三国山(876m)・赤坂山(823m)
敦賀市内で一夜を明かす。今日もまずまずの天気のようだ。
今日の山行は、三国山(876m)と赤坂山(823m)
どちらも福井-滋賀県境にある山で、高島トレイルのコースとなっている。
滋賀県側のマキノ高原から登るのが一般的らしいが、それでは滋賀県の山になってしまう。福井の山として登るのなら、やはり黒河峠(くろことうげ)から登らねば・・・
という訳で、野坂岳(914m)を右手に望みながら、県道211を進んでいく。
山(やま)集落から黒河林道(くろこりんどう)へ。
この黒河林道は黒河峠を経て、滋賀県側のマキノ林道へと続く県境越えの林道。
次第に未舗装路になるが、この付近までは全く走行に問題なし。
1~1.5車線の隘路だが、要所要所にすれ違い用の退避所がある。
だが進むにつれ、こんな場所も。
うわ~、めちゃめちゃ、コワっ!
2週間ほど前に通った方の↓情報では、土砂崩れで通行止めの箇所があるらしい。
当初は行けるところまで車で行って、その先は林道を歩いていく計画だったのだが、
なかなか通行止の表示がない。もしかすると早々と復旧されたのかな?
でも路面の至るところに大小の落石が散乱しており、
降りては石をどかすのを繰り返しながら、進まざるを得ない。
また倒木の枝が道を塞いでいる箇所もあり、往生することが何度もあった。
8:00 黒河峠(標高約570m)
2~3㎞の林道歩きを覚悟していたのだが、結局、峠まで辿り着いてしまった。
予想通り?、他の車はなかったが、峠手前でテン泊されている方がいた。
黒河峠を含む福井-滋賀県境の稜線は、始点の愛発越(あらちごえ)から終点の朽木桑原まで、12の主峰と12の峠、全長約80㎞にも及ぶ高島トレイルと呼ばれる縦走路で、日本海側と太平洋側を分ける中央分水嶺でもある。
分割してトレイル(縦走)する方が多いのだが、中には一気にトレイルするツワモノもいるそうだ。さっきのテン泊の方たちも、恐らく縦走されているのだろう。
8:10 赤坂山歩道(登山口)(標高約570m)
ヤマツツジ
コアジサイ
8:15 林道出合(標高約620m)
ここから林道を歩くのだが、
1分ほどで再び登山道へ。
ブナ林の斜面をトラバースしながら、緩やかに登っていくが、
一部、ロープのある急な岩場も。
また所々には、高島トレイルを示す黄色いテープが巻かれている。
8:33 展望所(標高約690m)
眼下には朝靄に煙る琵琶湖が広がる。
視線を左に移すと、高島トレイルの最初の主峰、乗鞍岳(865m)
展望所から先は植生が変わり、見晴らしが良くなる。
ということは、日差しや紫外線も・・・
木道に変わり、三国山湿原に差し掛かる。
湿原に咲いていた小さな花。なんていう花なのだろう?
また池塘(ちとう)には、チョッとグロテスクなモリアオガエルの卵。
8:57 三国山分岐点(標高約800m)
分岐から山頂までは約400mだが、急な階段と茂った木々で結構歩きづらい。
9:09 三国山山頂(標高876m)
黒河峠から59分と標準タイム(1時間)通り。
山名は、旧国名である近江・若狭・越前の三国の境にあることに由来する。
壊れた標柱や三角点(三等・三国岳)があるだけで、
広さも5~6人も居ればいっぱいといった具合。
三国山山頂からの眺め。
休憩していると、2人組の若い男性が登ってきた。
身軽な装いだったので、「トレランですか?」と声をかけると、先ほど峠でテン泊されていた方で、昨日国境スキー場跡から乗鞍岳を経て縦走して来られたそうだ。
「ザックは?」と尋ねると、階段の途中にデポしてきたそうだ。
2人に先立ち、三国山を出発(9:23)
3分ほど下った階段の途中で、2人組のザックを発見!
なるほど、ここで心が折れたようだ(笑)
9:31 三国山分岐点(標高約800m)
右手の赤坂山方面へ向かう。
冬の積雪のせいなのか、木々が横倒しで伸びている。
お辞儀するかのように頭を上下させて枝を除けるので、歩きづらい。
標柱が見えてきた。赤坂山まで0.7㎞か・・・ うん?!
視界が突然開け、その先には荒涼たる岩場が聳える。
9:50 明王の禿(みょうおうのはげ)(標高約790m)
は、はげ? ストレートな表現だ(笑)
確かに荒涼として、草木1本も生えていないが、もう少しソフトな表現はなかったのかな?
眼下にはマキノ高原と、その先には琵琶湖が広がり、
彼方には、日本百名山の伊吹山(1377m)も望める。
赤坂山も見えてきた。
赤坂山へは、一旦鞍部に下っていく。
露出して、ほとんど階段になっていないんですが・・・
野坂山系の山々によく見られるように、花崗岩の巨岩が点在。
キレイな円錐形の赤坂山。直登の登り返しが待っている(汗)
鞍部付近の先は、より険阻になっている。
歯周病っすか?(笑)
階段というより、ハードル(障害物)だww
9:59 明王の禿鞍部(標高約730m)
登山道は樹林帯の中に続いているが、岩場への道はここで行き止まり。崩落が激しく、危険なようだ。
岩場でみつけた奇岩。 手前がゴリラで、奥がマントヒヒに見えませんか?
樹林帯を抜けると、階段の登り返し。遮るものがなく、日差しが容赦なく降り注ぐ。
振り返ると、先ほど登ってきた三国山と明王の禿。ようやく山頂が見えてきた。
10:12 赤坂山山頂(標高823m)
三国山から49分。標準タイムが1時間10分なのでまずまず。
三角点(四等・赤坂山)
隣に県境標石があるので、紛らわしい。
大勢の登山者で賑わう山頂。ほとんどがマキノ高原側から登って来られたようだ。
山頂からは360度の絶景が広がる。
南側
高島トレイルのコースで、なだらかな稜線が続く。
南東側
冬ソナごっこ?ができるメタセコイア並木も(笑)
東側
靄に浮かぶ伊吹山や霊仙(りょうぜん)が幻想的。
北側
なんと、白山(2702m)や別山(2399m)もハッキリ望めた。
西側
西側には雲谷山や日本海が望めたが、昨日登った三十三間山(842m)は、大御影山(950m)に隠れて見えなかった。
絶景を楽しみながら、いただきま~す!
さて少し早いが、お昼ごはんにするか・・・ あれ?
しまった!
今日は焼きそばにしようと、昨日買い出ししておいたのだが、車内に忘れてきてしまった。
仕方ない。緊急用として入れてある棒ラーメンでも作ろうか・・・ あれ?
うそー!
水は1Lのペットボトルに入れて2本背負っているのだが、1本のキャップが外れていて、カラッポ。
キャップをしっかり閉めていなかったようで、ザックの底から漏れてしまった。
そう言えば、途中から幾分ザックが軽くなったかな?と感じ、その時は気のせいだろうと思ったのだが・・・
コースタイムが良かったのも、これが原因だったのかも(笑)
水はもう1本(1L)持参してきたが、休憩時に飲んだりして、もう1/3ほどしか残っておらず、ラーメンを作るには足りない。
仕方ないので、デザートの冷しぜんざいだけにする(涙)
粟柄越(あわがらこえ)まで行きたかったが、
水の残りも少ないので、次の機会とする(10:41)
10:48 明王の禿鞍部(標高約730m)
「危険通行止」の先の岩場を見ると、数人の登山者の姿。
まぁ、自己責任ですから・・・
11:16 三国山分岐点(標高約800m)
ロープ場は慎重に進む。
11:43 林道出合(標高約620m)
11:50 黒河峠(標高約570m)
赤坂山からは1時間9分。
峠に戻ると、他の車が駐車。いずれも滋賀ナンバーだった。
お腹が空いたので、峠でお昼にする。
滋賀県側は通行止と聞いていたが、通行できるのかも。
滋賀県側のマキノ林道を下っていく(12:16)
マキノ側も一部路肩が崩落した箇所があったが、
落石も少なく、福井県側よりキレイな道だと思っていた矢先、
突如、一般車両進入禁止の看板。
車を降りて、看板の先を見にいくと、こんな状況。
林道が浸食されており、場所によっては30㎝近い段差があり、ほとんど沢状態。
車高の高いRV車じゃないと通過できそうにない。ということは、さっきの峠にいた車たちは、福井県側から走ってきたのだろう。
やむなく黒河峠に引き返す(12:34)
再び倒木や落石を除けながら、黒河林道を下って敦賀市内へ。
赤坂山や明王の禿からの眺めは素晴らしく、次はマキノ側から登ってみたい。
三国山(876m)・赤坂山(823m)
標高差306m
登り 1時間48分、下り 1時間9分、TOTAL 4時間16分
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