ケカビ亜門とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ケカビ亜門の意味・解説 

ケカビ亜門

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/16 04:52 UTC 版)

ケカビ亜門
ユミケカビの一種の胞子嚢
分類
: 菌界 Fungi
亜界 : incertae sedis(所属不明)
亜門 : ケカビ亜門 Mucoromycotina
(Benny)
: ケカビ綱 Mucoromycetes
下位分類

ケカビ亜門(Mucoromycotina)は、ケカビ門に所属する菌類亜門である[1]。361325からなる[2]

所属する3ケカビ目アツギケカビ目クサレケカビ目である[3]

特徴

共通する特徴としては、以下のようなものが挙げられる。糸状菌であり、若い間は隔壁を形成しない多核体であり、成熟時には小孔を持つ隔壁を形成することもある。無性生殖は胞子嚢、あるいは小胞子嚢によるが、分節胞子や出芽胞子を形成するもの、厚膜胞子を形成するものもある。有性生殖は接合胞子を形成することによる。接合胞子嚢はほぼ球形。腐生菌が多いが、菌寄生菌もある。その場合、接触部にゴールを形成するものはあるが、吸器は形成しない。また、純粋培養可能な条件的寄生菌である。菌根を形成して陸上植物と共生するものもある。

経緯

上述の3目は、元来は接合菌門接合菌綱ケカビ目に含まれていたものであった。他にトリモチカビ目キックセラ目ハエカビ目なども接合菌綱に含めてあった。 それらはいずれも配偶子嚢接合による接合胞子形成を有性生殖として持っているためにまとめられたものだった。しかしながら分岐分類学や分子系統の解析でこれらの単系統性が認められなくなり、接合菌門も接合菌綱も解体された。現時点ではこれらは門を定めないままに亜門以下を決める形を取っている。

ただしこの亜門ではクサレケカビ目を亜門として独立させる説も提唱されている。

出典

  1. ^ 瀬戸(2023) p.26
  2. ^ Kirk PM, Cannon PF, Minter DW, Stalpers JA. (2008). Dictionary of the Fungi. (10th ed.). Wallingford: CABI. p. 442. ISBN 978-0-85199-826-8 
  3. ^ Zygomycota”. 2009年3月7日閲覧。

参考文献

  • 瀬戸健介、「真菌類基底部系統群の分類・系統学的研究の現状」、(2023)、日菌報 64: p.25-40.



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

','','','','','','','','','','','','','','','','','',''];function getDictCodeItems(a){return dictCodeList[a]};

すべての辞書の索引

「ケカビ亜門」の関連用語





5
14% |||||




9
12% |||||


ケカビ亜門のお隣キーワード
検索ランキング
';function getSideRankTable(){return sideRankTable};

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ケカビ亜門のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのケカビ亜門 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS