仙境の地
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/23 15:48 UTC 版)
龍門寺があった龍門山は古代には神仙境であった。この「龍門山」の初見は「懐風藻」で神仙境の地として登場する。 五言 遊龍門山 一首 命駕遊山水 長忘冠冕情 安得王喬道 控鶴入蓬瀛 この詩は葛野王の心境を吐露したもので、「馬車を命じて竜門山の山水に遊び、しばらく高官高位の身にある煩わしさを忘れたい。この竜門山で王子喬(中国の仙人)のような仙術を会得して、鶴に乗り仙人が住むという蓬瀛へ行きたい」というものである。葛野王は、慶雲2年12月20日(706年1月9日)に薨去しているので、これ以前から龍門山は神仙的または霊場として認識されていたようである。 また、昌泰4年(901年)頃に生存し、自らも仙人と称された天台の陽勝によれば、龍門寺には「大伴仙・安曇(あつみ)仙・久米仙」の3人の仙人がいたと伝えている。特に久米の仙人にはユニークな逸話が残る。
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