会への批判はないのか?
突然外国人に対しいきなり「滞在許可証もってるんか?」とぞんざいな口調。なかには国際問題になりそうな外交官もいるかもしれんのに冷や冷やさせられますな。

兎に角まぁモノすごい鼻息の荒さである。

こんなに鼻息荒く来られ、主任司祭に合わせろなどと迫られたら、チキンハートなわたくしなどはびびって、つい主任司祭はいませんなどとへたれた対応とってしまいそうだが、彼らは鬼の首を取ったように「卑怯也」などとやらかしてるようである。信徒の代表さんに同情してしまう。
あんなすごい文言の看板や横断幕などなく、紳士的に申し入れしないとあかんと思うよ。少なくとも「伝統」を重んじる「伝統的日本人」の美徳感性からすると、学生運動家のあの礼のかけらもない手法を憎むはずだと思うのだが全く似たような行動をとっておるようです。わたくしは「礼」と言う美徳は大切だと思っているので、暴力的な学生運動家も好かんかったが、新風系右翼も好かん。「伝統的日本」の精神を大切にして欲しいものです。

正平協に文句あるなら本人達に言えばいいのだが、イグナチオに突貫したのは場所貸した責任がどうたらとかいう理屈なんだろう。でも、まぁ、まず、やるなら本丸(潮見)を突け。
更に、靖国で「教徒らが徒党を組んで靖國神社に乱入する計画を打ち出した」事に対し、それが「高金素梅ら反日シナ・台湾人らが靖國神社へ乱入して英霊を冒涜した前例に習い、今度はカトリック教徒らが同様な振る舞いを演じ」るかどうかまだ不明である時点で、圧力をかけるのは戦略的に未熟。
例えば、靖国という他宗教施設に対し、正平協の人々がその場に乱入したり冒涜を働く事実が現に生じた時点、もしくは鼻息荒い「靖国反対」看板など持って靖国に向かったという場合、それをブロックして侵入を阻止するとか、或いは起きてしまった時点で反撃デモかけるなら「まぁ、靖国の信者さんならそらそー思うかもな」とか「せいへーきょーは他宗教のことに口出しすんな。ナニ様だ?」とか思ったかもしれない。しかし、予測だけで圧力かけて来る辺りや、イグナチオ=反日と決めつけるやり方とか、全然同意出来ませんな。へたれノンポリを味方につけられなかった時点で戦略的になんか駄目である。

つまり、まぁ一般人の賛同を得られない活動をしている時点で、かつての学生運動と似てるようです。そのうち内ゲバやセクト争いなどが生じるのではあるまいか?

マジに憂国するなら戦略修正したほうがいいと思う。

個人的には、この手の、自分の思想に反するものに対しなんにでも「反日」と名付けたがるウヨ、排外ナショナリストは、各マル的左翼活動家と同じぐらい大変に嫌いですが、まぁ暴力に走らなきゃ、言論の自由を守るという観点から申し上げますと、まぁ好きにやってくらはい。
暴力、あるいは暴力的文言に関しては、かつての革マルや連合赤軍を思い出したほうがいいと思いますな。

多くの世論を味方につけたいなら戦略は考えたほうがいいと思うのである。


しかし、右方向の劣化が大変に進んでいることに私は憂国したい。