立山テン泊ハイク1日目(室堂~雷鳥沢)
このところ仕事が忙しく、休日出勤の日々が続く(涙)
運良く休めた日も、雨男のあの御仁が定休日を変更したせいか、軒並み雨(怒)
ようやく貰えた2日間の夏休み。
当初は後立山連峰の山にテン泊で登る予定だったが、予報を確認すると
初日は登山指数Aだが、2日目はC。
どうやら長野県一帯の高山はどれも同じ予報のようだ(汗)
他の山で予報が良いのを確認していると、この山がヒット。
立山
ご存知、北アルプス立山連峰の主峰で、日本百名山や花の百名山に選定。
富士山や今年開山1300年の白山とともに、日本三名山、日本三霊山ともされる。
同じ立山連峰の剱岳や大日岳には登っているが、実はまだ立山に登っておらず、室堂にすら行ったことがない。
登山口までの交通費がネックで、吝嗇家の私にはどうも足が遠のく山域だった(笑)
予報は良さそうだけど、問題は時期。
お盆休みの真最中で、室堂までのアクセスの立山黒部アルペンルートは激混み必至。
雄山(3003m)に続く登山道もハイカーや観光客で大渋滞する映像を見た記憶がある。
直前までBプランの後立山連峰の山と迷いつつ、前夜自宅を出発。
富山県に入ると、突然激しい雨に見舞われる(23:00)
おいおい、明日は登山指数Aなんだよな?!
この時点でBプランの選択肢は自動消滅し、立山ICで北陸道を降りる(笑)
24:30 立山駅第1駐車場(無料)(標高約470m)
ほぼ満車だったが、幸運にも駅に一番近い第1駐車場(280台)に駐車できた。
ここで朝まで車中泊。明日は晴れるといいなぁzzz
5時に眼が覚めると、願いもむなしく霧雨のような雨。
またてんきとくらすに裏切られた!(笑)
用を足しに駅舎に行ってみると、始発待ちのハイカーや観光客で長蛇の列(汗)
ヤバっ! 早く並ばないと・・・
テン泊装備でパンパンのザック。
今日の重量はビアやらなんやらで23㎏です(笑)
5:45 立山駅(標高約475m)
ここから美女平まで立山ケーブルカー、美女平から室堂まで立山高原バスと乗り継ぐ。なお室堂直通のパノラマバス(+500円)もあるが、この日は既に満席だった。
当日券の切符を買うべく並んでいると、始発(6:00)のケーブルカーが発車していく。
並ばなくて済むWEB切符もあるが、直前まで迷っていたので購入しなかった。
30分並んで、6時50分発の乗車券をGET(6:15)
5日間以内の山行なら、往復(4310円)の方が550円おトク。
乗車時刻まで少し時間があるので、近くのお店で腹ごしらえ。
玉子そば(500円)をオーダー。
この店のおにぎり(2個350円)は、ハイカーの間では昼食用として有名らしい。
朝飯を済ませ駅舎内へ(6:35)
並んでいるのは6時40分発の便。
通常20分間隔で運行されているが、この日は臨時便を増発して10分間隔で運行。
なお危険防止のため、ヘルメットやアイゼンのザック外付けは禁止。
またピッケルやトレッキングポールもカバーや石突きキャップが必要。
モニターに映し出されている室堂のライブカメラ映像。
気温14.6℃で、少しガスがかかっているが雨は降っていないようだ。
6時50分発の改札が始まりホームへ。
美女平までの標高差約487mを約7分で結ぶ。
ケーブルカーが入線。
入口が前・中・後の3箇所あり、比較的前に並んだのにちょうど入口と入口の間になり、座れなかった。これじゃ並ぶ意味ないじゃん!(笑)
7:00 美女平駅(標高約977m)
美女はどこにもいませんが(ウソ)
ここから立山高原バスに乗り換え。
登山口のある室堂まで、約50分のプチバス旅。
定期運行では次便は7時40分発だが、この日は臨時便(7時5分発)が運行。
大きなザックはトランクに入れられるので、サイドポケットのPETボトル等は事前に外しておく。
窓ガラスには大粒の雨。
本当に上は降っていないの?
モニター映像とナレーションが周りの風景や自然を説明。
展望スポット等では速度を緩めてくれる。
弥陀ヶ原
対岸の大日湿原とともに2012年にラムサール条約に登録された。
昨年登った大日岳(2501m)
天狗平に差し掛かる頃には、青空が広がってきた(7:53)
どうやら雨雲は標高2000m以下までだったようだ。
一昨年、2度も早月尾根を登る羽目となったどえむの殿堂、剱岳(2999m)
今日のシャツはもちろん剱岳です(笑)
7:58 室堂バスターミナル(標高約2450m)
早朝のせいか黒部ダム方面に向かう乗客もまばら。
自宅で作成した登山届を忘れずに提出。
ルート上には残雪はないようなので、アイゼンは車に置いてきたが大丈夫かな?
7月30日に室堂山北斜面でクマ(成獣2頭)が目撃されたそうだ。
しまった! 火薬銃も置いてきた(笑)
ターミナルを出ると、眼前に立山が雄大な姿を現していた。
予報を信じていたよ、てんきとくらす! (ウソつけーw)
立山という峰はなく、雄山(3003m)、大汝山(3015m)、富士ノ折立(2999m)
の3つの峰の総称。
画像でしか見たことのない大パノラマが眼前に広がる。
雨の下界から一変の天上界に、皆笑顔がこぼれている。
いきなり標高2450m地点にワープしたので、すぐにハイク開始せず高地馴化するのが高山病にならない鉄則。
PETボトルに立山玉殿の湧水を入れ替える。
立山トンネル掘削中に湧き出た地下水で、名水百選にも選ばれている。
身体がだいぶ慣れてきたので、宿泊地の雷鳥沢キャンプ場に向けて出発(8:23)
雷鳥沢(標高約2277m)までは片道約1.4km、標高差約▲173m、標準CTは1時間5分。
ほぼ下りだが、身体を馴らすべくいつもの亀足でよたよた歩いていこう(笑)
火口跡であるミクリガ池と立山三山の別山(2880m)
立山には、弥陀ヶ原、室堂、大汝山(峰)、別山など白山と同じ地名が多々存在するが、どちらが元祖なのだろう?
開山は立山(701年)の方が白山(717年)より僅かに早いが、白山の方が中世の頃から多くの登拝者があったので白山が元祖なのかも(違っていたらスミマセン)
日本二百名山の奥大日岳(2611m)
今回余力があれば、あの山にも登る予定なのだが・・・
ミヤマアキノキリンソウ(深山秋の麒麟草)
キク科アキノキリンソウ属の多年草。
ヤマハハコ(山母子)
キク科ヤマハハコ属の多年草。
カンチコウゾリナ(寒地髪剃菜)
キク科タンポポ亜科コウゾリナ属の多年草。別名タカネコウゾリナ。
地獄谷(立山火山)
立山信仰では立山を天国、地獄谷を地獄、剱岳を針の山とする曼荼羅が描かれ、悪事を働いた者はこの地獄谷に落ちるとされる。それじゃ私は立山行きですね(大ウソ)
以前は散策できたが、噴気活動が活発化しているので2011年から通行禁止。
風に乗って、時折硫黄臭が鼻につく。
朧げながらも、ミクリガ池に映る逆さ立山が望めた。
8:38 みくりが池温泉(標高約2410m)
日本最高所の温泉(単純硫黄泉)で、立ち寄り入浴可能(700円・9~16時)
なお露天風呂の最高所は八ヶ岳(硫黄岳)の本沢温泉(2150m)
8:42 エンマ台(標高約2415m)
近年、立山火山(弥陀ヶ原火山)の活動が活発化しており、2016年12月から24時間体制で観測する常時観測火山に指定された。
なお立山(雄山・大汝山・富士ノ折立)は造山活動により隆起した山塊で、火山ではない。
登山道上の数ヶ所に設置されている警告灯とスピーカー。
火山性ガスの濃度が2ppm以上で黄色灯、5ppm以上で赤色灯が回転し、注意を喚起する。
霞んでいるのは天候のせいではなく、火山性ガスのせい。
黄色灯程度では人体への許容濃度範囲内だが、個人差があるのでご注意を。
息苦しい場合は、濡れたタオル等で口や鼻を覆い、急いで通過する。
イワイチョウ(岩銀杏)
ミツガシワ科イワイチョウ属の多年草。 別名、ミズイチョウ(水銀杏)
チングルマ(綿毛)(稚児車)
バラ科ダイコンソウ属。夏の立山を代表する花。
単純に下るだけかと思っていたら、細かいアップダウンや池を大きく迂回していく。
吹流しの風向きに注意。
ヤバっ! もろこちらにガスが流れてくるじゃん!
8:59 雷鳥荘(標高約2377m)
こちらも立ち寄り入浴可能(700円)で19時30分まで。
雷鳥荘を過ぎると、眼下に雷鳥沢キャンプ場が見えてきた。
最大300張の広大なキャンプサイトには色とりどりのテントの華が咲いていた。
お盆ということで混雑を心配していたが、思ったほどではなくひと安心。
雷鳥沢に続く名物の石階段。
ブロ友さんたちが一様にキツいと評しているハイカー泣かせの難所(笑)
地獄谷の向こうにはガスが湧いてきているようだ。
急がねば・・・
この辺りのチングルマはまだ綿毛前だった。
コイワカガミ(小岩鏡)
イワウメ科イワカガミ属の多年草。
ウサギギク(兎菊)
キク科ウサギギク属の多年草。
9:16 雷鳥沢キャンプ場(標高約2277m)
室堂BTから53分。
早速、管理棟で設営申込(1張500円/日)
管理棟には水場(無料)と水洗トイレ(テン泊者は無料)、診療所(金沢大)などがあるが、売店はないのでビア等の購入は近くの雷鳥沢ヒュッテかロッジ立山連峰へ。
室堂に向かうべく急登な石階段を登っていくハイカーの群れ。
明日は私もあそこを登るのか・・・
1年ぶりで多少悪戦苦闘したが、無事設営完了(10:04)
場所によっては小石が多く、ペグが刺さりにくい。
設営に手こずっている間に、いつの間にか雲が湧いてきた。
今回立山三峰(雄山・大汝山・富士ノ折立)を縦走周回する予定だが、標準CTは約6時間。
健脚な方ならいざ知らず、亀足の私だと最低8時間はかかるので、この時間からだとアウト。
そのため、初日は奥大日岳(2611m)に向かう計画を立案。
往復の標準CTが約4時間なので、亀足の私でも6時間あれば戻ってこれる目論見だった・・・
だが奥大日方面にもガスがかかっており、全く見えない有様。
ち~ん 本日のハイク終了!
ビアも早く飲みなよ!と待っているし、今日はここでまったり過ごそう(笑)
初日は雷鳥沢までの下りだったので、重いビア(500ml)を3本も担いできた。
水場の水は塩素殺菌されているが、飲用の場合は煮沸した方がベター。
あれ? また晴れてきたぞ!?
”降りると晴れる”ならぬ、”飲むと晴れる”の法則発動(笑)
雄大な景色をつまみに2本目を飲んでいると、日頃の疲れからか睡魔が襲ってきた。
眼が覚めると、14時半過ぎと3時間も寝てしまった(14:34)
目覚ましのコーヒーでまったりタイム。
ふと見上げると、青いキャンバスに描かれた一線の飛行機雲。
う~ん、夏だな~
まだ日が高いが早めの夕食にする(15:32)
3玉ですがなにか?
周りのハイカーがこちらを注視しているようですが気のせいでしょう。
3本目もいっちゃいます(笑)
飲み過ぎたせいかまた睡魔に襲われ、18時前に就寝。
明日も晴れると良いのだがzzz
☆今回歩いたコース☆ (クリックすると大きくなります)
(この日の行程)
0:30立山駅駐車場5:40
5:45立山駅(立山ケーブルカー)6:50
7:00美女平駅(立山高原バス)7:05
7:58室堂バスターミナル8:23
8:38みくりが池温泉
8:42エンマ台
8:59雷鳥荘
9:16雷鳥沢キャンプ場(テン泊)
やっぱり、山っていいね!
立山(雷鳥沢キャンプ場)
標高差▲173m
下り 53分
出会った人 測定不能 出会った動物 なし
☆☆☆ランキング参加中です。☆☆☆
にほんブログ村
応援のポチッ、お願いします。
↓こちらもポチっとよろしくお願いします。
- 関連記事
-
- 立山テン泊ハイク2日目③ ガスを背負って(雄山山頂~雷鳥沢) 2017/08/22
- 立山テン泊ハイク2日目② たてやまミュージックホール(一ノ越~雄山山頂) 2017/08/20
- 立山テン泊ハイク2日目① 神の道(雷鳥沢~一ノ越) 2017/08/20
- 立山テン泊ハイク1日目(室堂~雷鳥沢) 2017/08/17