塩沢由典
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塩沢由典(しおざわ よしのり、1943年10月1日 - )は、日本の経済学者。大阪市立大学名誉教授、前中央大学商学部教授。長野県塩尻市[1]生まれ。
- ^ サントリー学芸賞
- ^ 塩沢由典『市場の秩序学/反均衡から複雑系へ』ちくま学芸文庫(1998年)の宣伝文にはこうある。:「従来の諸科学の方法=還元主義を排し、複雑なものを複雑なものと見ることから、経済学の再構築を構想。新古典派経済学の枠組みを根底から批判し、合理性に限界をもつ人間たちの相互作用の場という新しい市場像を提示する。日本で最初に、書名に「複雑系」を掲げ、現在の複雑系ブームを先導した労作。サントリー学芸賞受賞。」なお、諸氏による同様の評価の例として、次のものなどがある。西山俊彦「経済行為の成立根拠が「不完全競争」要因の独占に起因することの帰結」経済社会学会編『グローバル時代の経済と社会』XIX, 1997, p.3. 有賀裕二「進化経済学と複雑系/異質性の処理と巨視的ミクロ経済理論の可能性」応用経済時系列研究会(文部省統計数理研究所、1998年6月12日)報告. 吉田雅明「日本における複雑系経済学の展開」『専修大学社会科学研究所月報』No. 512(2006. 2. 20)、p.6. 松原隆一郎『消費資本主義のゆくえ』ちくま新書、2000、p.189. 平井俊顕「マクロ経済学の批判的展望/「新しい古典派」考」経済学史学会、2008年5月. 中山康雄『規範とゲーム』勁草書房、2011、p.239.
- ^ 『関西経済論』ほかの著書における自己紹介
- ^ 塩沢由典『市場の秩序学』第11章第2節・第3節、同『複雑さの帰結』第1章、同『複雑系経済学入門』第4章。
- ^ 『市場の秩序学』第5章。
- ^ 塩沢由典『複雑さの帰結』第4章「ゆらぎ・あそび・ゆとり」p.157。同「行動の可能性と系の作動様式」『市場の秩序学』第11章第4節。
- ^ 「定常性の第一義性」『複雑さの帰結』第7章。
- ^ 塩沢由典「在庫・貨幣・信用/複雑系の調整機構」『複雑さの帰結』第10章。
- ^ 『複雑さの帰結』第1章、第2章。
- ^ 塩沢由典「定常性の第一義性」『複雑さの帰結』第7章。同「判断の論理とわれわれの知識--事前選択vs.検証された規則」『比較経済体制研究 』5, 39-61, 1998.
- ^ 「複雑系経済学の現在」塩沢編『経済学の現在1』
- ^ 『市場の秩序学』第6章
- ^ 『市場の秩序学』第2部
- ^ 塩沢「上乗せ率を帰結する複占競争」『経済学雑誌』84(6): 12-24, 1984.
- ^ 『数理経済学の基礎』第21節.
- ^ 『市場の秩序学』第6章、『近代経済学の反省』第3節。
- ^ 『市場の秩序学』第8章
- ^ 「複雑系と進化」進化経済学会編『進化経済学とはなにか』有斐閣、1998、第8章.
- ^ 『複雑系経済学入門』第3章、
- ^ 『近代経済学の反省』第2節
- ^ a b 「ミクロ・マクロ・ループについて」『経済論叢』164(5): 1-73.
- ^ 今井・金子のミクロ・マクロ・ループと塩沢のミクロ・マクロ・ループの概念上の際については、塩沢由典「『帰結』批評への応答」『経済学雑誌』(大阪市立大学)98(5・6)の§10.「ミクロ・マクロ・ループの意味」pp.87-88.§13(pp.97-101.)および§14.(pp.102-103)にも関連の議題が展開されている。
- ^ 座談会「人工市場を研究する社会的および学問的意義」『人工知能』15(6): 982-989.
- ^ 進化経済学会・塩沢由典編『方法としての進化』シュプリンガー・フェアラーク東京、2000、第1章第6節「環境と複製子の共進化」.
- ^ 『市場の秩序学』第11章§3.『複雑系経済学入門』第8章。
- ^ 塩沢由典「判断の論理とわれわれの知識--事前選択vs.検証された規則」『比較経済体制研究 』5, 39-61, 1998. 『複雑さの帰結』第2章「人はなぜ習慣的に行動するか」
- ^ 「定常性の第一義性」『複雑さの帰結』第7章
- ^ 『近代経済学の反省』p.99、『複雑さの帰結』pp.272-3.塩沢・有賀編『経済学を再建する』pp.51-53. Shiozawa, Y. Economy as a Dissipative Structure, Paper read at the Keihanna Conference May, 28, 1996. http://www.shiozawa.net/english/EconomyAsADissipativeStructure1996.pdf
- ^ 塩沢由典「経済学にとっての人工市場」『人工知能学会誌』15(6): 951-957. Shiozawa, Y., A Guided Tour of the Backside of Agent-Based Simulaiton, Chapter 1 (pp.3-50) in Kita, Taniguchi, and Nakajima (eds.) Realistic Simulation of Financial Markets, Springer Japan, 2016.
- ^ 塩沢由典ほか『人工市場で学ぶマーケットメカニズム―U‐Mart経済学編』共立出版、2006.6. Shiozawa, Y. and others, Artificial Market Experiments with the U-Mart System, Springer, 2008. Kita, Taniguchi, and Nakajima (eds.) Realistic Simulation of Financial Markets, Springer Japan, 2016.
- ^ 田中三彦・坪井賢一『複雑系の選択』ダイヤモンド社、197年
- ^ Shiozawa, Y., Evolutionary Economics in the 21st Century: A Manifest, Evolutionary and Instituional Economics Review 1(1): 5-47. 中国語訳: 21世纪的演化经济学:一个宣言 http://www.seba.sxu.edu.cn/UploadFiles/2007816111941942.doc
- ^ 「進化経済学の課題」進化経済学会・塩沢由典編『方法としての進化』第1章。
- ^ 『進化経済学ハンドブック』概説。
- ^ Campbell, Donald T., 1969, Variation and Selvtive Retention in Socio-Cultural Evolution, General Systems, 14: 69-85.
- ^ ハワード・E.オルドリッチ『組織進化論』東洋経済新報社、2007. p.28.
- ^ 藤本隆宏「実証分析の方法」進化経済学会・塩沢由典編『方法としての進化』第2章, p.57.
- ^ 進化経済学会編『進化経済学ハンドブック』共立出版、2006年、序文。
- ^ 塩沢「リカード貿易論の新構成/国際価値論のために2」『経済学雑誌』107(4): 1-63, 2007. Shiozawa, Y. "A New Construction of Ricardian Trade Theory," Evolutionary and Institutional Economics Review 3(2): 141-187.
- ^ 藤本隆宏・塩沢由典「世界競争時代における企業間・企業内競争/リカード貿易論のミクロ・マクロ解釈をめぐって」『経済学論集』76(3): 22-63, 2010.10. 同英訳 T. Fujimoto and Y. Shiozawa 2011/2012 Inter and Intra Company Competition in the Age of Global Competition: A Micro and Macro Interpretation of Ricardian Trade Theory, Evolutionary and Institutional Economics Review, 8(1): 1-37 and (2): 193-231.
- ^ 塩沢由典『リカード貿易問題の最終解決』岩波書店、2014年、第1章。
- ^ In Shiozawa, Oka and Tabuchi (eds.) A New Construction of Ricardian Theory of International Values, Chapter 1, pp.3-73, Springer Science, Singapore.
- ^ 中西康信「書評『関西経済論:原理と議題(シリーズ関西の創造第3巻)』」『地域総合研究』(鹿児島国際大学)第39巻第1-2合併号、pp.67-71、2011年12月。
- ^ 『関西経済論』晃洋書房、201、第5章「道州制について」pp.275-337。
- ^ 『今よりマシな日本社会をどう作れるか』「輸出に頼らず、経済を成長させられるか?」pp.54~68.
- ^ 1991年サントリー学芸賞(政治・経済部門)を受けている。村上泰亮よる選評をみよ。https://www.suntory.co.jp/sfnd/prize_ssah/detail/1991sk1.html また塩沢は、進化経済学会第2代会長(2003-2006)に選出されている。
- ^ 若田部昌澄「現代経済学とは何だろうかー主流派経済学を中心としてー」経済学史学会関東部会2000年度第3回例会「現代経済学の功罪」2001年3月10日 www.senshu-u.ac.jp/~the0374/Genkoumw.doc
- ^ 『マルクスの使いみち』における塩沢批判に対する塩沢自身のコメントが塩沢由典2007「思想の文体と理論の作風について」『Marxism and Radicalism Review』(31): 16-25 の(3)pp.18-21に掲載されている。
- ^ 平井俊顕,野口旭編『経済学における正統と異端―クラシックからモダンへ』昭和堂、1995.08.
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