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税理士法人 今井会計事務所

続 6 「 嫌われる勇気 」 人生が変わるアドラー心理学  2014-10-07

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87.つきあう相手を選ぶ      2014.10.07

 

 以前、ご紹介した 「80対20の法則」 を、応用すると、以下のような、推測を立てることができます。
 ① アドラー心理学の考え方に、自ら積極的に進む人・・・20%

 ② ①と③の中間にあり、周囲の影響を受けやすい人・・・60% 
 ③ アドラー心理学を、絶対に、受け入れられない人 ・・・20%

 

 私は、タイプ ① で、誰に勧められることもなく、こちらの生き方を、邁進してきました。
 一方で、 タイプ ③ の人たちは、アドラー心理学の考え方を、一生、理解しない のではないでしょうか。
 問題は、タイプ ② の人たちです。
 「嫌われる勇気」 というタイトル見て、気持ちが揺れて、この本を、手にした可能性があります。
 

 

 もし、タイプ ② の人が、アドラー心理学をマスターする場合、タイプ ③ の人とは、距離を置くべき でしょう。
 タイプ ③ の人とは、たとえば、 「課題の分離」 ができず、こちらの課題に、介入してくる人。
 「自分の課題」 に、取り組むことなく、こちらに押し付けてきたり、常に相談を持ちかけるものの、話を聞いていない人など。
 さらに、これらの性質を、両方、あわせ持つ人など。
 

 

 アドラーは、 「対人関係は、誰もが、異なる存在でありながら、対等である」 と、述べています。
 ただし、それは、人種や性別、地位や学歴、外見や家柄、過去などによって、人に上下をつけてはいけないという意味です。
 だから、仲間であるかどうか、親族であるかどうか、同僚であるかどうか、日本人であるかどうか。

 これらに、囚われることなく、 社会全体を共同体と見なし、 「どんな人も対等」 と、感じる のが、あるべき姿ではないでしょうか。 

 

 だからこそ、タイプ ③ の人とは、距離を置くべきです。
 なぜなら、 タイプ ③ の人は、人を上下に分け、さらに、相手の異質な部分を、認めようとしない からです。
 自己への執着が、強いあまり、常に、 「共感」 を、求めているようです。
 異質と感じると、相手を、非難したり、卑下したり、否定したり、拒絶したり、攻撃することさえ、あります。
 

 

 タイプ ③ の人は、同じタイプの人たちと、群れていることが、よくあります。
 もし、群れの中の誰かが、成長すると、タイプ ③ の人は、 「相手に、裏切られた」と、感じるのかもしれません。
 このような人間関係の中にいると、アドラー心理学に限らず、成長すること自体が、難しくなります。

 タイプ ② の人は、ゴールにたどりつくまで、タイプ ③ の人とは、距離を、置くべき ではないでしょうか

 

 

8.他人の成長を、望まない人たち      2014.10.08

 

 前回、 「80対20の法則」 を応用して、次の3タイプに、分類してみました。 ① アドラー心理学の考え方に、自ら積極的に進む人・・・20%
 ② ①と③の中間にあり、周囲の影響を受けやすい人・・・60% 
 ③ アドラー心理学を、絶対に、受け入れられない人 ・・・20%

 

 タイプ ③ の、代表例として、 「子離れしない親」 が、挙げられます。
 「課題の分離」 ができていないため、子供の課題に、土足で、踏み込んできます。

  一見、子供のことを、思っているように見えますが、実は、子供の人生も、 「自分の人生の一部」 と、考えています。
 子供が自立すると、 「捨てられた」 と、感じるため、子供の自立を、阻害します。 

 

 このような親を持つ人は、一刻も早く、自立を、目指すことです。
 できれば、家を出ましょう。
 方法としては、地方の大学へ進学したり、転勤のある会社に就職するなど。
 そして、自力で、自分の人生を、切り開くことです。
 

 

 タイプ ③ の人間関係が、会社の同僚や、友人などの場合、非生産的なつきあいに、時間を浪費させられます。
 その中で、誰かが、成長しようとすると、足を引っ張ります。

 なぜなら、前回、お話ししたように、タイプ ③ の人は、相手の異質な部分を、認めたくない からです。
 自己への執着が、強いあまり、常に、 「共感」 を、求めているからでしょう。 

 

 また、このような集団の中に、他のメンバーを操作するボスを、見掛けることがあります。
 「嫌われる勇気」 のない人たちは、おおむね、内面的に不安定、ではないでしょうか。

 だから、機嫌を取ってくれる人がいると、理解者として、何ら疑うことなく、信頼を寄せる 傾向があります。
 もし、その人に、隠れた悪意があったとしても、気づく確率が、低いのではないでしょうか。 

 

 利用されているとは知らず、関係のない他人を攻撃したり、犯罪まで犯してしまう 人も、いるかもしれません。
 このような被害に遭わないためには、とにかく精神的な自立を目指すこと。
 自分の機嫌は、必ず、自分で取ること。
 早く、自立したい人は、アドラー心理学を、学ばれるとよいでしょう

 

 

9.最終的に求めるものは 「安らかな心」      2014.10.09

 

 人間が、最終的に、求めるものは、何でしょうか。
 お金に恵まれなければ 「お金」 、学歴に不満があれば 「学歴」 、容姿が気になれば 「容姿」 、と考えやすい ものです。
  これらに共通するのは、 「もし、何かが、もっとあれば、自分は、今よりも幸せだった」 。
  つまり、原因論に通じる考え方です。

 

 世の中には、自分より恵まれなくても、立派に生きている人が、いくらでもいるものです。
 原因論的な考え方を、排除すると、異なる答を、引き出せるのではないでしょうか。
 最終的に大切なものは、お金、地位、名誉、権力、能力、容姿、学歴、さらに、寿命でもないでしょう。

 それは ・・・ 「安らかな心」 ではないでしょうか。 

 

 ナポレオン・ヒルは、元祖成功本 「思考は現実化する」 の著者です。
 この本をはじめ、若い頃の著書には、成功に関することが、ひたすら、書きつづられています。
 ところが、晩年の著書  「成功哲学」には、 「心の平安が大切」 と書かれています。
 この言葉は、多くのものを、手に入れた人が、到達した 「最終回答」 と言えます。 

 

 いくら、お金、地位、名誉、権力などに、恵まれたとしても、心が安らかでなければ、幸せではないということ。
 逆に、これらのものに恵まれなくても、安らかな心で、生きる人は、幸せと言えます。

 幸せかどうかを、最終的に決めるのは、ただ1つ、それは、自分の心 だからです。
 この部分を明確にしておかないと、不幸へ向かって、まっしぐらに努力する、恐れもあります。 

 

 「嫌われる勇気」 のない人は、精神的に不安定な人が、少なくありません。
 「安らかな心」 という点から見ると、不幸な状況と、言えます。
 だから、他人の顔色をうかがうなど、自分の心を安定させることに、囚われるのも、わからないではありません。

     しかし、 セルフ・コントロールに、時間と労力を割かれると、生産的な活動が、制限されます。 

 

 確かに、 「自分の気持ち」 も、大切ですが、もっと、大切なものを、発見すべき ではないでしょうか。
 その大切なもののためなら、いくら自分が傷ついても構わない、と言えるもの。
 この課題を、クリアしなければ、自分の気持ちに、振り回されて、一生が終わるでしょう。
 「安らかな心」 が、訪れることもないと、考えられます。
 

 

 


  〜 アドラー心理学の実践体験記 〜

 


  A.「傷つかない自分」 に生まれ変わる

 

 

90.相手の言葉に傷つかない      2014.10.10

 

 アドラー心理学を実践すると、強く生きられるようになります。
 この本の中には、ひと言も、触れられていませんが、私は、このように感じています。
 ここから先は、24年間、実践した、50代の人間の体験談です。
 中には、アドラー心理学に関係なく、人生経験から修得した内容も、含まれているかもしれません。

 

 まずは、 他人の言葉に、傷つくことが、まったく、なくなりました。
 どんな言葉を発するのかは、相手の 「人間性」 「成熟度」 「表現力」 などによって、異なります。
 もし、相手に悪意があったり、相手が未成熟であったとしても、人間社会ですから、それは日常茶飯事と言えます。
 つまり、これは、相手の課題ですから、 「課題の分離」 によって、瞬時に、切り離します。
 

 

 しかし、 相手の言葉を、どのように受け止めるのかは、 「自分の課題」 です。
     人生経験上、 「不快に感じるのは修行不足」 、 「傷つくのは、馬鹿げたこと」 、と考えます。        
 もし、それが 「注意」 であり、内容が正しければ、さっさと、行動を改めます。
  反対に、内容が間違っていたとしても、いちいち、傷ついたり、不快に思うのは、時間のロスと、考えます。
 

 

 また、もし、 「悪意」 があった場合、自分が傷ついたり、不満を持つと、相手の目的を果たす ことになります。
 ここで、冷静に、相手のレベルや、人間性について、洞察してみましょう。
 「相手は完全」 「自分は不完全」 と、仮定するから、こちらがダメージを受けるのではないでしょうか。
     完全な人間など、いる訳もなく、また、日常、出会う人間は、ほぼ全員が、かなり不完全な 「普通人」 です。
 

 

 言葉に関して、相手の表現力が 70%、自分の理解力が 70% だとすると ・・・
 70% × 70% = 49% ・・・ 最終的に伝わるのは、言いたいことの、せいぜい半分といったところです。
 また、日常会話のうち、感情が伴うものは、大半がどうでもよいものです。

 「たかが言葉」 として、いちいち過剰反応しない ことでしょう。 

 

 もし、凶器が、 刃物なら、確実に、傷つけられますが、言葉なら、自分次第で、無傷に終わらせる こともできます。
 ここで、効果を発揮するのが、アドラーの提唱する 「課題の分離」 ではないでしょうか。
 私は、 「課題の分離」 によって、以上のような方法で、言葉を処理しています。
 せっかくの人生、傷ついたり、不快に思うのは、時間のロスにつながるので、一切、気に留めないことにしています。

 

 

91.自分で、自分を傷つけない      2014.10.12

 

  「言葉に傷つきやすい人」 や、 「言葉に深く傷つく人」 には、特徴があります。
     それは、その言葉を、何度も、繰り返し、思い出す、習慣を持っている 点です。
 思い出す度に、その記憶は、深く、刻み込まれていきます。
     次第に、忘れたくても、忘れられなくなります。

 

 嫌な思いをしながら、さらに、その嫌な思いを、深めていく。
 これは、 自分で、自分を傷つけているのと、同じ ではないでしょうか。
 自分を大切にしない者は、 「愚か者」 と呼ばれます。
 「愚か者」 は、幸せになれなくて、当たり前です。
 

 

 だから、悪い習慣と気づいたら、すぐに、やめましょう。
 「やめられない」 というのは、言い訳に過ぎません。

 嫌な言葉を、思い出すかどうかは、 「自分の課題」 だからです。
 「自分の課題」 を、解決できるのは、自分自身しか、いませんので、責任を持って、取り組むべきです。 

 

 ドイツの心理学者、エビング・ハウスによる 「忘却曲線」 を、ご存知でしょうか。
 人間は、復習しなければ、20分後には、42%忘れます。
 1時間後には56%、1日後には74%、1週間後には77%、1月後には79%、という結果です。
     つまり、1日で大半 (74%) を忘れ、その後は、ゆっくり忘れていくものです。
 

 

 だから、 嫌な言葉を聞いても、その後、24時間、思い出さなければ、おおむね気にならなくなる ものです。
 ポイントは、無理に、思い出さなくするのではなく、他のことを、考えるように、努めましょう。
 以前、お話ししましたが、人間の脳は、一度に、1つのことしか、思ったり、考えることができません。
     意識的に、楽しいことを、思い出すようにすれば、同時に、嫌なことを、思い出すことができない、構造になっています。
 

 

 さらに、アドラーのいうとおり、 「今ここ」 を、真剣に生きていれば、無意味な言葉など、耳に入らなくなります。
 
この場合、嫌な言葉を、入口で、シャット・アウトするため、忘れる努力も不要になります。
     おすすめは、 「共同体感覚」 を、備えることです。
 傷つく暇があったら、共同体に貢献できることなど、生産的なことに、時間を充てましょう。

 

 

2.他人を憎まない      2014.10.13

 

 人間は、嫌な言葉を聞くと、心が傷つき、相手を憎むことがあります。
 しかし、 それは、誤解かもしれません。
    以前、お話ししたように、相手の表現力が 70%、自分の理解力が 70% だとすると・・・
 最終的に伝わるのは、言いたいことの、せいぜい半分だからです。

 

 また、 お互いに、未熟であることが、原因かもしれません。
 精神的に余裕がなければ、伝えるタイミングを誤るなど、言葉の行き違いが、起きて、当たり前です。
  何れにしても、大したことではありません。
 一方的に、 「相手を加害者」 、 「自分を被害者」 に仕立てて、傷を拡げないことです。
 

 

 このようなケースでは、 「目的論」 を利用しましょう。
 最終的に、自分は、相手との関係を、どのようにしたいのか。
 もし、今後も、つきあいたいなら、悪く考えないことです。
 その後、24時間は、他のことを、考えるように、努めましょう。
 

 

 しかし、年齢と共に、悪意を備える人たちも、増えていきます。
 自分も、年齢を重ねるごとに、彼らと接触する頻度が、高まります。

 もし、 嫌な思いをさせられたとしても、やはり、相手を憎んではいけません。
 かと言って、聖人君子のように、 「相手を愛せ」 、という訳でもありません。 

 

 相手を憎むと、自分の心を、傷つけてしまいます。
 また、憎しみは、エネルギーを消費するため、生産活動に悪影響を及ぼします。

 もし、 憎むだけなら、相手は、何一つ、ダメージを受けていないのに、自分自身は、さらに、ダメージを深めてしまいます。
 つまり、憎めば、憎むほど、自分を傷つけ、相手の術中に、はまることになります。 

 

 私は、29歳のとき、この解決方法に、出会いました。
 下から 「憎む」 のではなく、上から 「軽蔑する」 ・・・ 悪意のある者に対しては、淡々と、見下せばよいのです。
 これは、アインシュタイン博士の考えです。
 相手を 「憎む」 と、忘れられませんが、 「軽蔑」 に変えれば、思い出すことさえ、ほとんどなくなります。

 

 

3.「傷つかない自分」 に、生まれ変わる      2014.10.14

 

 嫌な言葉に限らず、傷つくこと自体、私は、 「馬鹿げている」 と、考えています。
 なぜなら、 自分を傷つけているのは、多くの場合、他人ではなく、自分自身 だからです。
 目的論に沿って、考えると、他人の発言は、単なる事実に過ぎません。
 そこに、嫌な意味づけをして、自分を傷つけているのは、実は、自分自身ではないでしょうか。

 

 また、 傷つくことは、成長にとって、大きな妨げ になります。
     なぜなら、人間は、被害者意識が拡大すると、相手ばかり責め、自分に対する反省を、怠ってしまうからです。
     人生の中で、起きることは、おおむね、その人が、成長するためにある 「人生の課題」 と言えます。
     そして、それは、しばしば、 「嫌なこと」 として、目の前に、現れます。
 

 

     また、人間関係において、何れかが一方的に悪い、というケースは、ほとんど、ありません。
     いかなる場合も、少なからず、 「反省」 が求められます。
     しかし、反対に、 「相手を加害者」 、 「自分を被害者」 に、仕立てて、一方的に、相手を憎んでしまう人もいます。
     実は、ここに、 「隠された目的」 があるのかもしれません。
 

 

     「自分を否定したくない」 「責められたくない」 「同情して欲しい」 「味方を増やしたい」 「嫌われたくない」 など。
     被害者の立場に逃げ込むことによって、これら本能的な目的を、果たそうとしている のかもしれません。
 しかし、このような姿勢で、生きていると、成長など、とても望めないものです。
 それでは、どうすれば、 「傷つかない自分」 に、生まれ変わることが、できるのでしょうか。
 

 

 おすすめするのは、 「自分は、絶対に傷つかない」 と、自分に宣言する方法 です。
    「傷つくかどうか」 を、最終的に決めているのは、自分自身だからです。
 これは、ありのままの自分を、認めようとしない、 「自己肯定」 とは、異なります。
    「暴飲暴食をしない」 と、同じように、 「自分のためにならないことは、絶対にしない」 という宣言です。
 

 

 「傷つく」 という方法は、実は、自分が選んだ 「安易な道」 に過ぎません。
 それによって、自分自身を傷つけ、さらに成長を妨げている事実に、気づきたいものです。

 傷つきそうになったら、傷つこうとする、未熟な自分と、格闘 しましょう。
 人生とは、 「他人との競争」 ではなく、 「自分との格闘」 と、私は、とらえています。

 

 

4.「被害者意識」 と、訣別する      2014.10.15

 

 「被害者意識」 が強くなる理由の1つとして、 「原因論」 が挙げられます。
 原因論とは、現在の自分や、結果について、過去や他人、環境などに、原因がある、という考え方です。
 たとえば、うまくいかなかったのは、 「親が悪いから」 「学歴が低いから」 「過去に悲惨な経験をしたから」 。
 「自分が悪い」 とは、あまり考えないようです。

 

 一方、アドラー心理学を実践する者は、 「目的論」 を利用して、人生を、切り開いていきます。
 「目的論」 では、自分の中に、原因を見い出し、その改善に努めます。
 「変わるべきは、まず自分」 という信念のもと、人生に対して主体性を、取り戻していきます。
 だから、アドラー心理学の実践者は、 「被害者意識」 に、ほとんど縁がないのではないでしょうか。
 

 

 被害者意識が強まると、思考の働きが鈍くなるため、次の3つの弊害が、考えられます。
 1つ目は、以前、お話ししたように、 「自分にとって、成長の妨げ」 になること。
     2つ目は、しばしば、 「相手にとって、失礼、かつ、迷惑」 であること。
     3つ目は、判断力が低下し、騙されやすくなること。
 

 

 今回は、3つ目について、触れます。
 被害者意識が強まると、相手に対する憎しみが増し、それ以外のことが、見えなくなりがち です。
 その結果、他の重要事項が、疎かになります。
 客観性が損なわれ、冷静な判断ができなくなります。
 

 

 世の中には、 この性質を利用して、他人を騙そうとする人物もいます。
 たとえば、 「あなたは被害者ではないか」 と、呼びかけてきます。
 また、 「○○さんは、影で、あなたのことを、悪く言っている」 と、意図的に、デマを伝えることもあります。
 さらに、 「あの人にだけは、負けていけない」 と、競争意識をあおることもあります。
 

 

 他人同士を争わせ、当人が利益を得ることを、 「漁夫の利」 と言います。
 被害者意識が強いと、このような謀略の犠牲になりやすいものです。
 被害者意識は、百害あって一利なし。

 「目的論」 をマスターして、被害者意識を、自分の中から、徹底的に、追い出しましょう。

 

 

5.「縦の人間関係」 から 「横の人間関係」 へ      2014.10.16

 

 「縦の人間関係」  も、心を傷つける原因の1つ になっているのかもしれません。
 「縦の人間関係」 とは、反アドラー的な考え方をする人たちが、認識しているものです。
 異なる人間性を、認めようとせず、人間関係を上下に分ける考え方です
 その中で、自分がどこに位置するのかについて、少なからず、関心を抱いているのかもしれません。

 

 心が傷つくのは、その中で、 「自分の位置が下がった」 と、感じるとき、 ではないでしょうか
 たとえば、 「自分は誰かより下に見られた」 「自分は誰かより下に落ちた」 「自分は誰かより下の扱いを受けた」 など。
 このように感じたとき、心が傷つくのかもしれません。
     ところで、そもそも、その順位は、誰が付けたものでしょうか。
 

 

 ドラー心理学によれば、事実は 「単なる事実」 に、過ぎません。
 そこに意味づけをするのは、自分自身です。
 自分は、Aさんより上で、Bさんより下、それは、事実ではなく、自分の意味づけ、つまり主観の産物です。

 だから、 「縦の人間関係」 で傷つくのも、やはり、自分が原因 と言えるのではないでしょうか。 

 

 一方、アドラーが提唱する 「横の人間関係」 によれば、 「人間は、それぞれ異なるが、すべて対等」 と考えます。
 他人との比較において、自分が認識する差は、 「上下」 ではなく、 「横 (個性) 」 になります。

 だから、 他人との比較によって、傷ついたり、悩むことはありません。
 他人と自分が違うのは、当たり前のことだからです。 

 

 また、 「課題の分離」 を進めると、他人の評価を、 「他人の課題」 として、自分から、切り離します。
 さらに、 「自分の課題」 に、集中するようになります。
 次に、 「共同体感覚」 を身につけると、 「自分の課題」 は、共同体への貢献が、中心になります。

 個人の内面から、広い社会へと、視線を移すことによって、生き方が激変し、小さなことで、悩む暇がなくなります。 

 

 そもそも、「縦の人間関係」 とは、各人の妄想の上に、成り立っている もの、ではないでしょうか。
 なぜなら、上下に分ける、客観的な基準が、特定できないからです。
 さらに、異質な人間性を、認めないのは、偏見でもあるからです。
 「縦の人間関係」 の世界にいる限り、心が安定することはない、と考えられます。

 

 

96.岸見一郎先生の読書会に参加      2014.11.10

 

 11月9日(日)、 岸見一郎先生の読書会と講演会、懇親会に参加 させていただきました。
      会場は、新大阪駅から、徒歩 4分にある、新大阪丸ビル新館。
  名古屋から新幹線で 50分と、信じられないほど、近くなりました。
      参加者は約 50名?で、女性の方が多いのに、驚きました。

 

 最初は読書会、10名程度に分かれて、ディスカッション です。
 それぞれの方が、質問したり、感じたことを話しました。
 私は、経営者の立場から、理解に努めてきましたが、違った角度から話をお聞きでき、大変、勉強になりました。
 教師、会社員、子供を持つ母親の方など、立場によって、重視する点が違うと感じました。
 

 

 次は講演会、その後、質疑応答。
 当然のことですが、岸見先生は、アカデミックで、上品な方でした。
 また、人間を尊重される方、という印象を受けました。
 カウンセリングの話もお聞きしましたが、大変な仕事のようです。
 

 

 質疑応答では、参加者が質問を出し、岸見先生が、ていねいに、お答えになられていました。
 悩みの内容は、おもに、 「教師の方は教え子」 「会社員の方は上司や部下」 「母親の方は子供」 との対人関係です。
 コミュニケーションは、本音で語り合えないと、不毛なものになりがちです。
 皆さん、誠実な方ばかりで、とても、よい時間を過ごすことができました。
 

 

 一方、 経営者である私は、ずいぶん世俗にまみれた存在 だと、気づきました。
 毎日、収益を確保したり、雇用を維持したり、顧客を守らなければいけません。
 世の中の汚れた部分と、戦うこともあるため、策略にはまらないように、孫子なども勉強したことがあります。
 このような人生を送っているうちに、繊細な神経など、すり切れてしまったようです。
 

 

 人生には、向上心も必要ですが、それだけでは、変わることができません。
     さらに、 必要なのが、アクション です。
 求めるものは、人それぞれ異なりましたが、このような会に参加したのも、アクションの1つ。
 貴重な一歩にしたいものです。

 


  B.もっと、自由に生きてみる

 

 

97.人生における 「自由の実現」      2014.11.12

 

 子供のころから、自由に対して、人一倍、強い欲求がありました。
 私にとって、自由とは、空気のようなもので、不足すれば、生きた心地がしないもの、でもありました。
     しかし、自由を好む分、年長者との摩擦も、少なくありません。

 おかげで、 どうすれば自由に生きられるのかと、早い時期から、試行錯誤する ようになりました

 

 長年かけて、考え出した方法とは ・・・

 ① 「行動の自由」 「発言の自由」 「思想の自由」 の3つに分ける ② ① の中で 「認められない自由」 と 「認められる自由」 を、明確にする
 ③ 「認められない自由」 を切り捨て、 「認められる自由」 の実現に、重点を置く
 ※ ① は、 「他者に影響が及ぶ順」 であり、 「制限が強く求められる順」 でもあります。

 

 たとえば、他者に、大きな迷惑を、掛けてしまうケース。
 「思う」 だけなら無害、  「発言」で止まれば、被害はまだ少なく、 「行動」 に移すと、最悪の事態をまねく、恐れもあります。

 「行動」 は、最も、大きな影響を及ぼすだけに、最も、制限されるべき でしょう。
 法律やルールについては、あれこれ悩まず、単純に守ることにしています ・・・ だから、ストレスは、ほとんど感じません。 

 

 「発言」 については、 「行動」 ほど、法律やルールが、明確ではないので、かえって、注意が必要です。
 ここで役立つのが、アドラーの 「横の人間関係」 です。
 常に対等な関係として、相手によって、言い方を変えない、つまり、ワンパターンで、会話をすれば、法を犯すことはありません。
     
ただし、尊敬されたくて、仕方がない相手には、不評かもしれませんが。 

 

 最も、重要なのが、 「思想の自由」 です。
 行動や発言に移さなければ、 「何を思うのか」 は、本来、100%自由です。
 ところが、よくも悪くも、人間は 「何を思うのか」 によって、生き方が変わります。

     さらに、 「課題の分離」 によれば、 「思想」 の選択は、明らかに、自分の課題 なので、真剣に、取り組む必要があります。 

 

 私は、 目的論に沿って、 「いかに幸福に生きられるのか」 を基準に、自分の思想を選択します。
 社会や他人、自分自身の、過去などは、決して、変えられないものです。
     しかし、思想 (思い方や考え方) は、自分自身で、自由に変えられるものです。
 もし、望む人生を、実現させたいのであれば、変更可能な部分に、努力を集中させるべきではないでしょうか。

 

 

8.法律やルールを守る、もう1つの理由      2014.11.14

 

 供の頃は、社会から  「保護」 を受ける代わりに、 「行動の自由」 を制限されます。
 しかし、成長するにつれ、 「行動の自由」 を求めて、周囲との間で、摩擦が起きます。
 この自立までのプロセスにおいて、学ぶべきものが、 「権利と義務の関係」 です。

 社会人として、 自由という 「権利」 を、保障されたければ、社会人として、 「義務」 を果たさなければいけません

 

 法律やルールを守るのは、社会人としての義務です。
 ただし、すべて、100点満点を目指すのは、不可能です。
 そのような人は、この世に存在しない、のではないでしょうか。

 だから、 「重要度」 と 「罰則の有無」 によって、必要最低限で済ませる ことも、あります。 

 

 が、法律やルールを守る理由は、もう1つあります。
     それは、 守るべきことを、守っていた方が、かえって、大きな自由が、実現する からです。
     この事実に、気づいている人は、案外、少ないのかもしれません。       
  「あの人は、法律やルールを、きちんと守る」 という評価が定着すると、人生は、驚くほどスムーズに、進み始めます。 

 

 たとえば、私は、税理士ですが、自分の申告において、ほとんど、節税をしていません。
     自分の節税より、仕事をしていた方が、結果的に、お金もたくさん残る、ということもありますが ・・・

 顧問税理士が、このような姿勢で、申告をしていれば、顧客の皆様も、疑われにくい でしょう。
 そのおかげか、税務調査の回数も少なく、本業に多くの時間を、費やすことができます。 

 

 また、人、自転車、自動車は、それぞれ指定された箇所を通行するから、自由に移動することができます。
 信号も、青色で進み、黄色で止まり、赤色で停車するから、通行することが、許可される訳です。
 もし、世界中をドライブしたいなら、世界各国の交通法規、つまりルールを、守らなければいけません。

     大きな自由を手に入れるためには、小さな自由に囚われない ことでしょう。 

 

 社会のルールも、ゲームや、スポーツのルールと、同じではないでしょうか。
 もし、守らなければ、退場させられることもあります。 
 ルールそのものの変更は、政治や行政が担当していますから、 「課題の分離」 によって、切り捨てています。

 社会の一員であるならば、まずは、 社会のルールの理解に努め、さらに、これを積極的に活用したい ものです

 

 

9.発言は 「求める自由」 より 「求められる技術」      2014.11.18

 

 「発言」 については、法律やルールが、 「行動」 ほど、明確ではないので、かえって、注意が必要です。
 特に、近年は、 「○○ハラスメント」 として、訴えられるリスクも、高まりました。
     相手、場所、タイミング、言い方などを、工夫しないと、善意でかけた言葉も、逆効果になることがあります。

     私が、 アドラー心理学で役立ているのは、 「課題の分離」 と、 「横の人間関係」 です

 

  まずは、 「課題の分離」。
  できる限り、 相手の課題に、踏み込まない ようにしています。
      もし、相談を持ちかけられれば、その部分までは、好意的に進みますが、そこで中断します。
  各人の課題は、それぞれの人が成長するために、必要なものと、考えるので、 「援助」 の範囲内に、とどめておきます。
 

 

 また、 「横の人間関係」 を、基本にしています。
 つまり、どんな人に対しても 「対等」 、言い換えれば 「ワンパターン」 で、接しています。

 年齢、地位、性別、学歴、国籍等に関係なく、一定の礼儀は守ります。
 ただし、相手に悪意があったり、節度のない相手であれば、モードを切り替えますが。 

 

 人間関係を深める上で、コミュニケーションは、最も有効な手段です。
 成功させるためには、相手に、自分のことを、話してもらう必要があります。
 そこで、有効なのが、まず、自分がどんな人間なのかを、相手に、わかりやすく、説明することでしょう。

 自分のことを話さない、単なる聞き上手に徹すると、一方通行の人間関係で、終わってしまう からです。 

 

 ここで、障害になるのが、 「個人情報」 ではないでしょうか。
 「個人情報」 に関して、日本人は神経質すぎると、感じています。

 私の場合、 自分の個人情報のうち、ある程度までは、進んで、明かす ようにしています。
 それが原因で、支障が起きたことは、過去に一度もありません。 

 

 発言に限らず、コミュニケーションにも 「技術」 が問われます。
 年齢を経たにもかかわらず、分別なく話していると、様々な障害を、自ら、招いてしまいます。
 だから、日々改善、創意工夫することです。
     多くの場合、発言方法を工夫すると、見違えるほど、人生が改善される、のではないでしょうか。

 

 

100.自分を責めない      2014.11.20

 

 「何を、どのように思うのか」 は、本来、100%自由です。
 ところが、それによって、生き方、さらには、人生までも、変わってしまいます。

 だから、  「何を、どのように思うのか」 は、自分自身で責任をもって、コントロールすべき もの。
     つまり、非常に重要な  「自分の課題」 と言えます。

 

 世の中には、 20代前半で、人間的な成長が、止まってしまう人 も、少なくありません。
 すると、仕事や人生に対して、有益な意味や価値が、見い出せなくなります。
 その最大の原因は、カントのいう  「未成年状態を脱する」 ことができなかった。
 言い換えれば、  「精神的な自立」 というハードルを、越えられなかったから、ではないでしょうか。
 

 

 「精神的な自立」 の中には、 「自分の人生に対して、自分で責任を持つ」 という意味も、含まれています。
 そのために、欠かせないのが、 「原因論」 から 「目的論」 への転換です。
     原因論的に考えると、過去や周囲の誰か、容姿や学歴のせいで、今の自分はこうなった、と考えます。 
 そうではなく、目的論に沿って、今の自分は、自分自身が選択した結果と、考えましょう。 

 

 すると、原因論と同様、被害者は自分になりますが、一方、加害者も自分自身になってしまいます。
 ここで、自分がダメな人間だと、気づくかもしれませんが、悲観する必要などありません。
 人間、誰しも、このような時期を、通過しているからです。
 さらに、この先に、大きなポイントがあります ・・・ それは、 「自分自身を責めないこと」

 

 失敗に対して、求められるのは、感情的に 「後悔する」 のではなく、理性的に 「反省する」 ことです。
 「自分自身を責める」 のは、 「後悔」 に当たります。
     人間は、一度に、1つのことしか、思ったり、考えることができません。

     だから、 「後悔」 している間は、 「反省」 することができません。 

 

 また、 「後悔」 とは、過去に対するものですから、未来につながる発展など望めません。
 一方、 「反省」 とは、原因を特定して、今後の人生の改善に、役立てるためのものです。

 「後悔」 をやめて、 「反省」 するためには、自分の非を認める、つまり 「目的論」 が、必要不可欠 になります。
 「後悔」 と 「反省」 、何れに、明るい未来が訪れるのかは、明きらかではないでしょうか。

 

 

01.「成功」 の時こそ 「反省」 を怠らない      2014.11.21

 

 「後悔」 しか、知らないと、自分の非を認めることが、ただ辛いもの にしか、感じられません。
 しかも、自分を責め続けると、精神的に疲れて、前向きに生きられなくなります。
 「後悔」 は、百害あって一利なし。
 私は、 「後悔」 しないことにしています。

 

 後悔しやすい人の中にも、さんざん苦しんだあげく、開き直って、後悔しなくなる人もいます。
 しかし、 「後悔しない」 だけでは、ただの無責任な人間 で終わります。
 よい人生など、訪れる訳がありません。
 そこで、必要なのが、 「反省」 です。
 

 

 「反省」 とは、過去の結果を、客観的に分析し、原因を特定して、今後の人生に、生かすためのものです。
 だから、 「反省」 の習慣を持つ人は、失敗と向き合うことに対して、恐怖感を持ちません。
 むしろ、失敗経験を、今後の人生に生かそうと、積極的に失敗を分析します。
 人間誰しも、失敗をしますが、同じ失敗を繰り返さないことです。
 

 

 さらに、反省することによって、敗者復活戦で、成果を挙げることもできます。
 つまり、失敗をマイナスの財産から、プラスの財産に置き換えることができます。

 積極的に挑戦 → 積極的に失敗 → 積極的に反省 → 積極的に再挑戦 → 成功にたどりつく
 これを繰り返すことが、人生の良循環ではないでしょうか。 

 

 また、 「反省」 とは、失敗のみではなく、成功に対しても、求められます。
 失敗すれば、人間は反省しやすく、また、原因も特定しやすいものです。
 逆に、成功すれば、人間は浮き足立ちます。
 だから、成功に対して、懐疑的になるように、努めています
 

 

 さらに、成功の原因ほど、わからないものもありません。
     もし、成功の原因を、正しく特定できなければ、成功を、維持することができません。
 もし、成功の原因の特定を誤ると、次は、大きな失敗が、待ちかまえています。

 だから、 成功した時こそ、より 「反省」 が、求められるのかもしれません。
 

 

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1960年生まれ 名古屋市出身 1989〜1993年 税理士試験 法人税法、消費税法、事業税、簿記論、財務諸表論、全5科目合格
 
1994年税理士登録 日本税理士会連合会 登録番号 税理士法人3430 税理士78397 名古屋税理士会名古屋北支部所属

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