2015年1月10日(日)に、銀座の水谷橋公園から日比谷公園にかけて、「慰安婦問題での日韓合意を糾弾する国民大行進」と題する、実質的にはヘイトスピーチ(差別扇動)&歴史修正主義(過去の植民地支配や侵略行為などの負の歴史否定)を主としたデモが行われました。
その中で行われたヘイトスピーチや差別、歴史修正主義などの発言やプラカードを載せていますので、閲覧にはご注意ください。

1.デモの主催は誰なのか
→主催の「行動する保守運動」については、下のヘイトスピーチ&歴史修正主義を主とするデモへの反対行動の呼び掛けに記載しています。
1.10 ヘイトデモ反対アクション in 銀座
https://antiracismproject.wordpress.com/2016/01/10/0110/
投稿の後段で、日本軍「慰安婦」問題についても、支援団体等の各種声明、「慰安婦」問題Q&A等へのリンクを掲載しています。
2.主催の「行動する保守運動」がこれまで開催したデモで、ヘイトスピーチが行われなかったものがあるのか
→ありません。
3.当日のデモで、実際にヘイトスピーチは行われていたのか
→行われていました。
1については、下から転載します。
1.10 ヘイトデモ反対アクション in 銀座
https://antiracismproject.wordpress.com/2016/01/10/0110/
デモの主催は「行動する保守運動」ですが、その実体は「在特会」です。「在特会」の前会長が率い、「在特会」の各支部メンバーが中心となり動いています。「在特会」は、2009年に京都朝鮮学校襲撃事件を起こし、刑事裁判で有罪判決、民事裁判では「人種差別」とされて1200万円近くの賠償を命じられています。
「在特会」は、これまでも異なる国籍や民族等(主に在日朝鮮人)の人々に対し、差別的憎悪を扇動する(ヘイトスピーチ)デモや街頭宣伝を、新大久保をはじめとした全国各地で行なってきました。
昨年末に「在特会」の前会長は、法務省から朝鮮大学校前でのヘイトスピーチを伴う脅迫行為が違法との認識を持つよう反省を促され、今後同様の行為を行わないよう勧告されました。しかし、その法務省からの通達を破り捨て「何らとして変わりがありません」と、反省の色が全くありません。
ヘイトスピーチ、人権侵害と認定 法務省、在特会前会長に勧告
朝日新聞 2015年12月23日
http://www.asahi.com/articles/DA3S12130299.html
ヘイトスピーチ 元在特会代表に「脅迫的な言動しないで」
毎日新聞 2015年12月23日
http://mainichi.jp/articles/20151223/k00/00m/040/126000c
法務省勧告をめぐる桜井誠の発言と勧告書を破り捨てる様子(2015/12/24)
http://www.twitlonger.com/show/n_1so3nq2
日本軍「慰安婦」問題とは、日本(大日本帝国)による植民地支配と侵略戦争の下で、日本軍による女性への戦時性暴力が「慰安所」という制度として大規模に行われました。この問題には、性暴力だけでなく、女性差別、民族差別、職業差別など、様々な差別が存在しています。戦後、過去の負の歴史を否定する「歴史修正主義」に抗いながら、被害当事者がその奪われた尊厳と人権の回復を求め四半世紀近くもの間、声をあげ続けてきました。それにも関わらず、被害当事者を置き去りにした政府間の「妥結」が行われましたが、まだ問題は未解決で残されたままです。
戦時性暴力(制度)の被害者を「自称」と呼び、そこに民族差別や職業差別なども加えた、戦後71年の今となっても性暴力の被害者を貶めて踏みにじる非道なデモが行われようとしています。
本日行われるヘイトスピーチと歴史修正主義を主とするデモに反対する街頭行動を行います。
ご都合のつく方はぜひご協力ください。
活動は、平和的に人権に配慮しつつ行います。
※今回は、性暴力被害者を貶めるデモに反対するものである事にも留意願います。
そして日本政府に対し、謝罪と賠償を求めている被害者は、台湾やフィリピンを始め各国にいます。
<慰安婦問題>国会関係者ら日本の対応に不満あらわ=協議実施求める/台湾
フォーカス台湾 2016/01/05
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201601050008.aspx
台湾、「正式な謝罪と賠償」求める立場 外交部が確認
朝日新聞 2016年1月6日
http://www.asahi.com/articles/ASJ156HGXJ15UHBI02W.html
フィリピンの元慰安婦団体、政府に日本との協議求める声明を発表―米メディア
Record China 2016年1月7日
http://www.recordchina.co.jp/a126555.html
Philippine ‘comfort women’ fear China sea dispute blocks justice from Japan
REUTERS Jan 6, 2016
http://www.reuters.com/article/us-philippines-japan-comfortwomen-idUSKBN0UK12O20160106
Filipinos hope for wartime rape redress
The Japan Times Jan 8, 2016
http://www.japantimes.co.jp/news/2016/01/08/national/filipinos-hope-wartime-rape-redress/#.VpF2HVK3v5x
2.主催がこれまで関係してきたデモで、ヘイトスピーチが行われなかったものがあるのか
「行動する保守運動」が主催として関わったデモにおいて、ヘイトスピーチが伴わなかったものは1つもありません。そして「在特会」がこれまで主催として関わっているデモや街宣でも、その全てを確認している訳ではありませんが、ヘイトスピーチが伴わなかったものは、ほぼないと言えるでしょう。
3.当日のデモで、実際にヘイトスピーチは行われていたのか
実際に行われた、ヘイトスピーチや差別、歴史修正主義などの発言やプラカードなどを掲載します。
日の丸と旭日旗を掲げて、下のようなヘイトデモが行われました。
【デモ前・集会発言】
■堀切笹美・在特会東京支部長(司会)
「この次はなんですか、『強制連行されたニダ』と。」
■桜田修成・新社会運動主宰
「キレイ事なんか言ってるんじゃねえ。朝鮮人を叩きだせ(叩きだせー)。捏造慰安婦を粉砕するぞ(粉砕するぞー)。日韓断交を実現するぞー。」
【デモ】
■コール
「自称慰安婦たちへの謝罪は無駄だぞ」「自称慰安婦への謝罪はいらないぞ」
「乞食国家韓国を許さないぞ」「乞食国家韓国はいらないぞ」
「ありもしなかった事で謝罪するという事はそれこそウソつきなのです」
「私たちは差別国家韓国の合意を認めないぞ」
「差別国家韓国に肩入れするこいつらもいらないぞ」
「韓国政府は何度謝罪してもおかわりを要求しています」
「また韓国が望んでいるのは、国会決議を経ての謝罪と言われています」
「今回の日韓会談は突然行われたもので国会決議を経ていません」
「朝鮮人のウソつき売春婦に金など一銭も払わないぞ」
「日韓断交 韓国粉砕」
■桜井誠・行動する保守運動(在特会・前会長)
「慰安婦というのは只の売春婦です。従軍慰安婦というのは存在しないんです。」
「従軍慰安婦というのは捏造以外の何物でもないんです」
■参加者
「バカチョンを一人残らず叩きだせー」「朝鮮人を一人残らず叩きだせー」「風呂入ってこいよ。臭えんだよ」「バカチョンカメラ」(銀座通り口交差点・拡声器)
「朝鮮かえれ、朝鮮かえれ」
「皆さん、路上でプラカードを持って中指を立てている人たちは、反日朝鮮人です」(拡声器)
■プラカードなど









以上です。
「慰安婦問題での日韓合意を糾弾する国民大行進」と題して、ヘイト・スピーチや差別、歴史修正(否定)が、街頭で公然と行われていました。
『新版 荒れ野の40年 ヴァイツゼッカー大統領ドイツ終戦40周年記念演説』 リヒャルト・フォン・ヴァイツゼッカー[著]、永井清彦[訳・解説] 岩波ブックレット
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/0094670/top.html
「問題は過去を克服することではありません。さようなことができるわけはありません。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。
ユダヤ民族は今も心に刻み、これからも常に心に刻みつづけるでありましょう。われわれは人間として心からの和解を求めております。まさしくこのためにこそ、心に刻むことなしに和解はありえない、という一事を理解せねばならぬのです。」
「ヒトラーはいつも、偏見と敵意と憎悪とをかきたてつづけることに腐心しておりました。若い人たちにお願いしたい。他の人びとに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。」
下の投稿から、日本軍「慰安婦」問題における、支援団体等の各種声明、「慰安婦」問題Q&A等へのリンクも転載しておきます。
1.10 ヘイトデモ反対アクション in 銀座
https://antiracismproject.wordpress.com/2016/01/10/0110/
[日本政府]
いわゆる従軍慰安婦問題について 1993年8月4日
クリックしてim_050804.pdfにアクセス
慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話 1993年年8月4日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/kono.html
日韓両外相共同記者発表 2015年12月28日
http://www.mofa.go.jp/mofaj/a_o/na/kr/page4_001664.html
[韓国の元日本軍「慰安婦」の人々とボランティアスタッフが共同で生活]
ナヌムの家
http://www.nanum.org/jp/
[元日本軍「慰安婦」の人々に対する支援団体]
韓国挺身隊問題対策協議会
https://www.womenandwar.net/contents/home/home.nx
[元日本軍「慰安婦」支援団体等による各種声明・提言]
日本政府への提言
日本軍「慰安婦」問題解決のために
2014年6月2日
第12回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議
http://wam-peace.org/20140726/
「慰安婦」問題に関する日本の歴史学会・歴史教育者団体の声明
2015年5月25日
歴史学関係16団体
http://www.torekiken.org/trk/blog/oshirase/20150525.html
[公開書簡]日本軍性奴隷制度の被害者に対する賠償
2015年11月30日
アムネスティ・インターナショナル
http://www.amnesty.or.jp/news/2015/1204_5749.html
要請書 「日本政府は被害者が受け入れられる解決策を」
呼びかけ団体 日本軍「慰安婦」問題解決全国行動
2015年12月4日政府提出
http://www.restoringhonor1000.info/2015/11/blog-post_25.html
[挺対協報道資料] 12.28日韓外相会談に向けて
「平和の碑」の撤去といった前提条件付きで日本軍「慰安婦」問題を解決することは不可能です。
2015年12月26日
韓国挺身隊問題対策協議会共同代表 ユン・ミヒャン、ハン・グギョム、キム・ソンシル
https://goo.gl/9jEIiw
日本軍「慰安婦」問題解決のための日韓外相会談合意に対する挺対協の立場
2015年12月28日
韓国挺身隊問題対策協議会
https://goo.gl/sOVef9
被害者不在の「妥結」は「解決」ではない
2015年12月29日 日本軍「慰安婦」問題解決全国行動
http://www.restoringhonor1000.info/2015/12/blog-post.html
日本軍「慰安婦」問題に関する日韓外相会談に対する弁護士有志の声明
2015年12月30日
http://fightforjustice.info/?p=4057
日本軍「慰安婦」合意関連韓国大統領官邸発表に対する挺対協論評
2015年12月31日
韓国挺身隊問題対策協議会
https://goo.gl/8ZN5wR
政治的「妥結」を、真の「解決」につなげよ
2015年12月31日
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
http://wam-peace.org/20151231/
2015.12.28. 日韓外相合意に対する立場
2016.1.3.
〈日本軍「慰安婦」研究会〉設立準備会
https://goo.gl/bj5qwX
この政府間合意で、「慰安婦」問題の“終息”を許さない!
「慰安婦」問題の真の解決のために、日本政府は改めて誠意を示せ
2016年1月6日
「慰安婦」問題解決オール連帯ネットワーク
https://goo.gl/AQdgSu
日本軍「慰安婦」問題の正義の解決を求める世界行動および第1212回日本軍「慰安婦」問題解決のための定期水曜デモ
[声明]
2016年1月6日
日本軍「慰安婦」問題の正義の解決を求める世界行動および第1212回日本軍「慰安婦」問題解決のための水曜デモ参加者一同
https://goo.gl/3PqSYv
2015年12月29日、李容洙(イ・ヨンス)さんと韓国外務省次官
金福童(キム・ボクドン)さんからの映像メッセージ
Fight For Justice 日本軍「慰安婦」- 忘却への抵抗・未来の責任
《少女像》はどのようにつくられたのか? 〜作家キム・ソギョン、キム・ウンソンの思い
http://fightforjustice.info/?page_id=4114
時代の正体〈56〉反日ではなく共感
神奈川新聞 2015年1月28日
http://www.kanaloco.jp/article/71970
<慰安婦問題>国会関係者ら日本の対応に不満あらわ=協議実施求める/台湾
フォーカス台湾 2016/01/05
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201601050008.aspx
台湾、「正式な謝罪と賠償」求める立場 外交部が確認
朝日新聞 2016年1月6日
http://www.asahi.com/articles/ASJ156HGXJ15UHBI02W.html
フィリピンの元慰安婦団体、政府に日本との協議求める声明を発表―米メディア
Record China 2016年1月7日
http://www.recordchina.co.jp/a126555.html
Philippine ‘comfort women’ fear China sea dispute blocks justice from Japan
REUTERS Jan 6, 2016
http://www.reuters.com/article/us-philippines-japan-comfortwomen-idUSKBN0UK12O20160106
Filipinos hope for wartime rape redress
The Japan Times Jan 8, 2016
http://www.japantimes.co.jp/news/2016/01/08/national/filipinos-hope-wartime-rape-redress/#.VpF2HVK3v5x
[日本軍「慰安婦」問題に関する公文書等の資料]
■Fight For Justice 日本軍「慰安婦」- 忘却への抵抗・未来の責任
・資料庫 日本軍中央の政策、指示、関与
http://fightforjustice.info/?page_id=608
■アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館
・河野官房長官談話後に発見された日本軍「慰安婦」関連公文書等の公開
http://wam-peace.org/koubunsho/
[日本軍「慰安婦」問題に関するQ&A]
■アクティブ・ミュージアム 女たちの戦争と平和資料館
「慰安婦」問題を知ろう-「慰安婦」Q&A
http://wam-peace.org/ianfumondai/qa/index.html
「慰安婦」Q&A
http://wam-peace.org/ianfumondai/qa/index.html
Q2.慰安所設置の指揮・命令系統はどのようなものだったのですか?
http://wam-peace.org/ianfumondai/qa/index.html#q02
Q4.慰安所は誰が管理・経営していましたか?
http://wam-peace.org/ianfumondai/qa/index.html#q04
Q6.女性たちはどのように集められましたか?
http://wam-peace.org/ianfumondai/qa/index.html#q06
■Fight For Justice 日本軍「慰安婦」- 忘却への抵抗・未来の責任
[入門編]
1 日本軍「慰安婦」にされたのは韓国人だけなの?
http://fightforjustice.info/?page_id=2356
5 軍慰安所で強制はなかったの?
http://fightforjustice.info/?page_id=2348
7 なぜ女性たちは沈黙したの?
http://fightforjustice.info/?page_id=2344
[Q&A]
0-1 強制連行が問題の本質なの?
http://fightforjustice.info/?page_id=2433
1-1 朝鮮では強制連行はなかったの?
http://fightforjustice.info/?page_id=2650
1-3 日韓請求権協定と「慰安婦」問題
http://fightforjustice.info/?page_id=2481
2-7 「慰安婦」は厚遇されていた?
http://fightforjustice.info/?page_id=2393
2-9 一般の女性は守られた?
http://fightforjustice.info/?page_id=2389
2-10 被害女性の証言は矛盾だらけなの?
http://fightforjustice.info/?page_id=2387
3-5 『朝日新聞』の誤報で「慰安婦」問題がねつ造されたの?
http://fightforjustice.info/?page_id=3385
[解決編]
2-3 国民基金
http://fightforjustice.info/?page_id=2471
