少数者とは
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 19:25 UTC 版)
少数者には色々な考え方があり明確な条件付けは難しい。しかし、条件付けの例として、海外の論文に次の四つの条件が掲げられている。 識別可能性 ある身体的、文化的な特徴によってほかの集団と区別される著しい違いが現れることを意味する。よって、このような少数者たちは差別を避けるため、こんな「違い」を隠そうとする。 権力の差 権力の差とは、経済力、社会的な地位、政治権力など、いろんな部分で実質的な差があるか、もしくはいろんな資源を動員できる能力の差が出ることを意味する。 差別的かつ軽蔑的な待遇の存在 少数派への差別はある個人がただその集団の一員という理由だけで社会的に差別されるという状況を招来する。 少数派としての集団意識 こんな差別は、彼らが差別されていて、彼らの集団のある本質的な資質より多数の評価によっていることを悟らせる。このような集団意識はたった数人の思いから始まるが、差別の繰り返しによって全体的な連帯意識に拡張される。 しかし、すべてのマイノリティが連帯意識をもっているのではない。多くの少数派 の場合、成員としての資格にかかわる規則や文化的な特異性をもつ集団として定義されるが、現実のマイノリティ の中では(たとえばホームレス、HIV患者などの場合)集団としての規則や特異性をもつより、劣悪な地位、もしくは羞恥心によって個別的に分散されていることが多い。それにもかかわらず、このようなマイノリティには共通的な特徴があるが、彼らが社会の主流の成員によって明示的に、もしくは暗黙的に差別されると感じるということである。 これがここでいう「集団意識」である。 国際人権規約(市民的及び政治的権利に関する国際規約)の第27条に於いては国内の少数派とりわけ「宗教的、人種的、言語的少数民族」の権利の保護を掲げている。
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