虫媒花
虫媒花
昆虫に花粉を媒介してもらい、受粉の手助けをしてもらう花。(insect-pollinated flower;entomophilous flower) ⇒鳥媒花・風媒花
ランは、虫媒をしてくれる昆虫と共に進化したといわれる。
ランの種類によって、誘き寄せる昆虫の種類も決まっている。
◇虫媒受粉の過程
①ランの花粉塊には花粉塊柄という柄があり、その先端に粘着体を有する。蜜を求めて訪れた昆虫の頭や背中にそれが付着し、昆虫が次の花に花粉塊を運ぶ。
②花粉塊を体に着けた昆虫は別の花の内部に入り、花粉塊が柱頭に着くと受粉したことになる。
◇ランの虫媒花の典型的な例
①マダガスカル島東部に自生するAngraecum sesquipedale は1.5フィート(約45cm)もの長い距を持つ。「この長い距に見合う長い口吻を持った昆虫が受粉活動をしているはずだ」と、イギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンが予言し(1862年)、その41年後、実際にその蛾(キサントパンスズメガ)が発見された(1903年)。
②中南米原産のStanhopeaは、花から強い香りを出して、蜂を花の中へと誘い込む。あまりにも強烈な花の香りに酔った蜂が、肢を滑らせた瞬間、背中に、花粉塊が付着し、他の花へ運んで受粉するしくみになっている。この蜂には、うしろ肢に香りを溜める袋があり、集めた香りをあちこち縄張りのしるしとしてつける習性がある。
③ヨーロッパ原産のOphrysは、ある種類のメス蜂にそっくりな花をつけ、オス蜂を誘う。オス蜂がメス蜂だと勘違いして交尾をしようと花に抱きつくと、花粉塊がオス蜂の体に付着する。そのオス蜂が他の花でも同じ行動を取ると、受粉が完了するしくみになっている。このように色や形を他の生き物に似せることを擬態(ぎたい)と言う。また、色や形がメス蜂に似ているだけでなく、メス蜂がオス蜂を誘惑するために出すフェロモンという化学物質と同じものを、この花が分泌していることも知られている。
◇擬態で昆虫を誘うラン
《例》ドラカエア属(Drakaea)やオフリス属(Ophrys)の花は雌蜂に似ており、雄蜂を誘う。
◇香りで昆虫を誘うラン
《例》(「フレグランス」参照)
ランは、虫媒をしてくれる昆虫と共に進化したといわれる。
ランの種類によって、誘き寄せる昆虫の種類も決まっている。
◇虫媒受粉の過程
①ランの花粉塊には花粉塊柄という柄があり、その先端に粘着体を有する。蜜を求めて訪れた昆虫の頭や背中にそれが付着し、昆虫が次の花に花粉塊を運ぶ。
②花粉塊を体に着けた昆虫は別の花の内部に入り、花粉塊が柱頭に着くと受粉したことになる。
◇ランの虫媒花の典型的な例
①マダガスカル島東部に自生するAngraecum sesquipedale は1.5フィート(約45cm)もの長い距を持つ。「この長い距に見合う長い口吻を持った昆虫が受粉活動をしているはずだ」と、イギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンが予言し(1862年)、その41年後、実際にその蛾(キサントパンスズメガ)が発見された(1903年)。
②中南米原産のStanhopeaは、花から強い香りを出して、蜂を花の中へと誘い込む。あまりにも強烈な花の香りに酔った蜂が、肢を滑らせた瞬間、背中に、花粉塊が付着し、他の花へ運んで受粉するしくみになっている。この蜂には、うしろ肢に香りを溜める袋があり、集めた香りをあちこち縄張りのしるしとしてつける習性がある。
③ヨーロッパ原産のOphrysは、ある種類のメス蜂にそっくりな花をつけ、オス蜂を誘う。オス蜂がメス蜂だと勘違いして交尾をしようと花に抱きつくと、花粉塊がオス蜂の体に付着する。そのオス蜂が他の花でも同じ行動を取ると、受粉が完了するしくみになっている。このように色や形を他の生き物に似せることを擬態(ぎたい)と言う。また、色や形がメス蜂に似ているだけでなく、メス蜂がオス蜂を誘惑するために出すフェロモンという化学物質と同じものを、この花が分泌していることも知られている。
◇擬態で昆虫を誘うラン
《例》ドラカエア属(Drakaea)やオフリス属(Ophrys)の花は雌蜂に似ており、雄蜂を誘う。
◇香りで昆虫を誘うラン
《例》(「フレグランス」参照)
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