2011/06/27
花咲くいろは 第13話 「孟母三遷の教え」
孟母三遷の教え 【もうぼさんせんのおしえ】
・ 孟子の母は、はじめ墓地の近くに住んでいたが孟子が葬式の真似をして遊ぶので市場の近くへ引っ越した。
ところが今度は孟子が商売の真似をするので学校のそばへ引っ越した。すると礼儀作法を真似るようになったのでそこに安住したという故事から、
子供の教育には環境が大切であるという教え。また、教育熱心な母親のたとえ。
皐月は子供のころ喜翆荘で育ち、厳しい母親の元嫌な思いをし続けたこともあって再び訪れるのは複雑な気持ちだったことでしょう。でも母である前に仕事を優先してアドバイスもした。
花は皐月と家を転々としながら暮らす毎日、でも喜翆荘に来てからは恋を忘れて仕事に励みました。女である前に仕事を優先していた。そして女将はずっと喜翆荘を守り続けている。
四十万の親子三人にとって喜翆荘という場所は、嫌な思い出、つらい思い出ばかりの場所のはずです。しかし三人が集まると不思議となごみ、過去の嫌でつらかった場所が安住の地となっている。
これは喜翆荘で育ち、喜翆荘で住み続けた者にしかわからない 『良さ』 を共有出来たからだと思います。だから仕事を忘れて一人の女として普段言えないことも言えるようになったんでしょうね。
女は三界に家なし 【おんなはさんかいにいえなし】
・ 女は三従といって、幼少のころは親に、嫁いでからは夫に、老いては子に従わなければならないとされるから
女には広い世界のどこにも安住できる場所がないということ。
女将は夫に先立たれ、皐月は特定の男を持たず、花は男よりも仕事を大切にすると決心した。
女将は老いても子に従うことはないし、皐月は親元を離れ、花も皐月から離れ自分の居場所を見つけている。四十万の女は三従とは無関係ですよね。
妻である前に、母である前に、子である前に一人の女として仕事を大切にしながら生きているからでしょう。つまり自立心をしっかり持って生きる女が四十万の女。花もちゃんと受け継ぎましたね。
女将が皐月に喜翆荘を継いでもらいたかった気持ち、皐月が花のこれからの将来に期待する気持ち、そして花が女将と皐月から受け継いでいくもの。喜翆荘の歴史と愛情が詰まった話でした。
それぞれ別の方向に歩みながらも、生き方や歩み方、歩幅まで一緒なんだなぁーと思うと感動せずにはいられません。そしてそれを育んだのはこの喜翆荘という場所があったから、と思うとさらに泣けてきます。花いろ最高です。
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