電子書籍のマンガを読むのに、タブレット端末は必須ではない
宣伝記事のネタギレと、自分も「誤解を招いた」一人として書いておかないと、と。
昨年の秋にキンドルが上陸して、「これで日本でも電子書籍が普及するぞー!」と騒ぎたてまして、自分もキンドルファイアHDを購入して「キンドルファイアHDの使い勝手」みたいな記事をとてもたくさん書きました結果。過去の記事のコメント欄を見るに、「電子書籍=キンドル=タブレット端末」みたいな誤解を招いてしまったところがあるなと反省しました。
パソコンがあれば、電子書籍は読めます。
むしろ、タブレット端末よりも大画面で読めるというメリットもあります。
ただし、キンドルの本はムリです。
日本国内のキンドルはタブレット端末かスマートフォンがないと読めないというのが現状です。外国ではパソコン用のリーダーも無料配布しているらしいので、日本では何故始まらないのかなとは思うのですが……そこは置いといて。
キンドル以外の電子書籍サービスならば、パソコンで読めるところがあるのです。
過去にこの記事で書いた2つのサービスは「パソコンでも読める」サービスですね。
○ マンガでは世界最大級のダウンロードサイト『eBookJapan』
eBookJapanは、買った本がIDに紐付けされてパソコンでもタブレット端末でもスマートフォンでも読むことが出来るというのが特徴です。
パソコンでならば、大画面に見開き表示することも可能です。
スクリーンショット撮って「こんな風に読めるんですよ!」と見せようとしたんですが、「PrtScrボタンは禁止されています」の表示が出ました。そりゃそうだ(笑)。
ブックリーダー(購入した本を読むソフト)はもちろん無料ですし、それぞれの本に「立ち読み」版が用意されていて、どうもキンドルよりもガッツリ序盤が読めてしまうっぽいので……「電子書籍ってよく分からないし、よく分からない状態でタブレット端末を何万円も出して買うのは怖い」って人は、とりあえずパソコンでeBookJapanを試してみることをオススメします。
パソコンでしばらく電子書籍を読んでみて、「これならタブレット端末も欲しくなってきたな」と思ったとしても、それまでに買った本はどちらの端末からでも読めますからね。
○ 個人向け電子書籍作成サービス「パブー」
自分も漫画短編集を発売している「パブー」。
みんな買ってね!という宣伝はさておき、「パブー」はパソコン等のインターネットブラウザを通して「ホームページを見る感覚」で電子書籍が読めるサービスです。作者が設定している場合は、PDFでダウンロードしてインターネットがないところでも読める、という機能もありますけど、そっちは後述します。
なので、基本は「パソコンから読む」電子書籍なんですね。
こんなカンジ。
矢印ボタンを押していくと、次のページにどんどん切り替わっていくという。
ただし、「見開き表示」は出来ません。
これは「パブー」に機能追加して欲しいところなんですが、ニコニコ静画(『エロ本を買いにいこう!』アップしています)のように最近は「漫画を1ページずつ表示する電子書籍のサービス」も主流になりつつあるので……機能を追加してくれるかは微妙かなぁ。
ということで、パブーの漫画を見開き表示で読みたい場合は「PDFファイルで保存して、PDFファイルの見開き表示が出来るソフトで読む」のがオススメ!
○ PDFファイルの漫画をパソコンから読むソフト
パブーの漫画に限らず、紙の本を自炊した場合はPDFファイルで保存する人が多くて。
それらのファイルをタブレット端末で読む場合は、という記事は何度か書きましたけど―――「パソコンで読む場合は」という話は一度も書いたことがないことに気付きました。
(関連記事:初心者の自分が「本の自炊」に挑戦してみた)
(関連記事:初心者のための「Perfect Viewer」の使い方講座)
「Adobe Reader」とかでも読めることは読めるんですけど、「画面サイズに合わせて画像を補正する機能」がないので線がガッタガタで漫画は読みづらくて仕方ありませんでした。
そんな話をTwitterで書いていたら、漫画用ビューア比較表を教えてもらい、ふむふむ自分が欲しい機能のあるソフトはコレかと一発で分かりました。教えてくださった方も、この表を作っている方々も、ありがとうございます!
自分は『Leeyes』というソフトを使いました。
ただし、PDFファイルを読めるようにするには別途プラグインファイルが必要です。
このサイトから「axpdf-1.15.zip」というファイルを保存→解凍。
こんなカンジにLeeyesの入っているフォルダに、「axpdf.spi」というファイルをコピーして張り付けるだけ。ついでに「Leeyes」アイコンも「送る→デスクトップ(ショートカット作成)」しておきましょう。
こんなカンジに見開き表示が出来ます。
左上の「三角マーク」は1ページずつめくる、「三角と縦線二本のマーク」は見開きごとにめくるアイコンです。中央上部に「工具のようなマーク」がありますが、これが設定変更のアイコンです。
全画面表示にすると、若干大きくなります。
もちろん「パソコンのモニターの大きさに依存」しますけどね。
私自身は「大きな画面のパソコンで読む」よりも、「小さな画面でもタブレット端末で寝そべりながら読む」方が性に合っていますが。タブレット端末は安い買い物ではありませんし、「パソコンで読む」という選択肢もあることを知ってもらえたらなと思います。
○ 「パソコンで漫画を読みたくない!」「紙媒体なら良かったのに!」という人へ
キンドルやeBookJapanでは出来ませんが、「パブー」なら出来てしまう禁断の技があるのです。というか、こういうことが出来てしまうから出版社は「パブー」に参入してくれないんだけど、ユーザーにとっては「こういう方法もある」ということは悪いことではありませんよね。
「パブー」の漫画でダウンロード可能に設定してある漫画は。
PDFファイルで保存できるんだから、自分で印刷してしまえばイイんですよ。
それならば「紙媒体」で読めます。
「Adobe Reader XI」を使いました。
「印刷」ボタンから、「ページ指定」をして(この際、奇数ページから偶数ページに設定するのが肝)、「ページサイズ処理」を複数に。「1枚あたりのページ数」を「1×2」、「ページの順序」を横(右から左)、「向き」を縦、各シート内でページを自動回転にチェック。
この設定だと「1ページ目と2ページ目」がセットで1枚に印刷されるので、これを真ん中で折って、ホッチキスで綴じます。
「冊子設定で見開き印刷する」という手もありますが、それだと裏面の印刷が透けてしまってあんまりキレイに見えなかったのでね……
出来上がりは、こんなカンジ。
設定をもっとちゃんとしたらもっとキレイに印刷出来るかな……ともかくPDFファイルならばこういうことも出来ちゃうんだぜという一例を見せたかったのです。
「紙代とインク代、めっちゃかかるじゃねえか!」と言われれば、その通り(笑)。
でも、それこそが「電子書籍」と「紙の本」の違いですからねー。「紙の本」でかかっていたコストを削ることで安く出来るのが「電子書籍」。「紙の本」で出来ないことが出来る。
ということで、とりあえず「タブレット端末持っていないけど電子書籍でマンガを読んでみたい」って人は、色んな選択肢がありますよ。「タブレット端末を買わなければ電子書籍が読めない」ワケではないのです。
| 漫画読み雑記 | 17:59 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑
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