きき酒とは? わかりやすく解説

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きき‐ざけ【聞(き)酒/利(き)酒】

読み方:ききざけ

酒を少量味わって、そのよしあし鑑定すること。また、そのために用いる酒。《 秋》


きき酒(ききざけ)

酒の官能検査のこと。色・透明度見て良否判断し香り嗅ぎ、味をみて差を判断し識別)、評価格付け数量化)することをいう。

きき酒(ききざけ)

酒の品質判定すること。現在は、焼酎限らず食品と名のつくものはすべて人間感覚によって品質判定しており、酒類場合を特にきき酒という。具体的方法として、三点式審査法・五点式審査法などがある。きき酒は人間感覚器官のうち、視覚嗅覚味覚触覚とおして焼酎それぞれテリ色調香り、味、口あたりを知覚し、それを各自嗜好(しこう)・体質習慣環境照らして評価する方法である。したがってできるだけ判定者が快適かつ一定の環境下で行う発要がある。さらに嗅覚は鼻に近づけてかぐにおいの質と遠ざけてかぐ場合とは異なった種類のにおいとして感じることが多いし、味覚は舌の領域によって味の種類対す感受性異なっているのでこれらの点を孝慮することも重要である。また、酒質判定客観性もたせるためには、個人好き嫌いによる誤った判定を防ぐため、推計学的に九人上の者の判定が必要とされている。焼酎製造する立場ではきき酒は、1.出荷される自社製品品質一定にするため、2.その製品長所と短所把握し製造工程での改善参考とするため、3.他社の製品との相違その内容把握するため、4.新製品の開発における風味タイプ設計のためなどに応用されている。きき酒を応用した審査会として、焼酎鑑評会(または品評会)が焼酎の各主産地初め全国規模のものまで、毎年定期的に催されている。また市場店頭)から各産地焼酎買い上げ集め、これをきき酒する市販調査公的指導機関研究機関初めメーカー随時行っている。さらに酒類業界催しアトラクションとして、「素人ききあて大会」も都会地では時々行われている。

利き酒

(きき酒 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/22 07:14 UTC 版)

きき酒会
京都市伏見区

利き酒(ききざけ、唎き酒聞き酒とも)とは、の品質を判定すること[1]。本項では日本酒の利き酒について述べる。

本来は酒蔵において酒質が出荷できる品質を満たしているかをチェックするための官能検査であるが、居酒屋や酒販店が「利き酒会」と称して単に酒の味見をすることにも使われ、またその能力を競う競技会も開かれるようになった。
フードビジネスの世界ではワインにおけるソムリエのように、客の好みに合せたアドバイスを行い、食べ物との相性を知る為にも必要な技術である。ワインテイスティングや焼酎についても利き酒と呼ばれることがある。

歴史

古くは『日本書紀』に詠われているように利き酒は古来から行われていた[1]。「利き酒」という言葉は室町時代後期には専門語化されており、利き酒によって酒の値段が決められていた[2][注釈 1]

手順

利き猪口、通称「蛇の目」と呼ばれる、白地で底面に二重の紺色の同心円が描かれた陶製の容器を用いる。プロは正二合 (360ml) 入る大振りのものを使用する。チェックポイントは色・香り・味の三点。

  1. 猪口に酒を八分目程注ぎ、外観を見る。白地の部分で色を見、藍色と白地の境目で透明度(テリ)を見る。新しいものは青みがかり、古いものは黄色みがかる。赤いものは鉄分を含んでいるので良くない。透明度が高いものは炭素による濾過率が高いため、風味も淡い場合が多い。
  2. 次にをゆっくり近づけていき、香りを利く(上立香)。吟醸香、果物香のような良いものと、袋香(絞った袋の匂い)、フーゼル油臭、老ね香(時間が経って劣化したもの)、生老ね香(火入れ前の段階で既に劣化したもの)、付け香(ヤコマン、発酵時の果実香を集めて後から添加したもの)、木香(きが、樽の匂い)などマイナスポイントをチェックする。
  3. 少量(4ml程度)を口に入れ、舌の上で転がして味を見る。口先から空気を吸い込み、鼻に抜いて香り(含み香)も見る。その後吐き出し、後味(さばけ)を見る。のど越しを見る場合は飲み込むこともあるが、大量に利くことは出来ない。

批判点

一般に、ワインのテイスティングが加点法で評価されるのに対し、日本酒の利き酒は基本的に減点法である。このシステムがたとえば、かつて「色のついた酒は減点」といった評価基準から、色も旨味も抜けるだけ抜いた酒ばかり造られた流行の原因であるとして、批判の対象としている酒類評論家[誰?]も多い。

競技

複数の日本酒を用意し、一方に(1)、(2)、(3)…という風に並べ、もう一方に同じ酒をA、B、C…と順番を変えて並べる。まず片方の列を全て利き、次にもう一方の列も利いて一致するものを当てる。

たいていは5種類程度だが、全国きき酒選手権では11種類もの銘柄が並べられ、全て一致する確率は数学的にはおよそ四千万分の一となる。

資格認定

民間団体である日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会が、「きき酒師」(ききさけし)[3]及び「酒匠」(さかしょう)の資格認定を行っている。きき酒師は20歳以上であれば誰でも受けられ、同会の主催する講習会を受講した後、筆記・実技の試験に合格すれば認定を受けられる。酒匠はより上位の資格で、きき酒師や焼酎きき酒師といった資格を既に保有していることが受験資格となる。内容的にはテイスティング能力がより重視され、「日本酒の伝道者」たることが求められる。

関連項目

脚注

注釈

  1. ^ 加藤百一『日本の酒5000年』128、129ページによれば、天正本所収の女狂言『伯母か酒』内の対話からわかる。

出典

  1. ^ a b 加藤百一「6. 武者と町衆と酒」『日本の酒5000年』(1版1刷)技報堂出版、1987年2月25日、128頁。ISBN 4-7655-4212-2 
  2. ^ 加藤百一「6. 武者と町衆と酒」『日本の酒5000年』(1版1刷)技報堂出版、1987年2月25日、128-129頁。ISBN 4-7655-4212-2 
  3. ^ 百科事典マイペディア. “きき酒師とは”. コトバンク. 2022年4月13日閲覧。

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