集中力
集中力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/26 02:30 UTC 版)
集中力(しゅうちゅうりょく)とは一つの事柄に注意を集中して物事に取り組む能力。
概要
学業や仕事やスポーツなどのあらゆる場面で集中力は重要な要素となっており、集中力の有無が成否を左右するという事が多々ある。集中力を高めるには日々の食事に気を使い十分な栄養を摂取するとともに、百ます計算などのトレーニングを行うことや、運動をすることが効果的であるとされている。
米国では集中力増進を目的としたビデオゲームを用いた療法もある[1]。
病気の症状としての集中力低下
心の病気の症状として集中力が低下するという事がある。うつ病、躁うつ病、統合失調症、不安障害などにかかっている人は病気が原因で物事に集中して取り組めないといった事が起こっている。心の病気とは気付くのが早ければ早いほど予後が良いため日頃から心の病気へのアンテナを張っておくことが望ましい。
環境音楽
多くの研究は、勉強しながら環境音楽を聞く学生は、不安が少なく、集中力が高く、テストの点数が高いことを示している。環境音楽には、自然音、アコースティックギター、ピアノ、電子音などの心地よい器楽が含まれる。
研究者によると、これらの環境音楽は、突然の中断するようなテンポの変化がなく、安定したリズムを提供するために機能する。これは落ち着いた環境を提供し、思考プロセスを妨げる可能性のある雑念をブロックする。環境音楽はまた、分析的思考と創造性に関与する脳内の領域を活性化し、情報を吸収して保持する脳の能力を高めると考えられている。複雑なタスクに直面したときに、環境音楽は役に立つ[2]。
俗説
人間の集中力が金魚の集中力よりも短いという主張がマイクロソフトの研究チームが発表した研究結果として[3][4][5][6][7][8]まことしやかに広がっているが、根拠のない俗説である[9][10]。同チーム(実際にはマイクロソフト社に一時在籍した1人の研究者)の発表内容によると、人間の集中力は2000年には12秒だったが、2013年には8秒にまで短くなっており、これは金魚の集中力の9秒に及ばないとされた。しかし、実際には、この内容はマイクロソフト社独自の研究成果ではなく、他サイトからの借用であった。また、内容的にも、人間の集中力は9秒よりもはるかに長く、金魚の集中力をどう測定したのかが明らかにされていないとの批判を受けるなど借用元となったサイトの情報は科学的に否定されている。2024年12月時点で、このマイクロソフト社の研究発表自体はウェブ上から削除されているが、「マイクロソフトの研究」というインパクトの大きさから、これを無批判に受け入れてファクトチェックをせずに多年にわたり引用に引用を重ねて広まった結果、都市伝説のようになってしまっている。
出典
- ^ テレビゲームで集中力増進・米で始まった「逆バリ」療法
- ^ “Music to your health” (英語). Harvard Health (2021年2月1日). 2021年10月20日閲覧。
- ^ “人間の集中力は8秒しかもたない?言いたいことは「3秒」で伝える意識を持つ3つの理由を現役コンサルタントが解説”. FNN (2023年12月9日). 2024年12月26日閲覧。
- ^ “集中力が「金魚レベル」になるスマホ漬けの脅威”. 東洋経済ONLINE (2022年5月12日). 2024年12月26日閲覧。
- ^ “スマホが壊す私たちの脳 集中力は「金魚以下」、認知症リスクも?”. 朝日新聞 (2024年12月4日). 2024年12月26日閲覧。
- ^ “【9割の人が知らない!第一人者のコピーライティング技術100】集中力「8秒」時代のスマホユーザーに刺さる編集技術”. ダイヤモンド社 (2023年10月1日). 2024年12月26日閲覧。
- ^ “集中力の持続「たった8秒」 スクリーン中毒の実態” (2017年4月13日). 2024年12月26日閲覧。
- ^ “You Now Have a Shorter Attention Span Than a Goldfish”. Time (2015年5月14日). 2024年12月26日閲覧。
- ^ K. R. Subramanian (2018年6月). “Myth and Mystery of Shrinking Attention Span”. 2024年12月26日閲覧。
- ^ “The Attention Span of a Goldfish”. BBC (2017年3月10日). 2024年12月26日閲覧。
関連項目
集中力
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「シレン・モンスターズ ネットサル」の記事における「集中力」の解説
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「集中力」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は集中力に欠けている
- これが、次々に、集中力の低下につながる。
- 私は小さいころから集中力が欠けていて、すぐに飽きてしまう。
- 私はこの仕事には集中力が必要だと分かりました。
- 私はこの仕事は集中力が必要だと思いました。
- 私の仕事は、根気と集中力が必要です。
- 私には集中力が足りない。
- そこで忍耐力や集中力を培ったと思います。
- あまり集中力がない。
- 集中力がない。
- これまで、私は集中力が足りなかった。
- あなたは1時間以上集中力が続きますか?
- 彼は集中力がある。
- 彼女は集中力が無い。
- 私は頭痛で集中力が低下した。
- 彼は集中力があります。
- 彼には集中力がある。
- 彼女の集中力はすごいです。
- 私の集中力が切れた。
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