巨人入り甲斐拓也は阿部監督の要求に応えられるのか…「絶対的司令塔」に2つの不安材料
加えて甲斐は、リード面の問題を指摘されるケースが少なくない。
80~90年代の西武黄金時代の正捕手だった伊東勤氏は今年の日本シリーズ期間中、自身のYouTubeチャンネルで「甲斐って意外と(配球の)パターン決まって来る」と、こう指摘した。
「序盤は真っ直ぐ系が中心、中盤はちょっと曲がり球を入れたり、最後は落ちるボールを入れる。だいたい(3つに)分けて配球するタイプ」
ライバル球団のスコアラーもこういう。
「球種に限らず、コースにも傾向が出ています。簡単に言えば、内を突いたら次は外……というような感じですね。もっとも、いくら傾向が分かっても、ソフトバンクはいい投手が多いから簡単には打てない。つまり、投手がいいから勝っている面はあると思います。そんな中、日本シリーズでDeNAに2連勝後に4連敗を喫して敗れたのは、29イニング連続無得点と打線が湿ったことだけが要因ではないと見ています。1戦目に7回無失点と好投した有原が6戦目に3回4失点でKOされたのは、DeNA打線が追い込まれるまで狙い球を絞って食らいついた事に加え、初回からストレートの状態が良くない有原に変化球を多投させた甲斐のワンパターンな配球にも課題があったのではないか。筒香が2回にチェンジアップを本塁打したのは、明らかに配球を読んだ結果です」