TechCrunch Japanese アーカイブ FoxはGoogle/YouTube契約の一因か
YouTubeによって本日(米国時間10/9)発表されたおびただしい数のコンテンツ関連契約で注目されるのが、Fox関係の契約が欠けていることだ。というのも、そもそもFoxが関係する契約が存在しないからだ。
GoogleによるYouTube買収については、ちょっと時代が変わったなぁという感じがします。Googleは今まで自社でもできるけど、DodgeballとかWritely、Picasaみたいな親和性が高い(それほど大きくない)サービスを開発者ごと買う、というスタイルが多かったのですが、YouTubeはそれよりもはるかに大きい規模の買収であり(とはいえ、時価総額15兆円を誇るGoogleにとっては1950億円というのは決して高い価格ではないと思いますが。。)、YouTubeのブランドは維持されるとのことです。しかも、GoogleはGoogle Videoで真っ向勝負して惨敗したライバル企業です。これはなかなか興味深いなと思います。
さて、この買収による影響がTechCrunch(上記)で検討されていますが、非常におもしろいです。ざっくりまとめると、
・YouTubeはFoxとは契約をしていない
・News Corp.(Fox)は傘下にMySpaceを持つ
・MySpaceはYouTubeに対抗してMySpace Videoを展開している
※YouTubeを超えたという調査結果もある。
・YouTubeのトラフィックの60-70%はMySpaceからによるらしい
→MySpaceがYouTubeへのアクセスをシャットダウンしたら大打撃を受ける
・MySpaceは、Googleから10億ドル規模広告の配信を受ける契約をしている
※AdSenseなどをMySpaceに掲載する代わりにGoogleがMySpaceに10億ドル支払う
・契約によりMySpaceは嫌ならYahoo!やMSに切り替えることもできる
→MySpaceがGoogleとの契約破棄をしたらGoogleは大打撃を受ける
・Foxは著作権訴訟を起こすこともできる
・YouTubeのトラフィックの80%までが著作権侵害のコンテンツという説がある
・Foxはその他の大手著作権所有者(Universal、NBCなど)と連携することもできる
→YouTubeは身動きが取れない状況になる可能性がある
こうやってみるとかなりのリスクがありますね。
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