鉄道公安機動隊
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 09:06 UTC 版)
鉄道公安では、独自の機動隊である「鉄道公安機動隊」を設置していた。この機動隊は主にお盆や年末等の多客時の応援や、事故・災害時の救援活動、国鉄職員の労働組合の団体行動の際の警備業務 等を実施していた。博多駅事件や佐世保エンタープライズ寄港阻止闘争事件等では過激派学生の移動に対する警備を、山田弾薬庫米軍弾薬輸送 や新東京国際空港燃料備蓄輸送等では輸送妨害に対する警備を実施している。 人員は、東京鉄道公安機動隊の新設時の例では70名編成であった。 防石面付きヘルメット・出動服等については、当時の警察機動隊の装備に類似するものを使用していた。盾(ライオットシールド)については、当時の写真や記録では使用は見られない。 札幌鉄道公安機動隊(札幌市) 新潟鉄道公安機動隊(新潟市) 東京鉄道公安機動隊(東京都) 大阪鉄道公安機動隊(大阪市) 門司鉄道公安機動隊(北九州市) 1963年(昭和38年)から1965年(昭和40年)にかけて、全国で上記5隊の機動隊が編成されたが、鉄道公安職員の総定員数が抑制される中、鉄道公安室の人員体制強化が図られる一方で、鉄道公安機動隊は次第に縮小され、国鉄末期の1985年4月の時点では東京(127名編成)・大阪(37名編成)の2隊のみとなっていた。 現在の鉄道警察隊では、鉄道公安機動隊に相当する独自の機動隊は組織されていない。
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