同時優勝
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 08:34 UTC 版)
大会を終えて複数の競技者で決着が付かない場合、当該競技者すべてを優勝と認定する場合もある。これを同時優勝と呼ぶ。2者の場合は両者優勝、さらに学生スポーツにおける学校対抗の場合、両校優勝ともいわれる。 同時優勝となるケースは以下の通り。 レギュレーション通りでは決着が付かず引き分けまたは同率首位となる場合。 優勝戦などが中止になり、延期も困難な場合。 勝ち進む中で誤審が発生し、これが無ければ別の選手もしくはチームが優勝していた可能性があると判断された場合。 同時優勝となった場合、いずれの競技者も正式に優勝者として認定されるため、連覇記録も継続される。トロフィーなどは表彰式では優勝者で支える形となり、次回大会まで持ち回りとなるか、レプリカを用意することになる。金メダルはこのケースに備えて予備され、優勝賞金などは等分される場合が多い(準優勝金額と合算の上で等分される場合もある。例えば優勝100万円・準優勝50万円の場合、合算した150万円を等分して75万円ずつ与える)。 1.のケースではかつてトーナメントの優勝戦などで必ずしも決着を付けず同時優勝となることも少なくなかったが、今日では延長戦やプレーオフなど何らかの形で決着をつける大会が増えたため、このケースでの同時優勝は少なくなった(主にラグビーの国内大会などで稀に見られる程度)。なお、複数名の競技者によって同時に同一コースを走行または周回するような競走スタイルをとる個人対抗競技に於いて、2名以上の選手(ないしは、その選手が操縦する自動車・馬などの動物など)が同時に決勝点に到達したと認められる場合は、1着同着と判定されることがあり、その場合は同時優勝となる。主に競馬などでいくつかの事例が見られる。 2.のケースは天災やその他不可抗力により中止せざるを得ない場合に限られるが、大抵は後日改めて試合(振替試合)を行う場合が多いため、同時優勝に至ることは国民体育大会のように期間が限られた大会や天災や感染症、治安の悪化などによる被害が甚大であるため振替試合の目処が立たない場合となり、大会規定によっては「優勝なし」とする場合もある(特に優勝戦中止の理由が進出した選手・チーム全ての責めに帰すべき事由の場合、制裁のために同時準優勝とする場合もある)。 3.のケースとしては2015年の全国高等学校ハンドボール選抜大会にて法政二と浦添の試合にて誤審が認められ、当初34対33とされていたスコアが33対33に訂正、しかしこれが発表された3月28日は決勝戦開催日、しかも試合は既に始まっていたため再試合困難とされ開催中の決勝を打ち切って両校優勝、準決勝敗退校に誤審の割を食う形になった法政二を加えた3校を3位とした。
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