インターネットの回線速度の単位
まずは、ネットの回線速度の単位を確認しておきましょう。回線速度の単位としては、Kbps(キロビーピーエス)、Mbps(メガビーピーエス)、Gbps(ギガビーピーエス)などがよく使われます。これらの単位は、1秒間に送受信できるデータ量を表しています。
「回線速度が速い」「回線速度が遅い」といった表現は、同じ時間で送ったり、受け取ったりできるデータ量が多い・少ないということを表しているわけです。
回線速度の最小単位としては「bps(ビーピーエス)」という単位があり、こちらは1秒間に1bit(=0.125バイト)のデータ量の送受信ができる速度を表しています。Bpsと比較すると、Kbpsは1,000倍、Mbpsは100万倍、Gbpsは10億倍にあたる単位です。
5Gや光回線などの高速なインターネット回線の速度を表す時には、GbpsやMbpsの単位がよく用いられます。一方で、Kbpsは携帯電話回線の通信制限時の速度など、低速の回線速度を表す時に使われます。
インターネットの通信速度に関する
「上り」や「下り」、「Ping値」とは
ネットの回線速度を理解する上で、「上り」や「下り」、「Ping値」といった言葉も重要となります。それぞれの言葉の意味を詳しく見ていきましょう。
「上り」の速度とは
「上り」の速度は、ネット上にデータを送る(データをアップロードする)時の速度を表しています。「上り」の通信内容としては、メールやLINEの送信、動画やSNSの投稿、ライブ配信などがあります。
「下り」の速度とは
「下り」の速度は、ネット上からデータを受け取る(データをダウンロードする)時の速度を表しています。「下り」の通信内容としては、メールやLINEの受信、動画やSNSなどのコンテンツの視聴、アプリや音楽のダウンロードなどがあります。
「Ping値」とは
「Ping値」は、データの送受信にかかる時間のことで、通信の応答速度を表しています。
特に格闘ゲームやFPSなどシビアな操作が求められるジャンルのオンラインゲームをプレイする場合に、Ping値の数値は重要です。
コントローラーで操作してから実際にゲームに反映されるまでの時間に、このPing値が関わっており、Ping値が低いほど応答速度が速いため、ゲームの場合はより有利になります。
インターネットの通信速度テストを実施する方法
ネットの通信速度は、各種スピードテストサイトなど、Web上のツールを利用して簡単に測定できます。
Google検索では、「インターネット速度テスト」などのキーワードの検索結果に速度テストが表示されます。
「速度テストを実行」を選択すると、数十秒ほどのテストが実行された後にダウンロード(下り)、アップロード(上り)の通信速度の測定結果がそれぞれ表示されます。
インターネットを快適に使用できる通信速度の目安
ネットを快適に使用するための回線速度の目安は、次の通りです。各用途で必要とされる回線速度の目安について、詳しく見ていきましょう※1。
利用用途 | 回線速度(下り) |
---|---|
LINEやメール | 1〜10Mbps |
ネットでの検索 | 5〜10Mbps |
動画の閲覧 | 10〜20Mbps |
ビデオ会議 | 10〜30Mbps |
オンラインゲーム | 30〜100Mbps |
LINEやメール
LINEやメールで必要な回線速度の目安は、1〜10Mbps程度です。テキストのみのやり取りであれば、1Mbps程度で十分なことが多いです。
画像や動画などの添付ファイルがある場合は、テキストのみの送受信に比べると、より回線速度が必要となり、回線速度が遅いと時間がかかってしまうことがあります。
インターネットでの検索
ネットのWebページを閲覧する場合は、5〜10Mbps程度の回線速度があると快適です。テキストのみのページであれば、数Mbpsでも十分に閲覧できるでしょう。
画像を多く含むページを閲覧する場合には、回線速度が遅いと表示に時間がかかります。より高速な回線速度がある方が、ECサイトのような画像が多いWebページでもストレスなく閲覧ができるでしょう。
動画の閲覧
動画を快適に閲覧するための回線速度の目安は、10~20Mbps程度です。LINEやメールの送受信、ネットの閲覧などと比較すると、より高速な回線速度が必要となります。
例えば、YouTubeでは、動画の解像度ごとに推奨される持続的な速度として、以下の速度が示されています。※2高画質で動画を視聴する際には、より高速な回線速度が推奨されます。
動画の解像度 | 推奨される持続的な速度 |
---|---|
4K | 20Mbps |
HD 1080p | 5Mbps |
HD 720p | 2.5Mbps |
SD 480p | 1.1Mbps |
SD 360p | 0.7Mbps |
なお、動画の読み込みが追い付かず、視聴の途中でたびたび動画が止まってしまう時には、動画の解像度を下げることで停止することなく再生できる可能性があります。動画が停止した時には、まず解像度を変更して改善するか試してみましょう。
ビデオ会議
ビデオ会議では音声・映像の送受信を行うため、上りと下りの両方の通信が発生します。ビデオ会議をするための回線速度の目安としては、上りが1Mbps程度、下りが10~30Mbps程度です。特に下りの速度が必要になるので、確認しておきましょう。
オンラインゲーム
オンラインゲームを快適にプレイするために必要な回線速度の目安は、30〜100Mbps程度です。ほかの用途に比べると、より高速な通信が必要となります。
オンラインゲームを始めたいと考えている方は、必要に応じて通信環境の見直しも検討してみると良いでしょう。