問題はサービス自体の質ではなく、サービス管理の質なのだ

櫛ヶ浜やぎさんへ。
確かにはてなRSSは、ウェブサービスとしては全然イケてない。ちょっと気の利いた人なら、みんなとっくの100年前にlivedoor reader等に乗り換えているというのは僕も知っている。
しかし、件のidea:15431は、「はてなはもっとましなRSSサービスを提供しろやゴルァ」という主張とは違うのだと思う。いや、もしかするとid:foreplayさんはそのつもりで件のアイデアを立てたのかもしれないが*1、少なくとも僕は以下のように解釈している。
はてな障害情報をはてなアンテナで*2チラ見していると、このごろは毎度のように「当初のメンテナンス予定が遅れましてまことに申し訳ございません」のようなことばっかり言っている。事実いま調べてみたところ、今日の時点で最近5件のメンテナンスのうち、4件までもが当初に予告していた刻限を守れていない。
これは、僕の認識では、はてな社のサーバメンテナンスの仕組みに何か欠陥があることを意味している。言葉を変えれば、これははてなRSSという個別のサービスの問題ではなく、はてなのサービス総体としての品質の問題なのだ。*3 6時間のはずのメンテが15時間以上になってしまったという事態は、今回は「たまたま幸いにして」はてなRSSで起こってくれただけであって、同様の事故が、もっとメジャーで人気のあるサービスで起こらないという保証はないと思う。
そもそも、いやしくも業務としてウェブサービスを運営している者ならば、たとえそのサービスが客観的に見ていかにダメダメであっても、管理運用くらいはまっとうにやるべきなのではないのか? また、メンテの時間を守れる確率が現状の実績で僅か20%とあれば、はてなに愛着(あるいは未練?)があるユーザーならば、スタッフへの苦情の一つくらい当たり前に言いたくもなると思うのだけれども、いかがでしょうか?

下のトラックバックに伴う追記

なるほど。「ダメなウェブサービスは即見捨てるのが善だし全体最適」ということですか。いかにも特定のサービスに文句をつけ続けて部分最適に陥るよりは、よそのより良いサービスによって全体最適を得るべきだという論旨(と理解しました)には頷けます。
しかし、かつて(2005年の前半くらいまでかな)の、「文句をつければ必ず直してくれる」はてなダイアリー*4を忘れられない者としては、それはあまりに冷たい考え方のように思えたのでした。まあ、これは、年寄りの繰り言に属する話ですし、はてなのコミュニティはそうやって部分最適(=ニッチな世間)になってしまったのかもしれませんけど。

追記2

あと、櫛ヶ浜さんくらいのスキルがあれば、データをエクスポート→インポートしてよそのサービスに移行することなど何でもないことなんでしょうけど、それさえできずにグチをこぼすだけって人も、実はけっこういるかもしれないのでは、とも思いました。

*1:よろしかったらご意見お待ちしております。

*2:フィードを出していないから、チェックのためにはこうするしかない。

*3:そういう意味では、g:beta:id:another:20070606:1181145250でg:hatena:id:hatenarssにトラックバックしたのは適切ではなかったかもしれない。

*4:例としては、d:id:mozuyama:20040209:p6のような感じ。