奥利根湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/08 09:25 UTC 版)
ダム湖である奥利根湖(おくとねこ)は、下流の洞元湖(須田貝ダム)・藤原湖(藤原ダム)と共に奥利根三湖と呼ばれ、奈良俣ダムと共に水上地域の観光地である。春の新緑や秋の紅葉が美しく、夏でも比較的涼しい事から観光客が多い。付近には湯の小屋温泉や宝川温泉もあり、水上温泉とあわせて群馬県の代表的な温泉郷である。春には遠く雪を被った三国山脈を望む事も出来る。2005年(平成17年)には、みなかみ町の推薦によって財団法人ダム水源地環境整備センターの選定する「ダム湖百選」に選ばれている。 矢木沢ダムでは、5月~7月の間に点検放流を行う場合がある。これは非常用洪水吐ゲートの操作状況などを点検し、日頃滅多に使わない非常用洪水吐の点検を行う為に放流を行う。この洪水吐により放流された水はダム下流で利根川に合流する矢木沢に放流されるが、スキージャンプ型の洪水吐である事から豪快に水しぶきを上げる放流が行われる。点検放流をおこなった際、多くの観光客がこの放流を見るためにダムへ訪れ、ダム手前では渋滞も発生する。なお、点検放流は奈良俣ダムでも同時に行われる場合がある。同時におこなわれた場合、矢木沢・奈良俣・須田貝・藤原・小森の5ダムが一斉に放流する確率が高い。放流の日時は水資源機構の沼田総合管理所ウェブサイトにて公開される。 ダムへのアクセスは関越自動車道・水上インターチェンジから国道291号へ入り、湯檜曽温泉手前より群馬県道63号水上片品線を北上する。須田貝ダム手前より東京電力管理用道路へ左折しあとは直進する。洞元湖沿いに北上するとやがて巨大なダムが見えてくる。ただし、雪の深い地域でもあるので、須田貝ダムより矢木沢ダムに向かう管理用道路は11月下旬から4月下旬まで通行止めとなる。 また、奥利根湖より先は険しい山岳地帯で貴重な動植物も多い事から「利根川源流域自然環境保全地域」に指定されており、現在においても奥利根湖から水源の大水上山大雪渓までの利根川源流部は秘境である。 非常用洪水吐からの放流 矢木沢ダムの試験放流 ダム右岸に建つ奥利根水源憲章の碑 ダム右岸に建つ利根川源流讃歌の地の碑 ダム左岸に建つ慰霊碑 ダム下流に建つ発電所の慰霊碑
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