三五郎の再会
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 20:03 UTC 版)
11月下旬の真夜中、大黒屋に借金取りが現れる。話を聞くと、とある男に金を貸したがいつまでも返そうとしないため殺害するために追いかけたところ、この旅籠に逃げこんだという。畔倉は、「人の命が買えるのならば安いものだ」と言って借金取りたちに金銭を恵んで追い返す。近くで見ていた番頭たちは、改めて畔倉の器の大きさに感服するのだった。頃合を見計らって畔倉が倉庫へ行くと、そこには借金取りから追われていた男がいた。その男が顔を上げると、それは三五郎だった。隠亡小屋での殺害以降、三五郎は各地を転々としながら博打に手を染め、ついに一文無しになったところを借金取りに追われていたらしい。援助を依頼する三五郎に対し、畔倉は、腹違いの兄弟であるという設定で面倒を見ることにする。畔倉は三五郎に小間物屋をやらせるが、博打打ちの三五郎が真面目に商売をするはずもない。遊女のおふみと結婚した後は、一日中酒を飲んで暮らし、おふみに命じて畔倉から金を借りてくるよう言い、その金も博打に使い、全て使い果たすとまたおふみに命じて畔倉から金を強請るような生活を続けた。おふみは三五郎に不信感を募らせると同時に、簡単に金を貸す二代目大黒屋重兵衛にも疑いの目を向けるようになるのだった。
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