収束電子回折(シービーイーディー)
【英】:convergent-beam electron diffraction
入射電子線を円錐状に絞って直径10nm以下の微小領域に照射し、ディスク状の回折図形を得て、結晶構造の定性/定量解析をする手法。ディスク内には回折条件の変化に対する強度分布(ロッキングカーブ)が得られる。試料の厚さ、格子定数、結晶の対称性(点群、空間群)、格子欠陥の同定ができるだけでなく、構造精密化(原子座標、温度因子、低次の構造因子の決定(ポテンシャル分布))ができる。大角度収束電子回折法(LACBED)を用いると、格子欠陥の同定が容易におこなえ、多層膜の界面領域での歪み(および転位)を高精度で決定できる。エネルギーフィルタを使うと、一層高精度の解析ができる。
収束電子回折(シービーイーディー)
【英】:convergent-beam electron diffraction
入射電子線を円錐状に絞って直径10nm以下の微小領域に照射し、ディスク状の回折図形を得て、結晶構造の定性/定量解析をする手法。ディスク内には回折条件の変化に対する強度分布(ロッキングカーブ)が得られる。試料の厚さ、格子定数、結晶の対称性(点群、空間群)、格子欠陥の同定ができるだけでなく、構造精密化(原子座標、温度因子、低次の構造因子の決定(ポテンシャル分布))ができる。大角度法(LACBED)を用いると、格子欠陥の同定が容易におこなえ、多層膜の界面領域での歪み(および転位)を高精度で決定できる。エネルギーフィルタを使うと、一層高精度の解析ができる。
収束電子回折
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/25 14:21 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動![]() |
収束電子回折(しゅうそくでんしかいせつ、英: Convergent Beam Electron Diffraction, CBED)とは電子回折における手法の1つで、円錐状に収束させた電子線を試料に照射させ、通常、0 nm 以下の試料領域から回折パターンを得る方法である。 1
平行ビームを照射することで鋭いスポット状の回折波からなる回折パターンを得る制限視野回折 (Selected area (electron) diffraction、SAD、SAED) とは対照的に、CBEDではディスク状の回折波からなる回折パターンが得られる。
CBEDパターンを解析することでサンプル厚さや格子定数の精密測定、結晶の対称性(点群、空間群)の決定、格子欠陥の同定ができる。
参考文献
![]() | この節で示されている出典について、該当する記述が具体的にその文献の何ページあるいはどの章節にあるのか、特定が求められています。ご存知の方は加筆をお願いします。(2017年6月) |
- 田中通義、寺内正己、津田健治『やさしい電子回折と初等結晶学―電子回折図形の指数付け,収束電子回折の使い方―』共立出版、2014年12月23日、改訂新版、78頁。全国書誌番号:22516087。ISBN 978-4-320-03471-6。NCID BB17620995。OCLC 902684875。ASIN 4320034716。
関連項目
- 収束電子回折のページへのリンク