塩度(塩分)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/01 04:17 UTC 版)
塩濃度は浸透圧の維持のために、ある程度の濃度が要求される。赤血球など細胞壁を有しない細胞は、低張液に入れられると破裂し、高張液に入れられると脱水してしぼんでしまうことが観察されている。しかし、極端な低張液、あるいは飽和に近い高張液に適応した生物も存在する。分類は以下の通りである。 非好塩性:至適増殖NaCl濃度が0 - 0.2M。ほとんどの高等生物や土壌細菌が該当する。単細胞生物体にて低張液に対応するには極めて有能な無機イオンポンプが必要であり、中には純水で生育する細菌も見られる(→下の貧栄養細菌)。 低度好塩性:至適増殖NaCl濃度が0.2 - 0.5M。海洋性の高等生物や細菌の多くが含まれる。 中度好塩性:至適増殖NaCl濃度が0.5 - 2.5M。様々な含塩試料から分離される細菌が含まれる。 高度好塩性:広義では至適増殖NaCl濃度が2.5 - 5.2Mのこと。狭義では古細菌ユーリ古細菌門高度好塩菌ハロバクテリウム綱に属す生物のこと。大半が高度好塩性古細菌に占められる。一部真正細菌も見つかっているが3種のみである。このような生物では酵素活性に塩を要求することも多い。
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