取引戦略
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 21:20 UTC 版)
オプションの性質から、さまざまな取引戦略を取ることができる。オプションというものをどのように捉えるかで、以下の4つのパターンに分類することができる。 原資産の取引のリスクヘッジとしてオプションを用いる場合(カバード・コール、カバード・プット)原資産取引のポジションと逆になるようにコールまたはプットを買って、予想が外れた場合の損失を限定しようとするもの。(オプションの売りでは、カバード・コールと言う手法は存在するが、十分なプレミアムを貰わなければ、利益が限定されるため、ヘッジとして十分に機能しないので、プレミアムが高いところでヘッジする。) 株などと同じように、オプションを単独で売買して利益を狙う場合(コール、プットの買いまたは売り) 同一限月で権利行使価格の異なるコールやプットの買いや売りを組み合わせてポジションを組む場合(バーティカル・スプレッド)ポジションの組み方には多数の種類があり、ストラドル、ストラングル、などの名前が付いている。原資産価格があまり動かない場合にのみ利益が得られる組み方と、逆に原資産価格が大きく動いた場合にのみ利益が得られる組み方とがある。 異なる限月のオプションの買いと売りとを組み合わせて一種の鞘取りを行う場合(ホリゾンタル・スプレッド、カレンダー・スプレッド) 1.はオプション本来の使用法である。 3.はオプション独特の取引で、原資産価格が上昇するか下降するか(方向)を予測するのではなく、現状からどの程度動くか(程度)を予想して行うものである。予想した程度の範囲に収まれば、どちらの方向に動いても利益が得られる。ポジションの組み方によっては原資産の価格が全く動かない場合でも利益を得られることがあるという点は、他の商品取引にはない大きな特徴である。最もオプションらしい取引とも言える。これらの戦略においては、決済日まで持ち越す場合と、決済日前に反対売買してしまう場合とがある。 3.・4.ともに、各銘柄のインプライドボラティリティ(IV)のサヤを取る手法もある。この場合は、決済日前に決済することが一般的である。 単純に売り・買いに注目して分類すれば、以下のような分類を行うこともできる。
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