何もせずじっとしている時でも、体は生命活動を維持するために、心拍や呼吸、体温の維持などを行っていますが、基礎代謝量(単に基礎代謝ともいいます)はこれらの活動で消費される必要最小限のエネルギー量のことです。
基礎代謝量は年齢・性別が同じであれば体の表面積にほぼ比例しますが、体表面積を測定することは難しいため、近似値として、体重当たりの基準値が広く用いられています。
基礎代謝量は通常、10代をピークに加齢とともに低下します。また、体の組成、すなわち筋肉と脂肪の比率も基礎代謝量に大きく影響します。基礎代謝量を臓器別に見ると、筋肉、心臓、脳がほぼ2割ずつを消費しており、筋肉の少ない人は基礎代謝量が低くなります。一般に、男性に比べ女性の基礎代謝量が低いのはこのためです。
運動不足の肥満者では、筋肉量が少なく、基礎代謝が低下しているため、減量がうまく進まない人がいます。筋肉が増えれば基礎代謝量が増えますので、肥満の改善にはよく筋トレがすすめられます。また、ウオーキング、水泳などの有酸素運動を続けることも基礎代謝を高める効果があります。
一方、急激な減量を行うと、脂肪量が減るとともに筋肉量も減り、リバウンドするとますます基礎代謝量が低下して減量しにくくなりますので、無理な減量はつつしみましょう。
きそ‐たいしゃ【基礎代謝】
基礎代謝率
基礎代謝量
別名:基礎代謝
【英】:basal metabolism,BM
基礎代謝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/05 07:38 UTC 版)
基礎代謝(きそたいしゃ、英: Basal metabolic rate BMR)とは、覚醒状態の生命活動を維持するために生体で自動的に(生理的に)行われている活動における必要最低限のエネルギーのことである。相当するエネルギー量(熱量)は、成長期が終了して代謝が安定した一般成人で、1日に女性で約1,200、男性で約1,500キロカロリー(kcal)とされている。
- ^ FAO/WHO/UNU合同特別専門委員会報告 1989年
- ^ 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2010年版)
- ^ Miyake, Rieko; Tanaka, Shigeho; Ohkawara, Kazunori; Ishikawa-Takata, Kazuko; Hikihara, Yuki; Taguri, Emiko; Kayashita, Jun; Tabata, Izumi (2011). “Validity of predictive equations for basal metabolic rate in Japanese adults”. Journal of Nutritional Science and Vitaminology 57 (3): 224–232. ISSN 1881-7742. PMID 21908945 .
- ^ “健康・栄養フォーラム - 基礎代謝量の算出について”. www.nibiohn.go.jp. 2019年7月13日閲覧。
- ^ “Energy and protein requirements”. www.fao.org. 2019年7月13日閲覧。
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