結晶構造因子
X線回折
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X線回折(エックスせんかいせつ、英: X‐ray diffraction、XRD)は、X線が結晶格子で回折を示す現象である。
- ^ 井田隆「粉末回折法の使い方(5)ー 物質の同定と定性分析,データベースの利用 ー」『Journal of Flux Growth』第5巻第2号、日本フラックス成長研究会、2010年、pp. 50-51。
- ^ 表和彦「入門講座 界面のはかりかた 微小角入射X線回折で界面の構造をみる」(PDF)『ぶんせき』2006年第1号、日本分析化学会、2006年1月、2-8頁、ISSN 03862178、NAID 10017165528、CRID 1520853832292206720。
結晶構造因子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/02 21:24 UTC 版)
結晶による電子散乱では、V(r) を結晶による相互作用ポテンシャルに置き換えればよい。結晶における V(r) は次のような並進対称性を持つ。 V ( r ) = V ( r + n 1 a 1 + n 2 a 2 + n 3 a 3 ) {\displaystyle V(\mathbf {r} )=V(\mathbf {r} +n_{1}\mathbf {a} _{1}+n_{2}\mathbf {a} _{2}+n_{3}\mathbf {a} _{3})} ここで次式で定義される結晶構造因子を導入する。 F = − m 2 π ℏ 2 ∫ u n i t c e l l V ( r ) e i K ⋅ r d r {\displaystyle F=-{\frac {m}{2\pi \hbar ^{2}}}\int _{\mathrm {unit\ cell} }V(\mathbf {r} )e^{i\mathbf {K} \cdot \mathbf {r} }d\mathbf {r} } すると結晶による散乱強度(回折強度)は結晶構造因子の絶対値の2乗に比例することがわかる。 I c r y s t a l ( θ , ϕ ) = | F | 2 ∏ i = 1 3 sin 2 ( N i K ⋅ a i / 2 ) sin 2 ( K ⋅ a i / 2 ) {\displaystyle I_{\mathrm {crystal} }(\theta ,\phi )=|F|^{2}\prod _{i=1}^{3}{\frac {\sin ^{2}(N_{i}\mathbf {K} \cdot \mathbf {a} _{i}/2)}{\sin ^{2}(\mathbf {K} \cdot \mathbf {a} _{i}/2)}}} つまり結晶全体の構造因子は、単位格子内の基本構造の干渉を表す結晶構造因子と、格子による干渉を表す関数(平行6面体の場合はラウエ関数、回折条件についての情報を含む)との積で表される。
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