3密
別名:3つの密、三つの密、三密
3密は、時事用語としては「密閉」「密集」「密接」の3要素の総称。2020年春現在、いわゆる新型コロナウイルスの集団感染(クラスター)発生を防止するため「外出時に避けるべき場所」を示す。国や自治体が中心となって呼びかけている指針であり標語でもある。
首相官邸と厚生労働省が作成公開したチラシでは「3密」を次の3項目の略として扱っている。
この3条件が揃う場所に身を置き、そして同じ場所に感染者が居合わせた場合、集団感染が発生するリスクが高いとしている。(むろん3密が揃わない限りは安心安全という意味ではなく、3密すべての要素が揃わなくてもリスクは生じる)
3密に該当する場所の典型としては、ナイトクラブやバーといったいわゆる「夜のお店」、ライブハウス、カラオケ店などが挙げられる。こうした場所を経由した感染事例が3月末時点ですでに多数確認されている。
東京都は2020年3月30日に都庁で緊急記者会見を開き、ナイトクラブやバーやライブハウス等の「3密」場所の利用を当面控えるよう呼びかけた。
関連サイト:
「密」を避けて外出しましょう ― 首相官邸(PDFファイル)
さん‐みつ【三密】
三密
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/13 20:33 UTC 版)
三密(さんみつ)とは密教の用語で、「身密・手に諸尊の印契(印相)を結ぶ」、「口密(語密)・口に真言を読誦する」、「意密・意(こころ)に曼荼羅の諸尊を観想する」の総称[1]。一般の仏教でいう三業にあたり[2]、また仏の場合を指し、三密加持によって相応する[3]。法身の動きと衆生の動きとが一致するのを「無相の三密」といい、身に印を結び、口に真言を唱え、意に本尊を念ずるのを「有相の三密」という。
空海の『声字実相義』(しょうじじっそうぎ)によると、
「それ如來の説法は、必ず文字(もんじ)による。文字の所在は六塵(ろくぢん)その体なり。六塵の本は法仏の三密すなはちこれなり。平等の三密は、法界に遍じて常恒(じゃうごう)なり」 訳:そもそも如來の説法は、必ず文字によっている。文字の所在においては、六塵(見えるもの・聞こえるもの・嗅げるもの・味わえるもの・触れられるもの・考えられるもの)がその主体である。六塵の本質は宇宙の真理たる仏の三密(身体・言語・意の神秘的な働き)にほかならない。(如来の)差別のない三密は、法界(全世界)に満ち満ちており、永遠である。[4]
とある。空海の「真言」では、大日如来を象徴とする宇宙の根源から発せられた人間の声すべてのこの世界の音を理解し、体得し、それと同一になることで、自分だけではなく、すべての衆生の救済を目的としていた。すなわち「情報としての言語」ではなく、「叡智としての言語」としての「真言」を語ろうとしており、「言語」を正確に発音し、正しく理解することが必要とされたのである。
脚注
- ^ 大栗道榮『図説密教入門』鈴木出版、2000年、67頁。ISBN 9784790210979 。
- ^ 山折哲雄『仏教用語の基礎知識』角川学芸出版、2000年、67頁。ISBN 9784047033177 。
- ^ ひろさちや『「宗教」の読み方神の道、仏の道: 神の道、ほとけの教え』鈴木出版、2000年、223頁。ISBN 9784790210962 。
- ^ 空海「声字実相義」(『弘法大師空海全集』筑摩書房)
「三密」の例文・使い方・用例・文例
- (仏教で)三密という仏の業
三密と同じ種類の言葉
- >> 「三密」を含む用語の索引
- 三密のページへのリンク