火打山・妙高山テン泊ハイク 1日目その1
三連休ずっと仕事だったご褒美で、北アルプスハイク以来1ヶ月半ぶりの、しかも土日の連休を貰えることになった。よし、テン泊ハイクに行くぞ!
(さて何処のお山に行こうか? やっぱり北アルプス!?)
ブロ友の方たちは三連休にあんなお山やこんなお山に行かれたようだが、お天気に恵まれたので激混みだったとのこと。やっぱりこの時期、土日の北アルプスはハイカーで溢れているので、駐車場やテン場の確保が厳しそう。
また近場の白山テン泊も考えたが、愛妻家のあつぷりさんの話では市ノ瀬駐車場は満車で道路にも車が溢れていたそうだ。
この土日も好天のようなので、何処のお山も混雑するのは必死。本当は平日の方が空いているのでありがたいのだが、贅沢は言ってられない。という訳で以前から登ってみたかったこのお山をチョイス。
火打山(2462m)・妙高山(2454m)
新潟県の頚城(くびき)山塊にある山で、共に日本百名山に選定されている。
北アルプスほどメジャーじゃないので、それほど混雑していないだろうと勝手に思い込んで選んだのだが。。。
全然準備をしていなかったので、退社後急いで買出しを済ませ帰宅。
忘れ物や通行止め情報がないかしっかり確認し、22時に自宅を出発。
北陸道で一路新潟県を目指す。
ずっと走り詰めで新潟県に入り、名立谷浜SAでようやく小休止(0:54)
うどんでも食べようかと思ったら、フードコーナーは閉まっていた(笑)
1:16 上信越道新井PA(ハイウェイオアシス新井)(標高約110m)
睡魔が襲ってきたのと登山口のある笹ヶ峰は標高約1300mにあるので、朝までここで車中泊。
ここは併走するR18上信バイパスの道の駅あらいと繋がっていて、24時間営業のファストフード店(すき家)もある。
携帯のアラームで眼が覚める(6:00)
予報どおり雲ひとつなくすっきり晴れ渡った青空。 お、あれは・・・
昨夜は真暗で何も分からなかったが、視線の先には妙高山(2454m)
峰続きの右端には火打山(2462m)もくっきりと望める。
今日は気持ちの良いハイクができそうだ(嬉)
軽く朝飯を済ませ出発(6:20)
妙高高原ICで高速を降りて一旦R18に入り、すぐ案内看板の指示で県道39へ。
妙高杉ノ原スキー場方面に進んでいく。
笹ヶ峰牧場では牛さんたちが美味しそうに牧草を食んでいた。
7:03 笹ヶ峰登山口駐車場(標高約1314m)
予想通り、第1駐車場(20台)は既に満車。
20mほど先の笹ヶ峰キャンプ場の駐車場(130台)へ。
こちらはまだ空いていたが、それでも50台以上はありそう。
ある程度の混雑は予想していたが、ここまでとは… さすが百名山、恐るべし!
駐車場の先には日本二百名山で”信濃富士”とも呼ばれる黒姫山(2053m)が望めた。
ここには水洗トイレや自販機も完備されている。
これまでのテン泊ハイクで懲りたにもかかわらず、今回のザックも23㎏。
野営先の高谷池には一応水場があるが、生水での飲用は不可らしいので水だけで6L用意。またしてもヘロヘロになりそう(笑)
7:17 笹ヶ峰登山口(標高約1316m)
立派な屋根付きゲートがある。
ゲート内のコーナーで登山届を記入し提出。
珍しい下山届もあった。
ここから火打山、妙高山を周遊することができる。
妙高山から燕温泉側に縦走するハイカーも多いようだが、単独行なのでこのような周回コースを計画。
1日目:笹ヶ峰→富士見平→高谷池ヒュッテ→火打山山頂→高谷池ヒュッテ(テン泊)
2日目:高谷池ヒュッテ→黒沢池ヒュッテ→大倉乗越→長助分岐→妙高山山頂→長助分岐→大倉乗越→黒沢池ヒュッテ→富士見平→笹ヶ峰
全行程28㎞、累積標高2800mのロングコース、果たして大丈夫だろうか?
(クリックすると拡大(1687×1226)します)
元高谷池ヒュッテ管理人だった築田博さんのHP”火打山の風”から引用させていただきました。
最初の目的地、高谷池ヒュッテまでは約6㎞。気を引き締めてハイク開始(7:20)
上記のMAPでは高谷池ヒュッテまでのコースタイムが2時間40分(休憩含まず)となっているが、テン泊装備なので目標CT4時間(休憩含む)で行ければいいのだが…
また高谷池ヒュッテのHPには、年代別のコースタイムや詳しい登山道情報が記載されている。
まずは木道を歩いていく。
一部未施工の箇所もあったが、木道は黒沢橋までの約2.2㎞を延々と敷かれている。
数年前に施工された場所も多く、このように現在も施工中のようだ。
登山道の路面が削られて根を露出させないためだろうが、チョッと整備されすぎている感も。
まだ紅葉の始まっていないブナ林の中をなだらかに登っていく。
7:45 山頂まで残り8㎞地点
登山道にはこのような1㎞ごとに残り距離を示す標識がある。
8:20 黒沢橋(標高約1575m)
ラップタイムは1時間。標準CTが50分なので、重荷を背負った割にはまずまずのペース。
黒沢池を源流とする黒沢にかかる立派な橋を渡って対岸へ。
ここで小休止する。
ここまでなだらかな登りだったが、この先急登になるので、ドーピング剤を摂取。
木道とはうって変わり、ゴツゴツした岩や木の根が露出した険しい道になる。
8:48 十二曲り入口(1/12)
その名の通り、九十九折れの険路が続く。その険しさから別名”爺返し”とも言うそうだ。
このように道が折れる箇所には表示看板が設置されている。
ただ全ての折れ箇所にある訳でなく、またその間隔もバラバラ。
下の方は看板の間隔が広いが、上の方はすぐに次の看板が見える箇所も。どうやら上から順番に番号を振っていったら、下の方で12を越えそうなので調整した感がありあり(笑)
9:12 十二曲り終点(12/12)
黒沢橋から42分。標準タイム(30分)より少し遅れたがまずまず調子。
ここでも小休止していると男女混合のパーティが登ってこられた。
その中のおねーさまのお一人が、「もうこの先は緩やかになるんでしょうかね?」と尋ねてこられたので、
「この先も険しいようで、別名”婆返し”というそうですよ」
と答えると、「はぁ~そうなの。。。 でも嫌な表現だわね(笑)」
いえいえ、おねーさまはまだ充分お若いですよ(笑)
9:27 山頂まで残り6㎞地点
ここら辺りが笹ヶ峰から高谷池ヒュッテまでのちょうど中間地点。
”婆返し”の異名をとるだけあって、十二曲りより一層険しくなってきた。
前を行く
岩の段差も大きく、重いザックのせいで重心が後ろ側に引っ張られてふらつき易い。
(ブチッ!)
ここでハプニング発生!
突然音がしたかと思うと、左ストラップが外れ、大きく身体が右側に振られる。
慌ててストラップを左手で押さえ、少し広くなったところまでなんとか移動。
何が起こったのか確認すると、左のショルダーストラップのバックルが割れている。
どうやら過重量による負荷と急登による上下にゆさぶられた衝撃に耐えかねて破損したようだ。
もともとネットで買ったどこのメーカーのモノとも分からぬ安物(3000円ぐらい)なので、造りのチャチさは承知していたが、こんなところで破損するなんて。。。
幸いなことに壊れたのはバックルだけで、ストラップ自体は無傷のようなので、ストラップベルトをワカンに直接結んで何とか復旧。ストラップの調整はできなくなったが、なんとかハイクの続行はできそう。
なんとか”婆返し”をクリアし、なだらかになったところで小休止(10:02)
ここからはだいぶ緩やかになり、再び木道となる。
十二曲りで一緒になったテン泊装備の山ガール2人組とは、この先も抜きつ抜かれつのデッドヒートを繰り広げる。
10:22 山頂まで残り5㎞地点
ヒュッテまではまだ2㎞もあるのか。。。
この辺りに差し掛かると、赤く色付き出したナナカマドや
ブナやシラカバの黄葉が目立ち始める。
10:40 富士見平(標高約2065m)
十二曲りから1時間15分。ハプニングがあった割には、標準タイム(50分)からの遅れも想定内。名前の通り富士山が見えるようだが、この付近は木々に囲まれて眺望は全くなし。
たまらずここでもザックを下ろして小休止。大勢のハイカーが休憩されていた。
白山同様、日帰りハイクで登られる方も多いようだ。
ここはちょうど火打山と妙高山との分岐点にもなっており、
右へ行くと黒沢池を経由して妙高山に至る。明日はこの道から戻ってくる予定だ。
富士見平から高谷池ヒュッテまでは1.5㎞ほど(10:49)
オヤマリンドウ(御山竜胆)
リンドウ科リンドウ属の多年草。まだ蕾なのかと思いきや、平開せず花弁が僅かに開く花だそうだ。
富士見平を過ぎると、登山道は黒沢岳(2212m)の西麓をトラバースしていく。
これまでの樹林帯の中の急登と比べて開放感があり、気持ちよく歩ける。
紅葉や黄葉の色付きも増えてきた。
この数日間で朝晩めっきり涼しくなったせいか、急激に色付きが増してきたらしい。
青いキャンバスに描く一線の飛行機雲。
その美しさに、これまでのツラさも忘れさせてくれる。
左手に火打山が見えてきた。
また前方には大きな三角形をした高谷池ヒュッテの屋根も。
でもヒュッテが見えてからが結構長いんです(笑)
高谷池までは全般的になだらかな登山道だが、
所々クマザサの根が露出して滑り易いので、景色に見惚れてわき見しないように。
11:13 山頂まで残り4㎞地点
ヒュッテまではもう1㎞弱。
火打山から稜線続きの影火打(2384m)や焼山(新潟焼山・2400m)も見えてきた。
火打山・妙高山と合わせて頚城三山と称される焼山は活火山(ランクB)で、
昭和49(1974)年の水蒸気爆発で、登山中の学生3人が火山弾の直撃を受けて亡くなられ、平成18(2006)年まで入山規制がされていた。
いくつか登山道があるようだが、長い間規制されていたせいか道が荒れているそうで、有毒な火山ガスが噴出する箇所もまだあるらしい。
まさに油絵のような牧歌的な風景に思わず口ずさんでしまう。
♪風立ちぬ~ 今は秋 今日から私はココロの旅人~
おっと、年齢がバレますね(笑)
余談ですが、最初に聴いた頃、歌詞の♪もう泣くなよとあなたがくれた~ という部分を、しばらく、♪ボーナスだとあなたがくれた~ と思い込んでいました。
なんでやねん!Σ\( ̄ー ̄;)
登山道はまた木道になってきた。
岩の部分やトラバース路の一部を除いてずっと木道が敷かれており、本当に整備されている。
紅葉前のナナカマドも赤い実を付けている。
11:35 アルプス展望台
ヒュッテはもうすぐだが、標識に釣られて寄ってみる。
あの小さな梯子を登って大岩に登るようだ。
ザックを背負ったままではバランスを崩しそうなので、手前にデポして登ってみる。
今夏登った白馬岳(2932m)など後立山連峰が頭を覗かせていた。
ようやく高谷池ヒュッテが目の前に。
11:45 高谷池ヒュッテ(標高約2110m)
タイムは4時間25分。標準タイム(3時間35分:休憩含む)はおろか、目標の4時間を切れなかったが、午前中に到着できてまずはひと安心。
頑丈そうな鉄骨製大屋根造りのヒュッテ。妙高市営の施設で、定員74名の完全予約制。実は来る前に、弱気に小屋泊まり(素泊まり4500円)も検討していたのだが、紅葉シーズンのせいかこの日は満室で諦めてテント泊になった。
見るからに真新しい屋根は、この9月に葺き替えられたばかりだそうだ。
高谷池ヒュッテHP
ところで、”高谷池”って、何と読むか疑問じゃありませんか?
私も来る前は、”たかやいけ”?、それとも”こうだにいけ”? はたまた”たかやち”?などと色々悩んだんですが、正しくは”こうやいけ”だそうです。
池のほとりにあるテントサイト(定数30張)を見ると、既に20張以上のテント。
やばっ、急いで受付せねば。。。
ヒュッテでテン泊の受付(1人400円)を済ませ、テン場に向かう。
テン場はヒュッテから1分ほどの距離にあり、途中には水場がある。
この水場、沢水のような流水でなく、隣の高谷池の水がそのまま流れているので
生水のままでは飲用に適さず、煮沸させて利用することになっている。
また事前に調べたネット情報では、煮沸させた水も美味しくないという評判だったので、デリケートな私(←大ウソ)は麓から6Lも水を担ぎ上げる羽目になった訳である(笑)
11:50 高谷池テント場
めぼしい場所は既に先客済で、通路の支障にならなそうなこの場所に設営することに。
20分後、無事今夜のネグラが完成。
相変わらず3人用のくそ重いテントを使っています(笑)
メインザックをテント内にデポし、サブザックを持ってヒュッテへ。
ヒュッテでもビールに日本酒、ウィスキー、ワインまで販売されているが、
今回も懲りずに、ビアを3本も担いできました(笑)
ヒュッテ前のテーブルでお昼にする。
私にしちゃ、えらく少ないですかねww
食後、売店でピンバッジ(1個500円)を購入。
まだ火打山山頂にも登っていないのに、しかも明日の予定の妙高山のバッジまで。
これは先にバッジを購入することで、否が応にも登頂しなければならない、つまり敢えて退路を断って自分の弱気を封じ込める高尚な作戦なのである(笑)
火打山・妙高山テン泊ハイク 1日目その2 に続く。
(この区間の行程)
7:03笹ヶ峰登山口駐車場~7:17笹ヶ峰登山口7:20~8:20黒沢橋(小休止)8:30~9:12十二曲り(小休止)9:25~10:40富士見平(小休止)10:49~11:35アルプス展望台~11:45高谷池ヒュッテ~11:50高谷池テント場(設営)~12:15高谷池ヒュッテ(昼食)
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