しほん‐ゆしゅつ【資本輸出】
資本輸出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 02:33 UTC 版)
独占資本の確立とともに、資本輸出もさかんになった。1920年末までには海外投資の額は約30億円にのぼったと推定される。資本輸出はほとんどが対中国投資であった。在華紡が大戦中に倍増するなど紡績会社が中国に進出、その他の部門にも進出した。 寺内内閣は、大戦景気で得た資本を基に積極的な資本輸出を推進、イギリス・フランス・ロシアの連合国公債を引き受けた。 また、日本政府が1918年に実業家で寺内正毅の私設秘書であった西原亀三を密使として派遣し、北京政府安徽派の段祺瑞に1億4,500万円を提供した西原借款など、政治的・軍事的目的をもった投資借款もさかんで、資本輸出のむしろ中心をしめた。投資借款は南満州鉄道、東洋拓殖会社、日本興業銀行、朝鮮銀行、台湾銀行など特殊会社・特殊銀行を中心におこなわれたが、これは、いわば国家的な成金政略であったといえる。
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