幕政改革
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幕政改革(ばくせいかいかく)は、幕府政治において財政や制度、統治などの改革や諸政策を指す。一般に、単に幕政改革と言った場合には、江戸時代に江戸幕府が行った、特に享保の改革・寛政の改革・天保の改革の3つを指し、三大改革と呼ぶのが史学上の慣例となっている[1]。しかし、それ以外にも大規模な財政・制度改革は行われており、正徳の治や田沼時代など「改革」と付かないものもある。
注釈
- ^ 元禄7年(1694年)の「御蔵入高並御物成元払積書」によれば、幕府領からの年貢米は146万石で金額にすると1,165,500両。一方歳出は1,274,550両に上り、約10万両の赤字であった。歳出内訳のうち作事(公共工事)の総額が224,600両と突出しており、これが赤字の主因とみられる[4]。
- ^ 田沼政権は幕府領での不作によって年貢収納が激減している為として、非常時の援助金である拝借金をほとんど認めなかった。天明3,4年の飢饉における拝借金は、6大名1万9000両余りに過ぎず、吉宗時代、享保の大飢饉の際の総計33万9140両の金額と大きな差があった。また、享保の大飢饉の際は、凶作となった西国を救うべく幕府は27万5525石もの米を輸送したが、天明の大飢饉の際、幕府は東北に対しまったく米を送ることはなかった。
出典
- ^ a b c 藤田覚 2002, pp. 8–12, 「三大改革論の歴史」.
- ^ 藤田覚 2002, pp. 1–5, 「はじめに」.
- ^ 藤田覚 2002, pp. 13–15, 「三大改革論の研究史」.
- ^ 深井2012、45頁。
- ^ a b 藤田 覚『日本近世の歴史〈4〉田沼時代』吉川弘文館、2012年5月1日。
- ^ a b 高澤憲治 著、日本歴史学会 編『『松平定信』〈人物叢書〉』吉川弘文館、2012年9月1日。
- ^ 高木 久史 (2016). 通貨の日本史 - 無文銀銭、富本銭から電子マネーまで. 中公新書
- ^ 徳川黎明会徳川林政史研究所 (2006). 江戸時代の古文書を読む―寛政の改革. 東京堂出版. p. 8
- ^ a b 田中彰日本大百科全書(ニッポニカ)「安政の改革」Kotobank
- ^ #関山、p.p.63.
幕政改革
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詳細は「天保の改革」を参照 国内ばかりか日本を取り巻く環境が騒然とする中、天保12年閏1月7日(1841年2月27日)に幕府老中水野忠邦は、第11代将軍徳川家斉の薨去を経て家斉側近を罷免し、遠山景元・矢部定謙・鳥居耀蔵などを登用し幕政改革に着手した。
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