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善意による行動ほど注意しなければならない

Live8というチャリティイベントに関連して、トラックバックspam的なものが送られたようです。Live8だけでなく、最近何かを告知・宣伝するために、関連しそうなウェブログを探してトラックバックを送る、というのがあたりまえになっています。

そのことについていろいろなウェブログを見ていると、こんな記述に出会いました。

個人が送りつける場合はどうかというと、以前、「~という災害によって、たくさんの人々が困っています。今すぐ救いの手を!」というようなメールを知人から何回か受けたことがあった。しかしこういうのは、スパムとは呼ばれていなかったように思う。己の利益のため(だけ)に行動しているわけではないからだ。それに、この人なら興味を持ってくれるかも、という期待を込めている場合など、無差別でないこともある。

Proving grounds of the mad over logs: 善意を伝えることの難しさ

確かにspamとはいわれないかもしれない。けれどもこのようなメールは、spamよりも重大な問題である「チェーンメール」と呼ばれています。なぜなら、チェーンメールが現場を混乱に陥れるということが現実に何度も起きているからです。

チェーンメールと呼ばれる、「多くの人に回してください」と書いてある悪意のデマやおもしろいネタなどのメールがあります。中には「献血が足りません」といった内容のものもあって、こういう善意のものは「悪意ではない」「公益のために行動だ」と思うからか、あっという間にいろんな人に広まっていきます。

しかし、 チェーンメールは「一度回り始めると止められない」「何度も受け取ってしまう」「状況が変わっても修正できない」「伝言ゲーム的に内容が変化することもある」などの問題があります。そして、そのチェーンメールに連絡先などが書いてあれば、そこに向かって問い合わせが殺到してパニックが起きることも。

たとえば、2000年に起きたRhマイナス型の献血をお願いするチェーンメールによって病院に多数の問い合わせが押し寄せ、通常の診療にすら支障が起きるようになりました。一般マスコミでも報道されたほどです(プレジデント記事) 。ちなみに、私のところには緊急手術が終わって献血の必要がなくなってからメールが回ってきました。

チェーンメールがどうして悪なのかについては、おのひろきさんの「チェーンメールは悪」で詳しく解説しています。善意だろうと悪意だろうと、無差別だろうと知り合いだけだろうと、「多くの人に回してください」とあるメールを送るという行為そのものが悪なのです。

特に善意にまつわる行為は、自らが正しいと思うからか「やってはいけないこと」をどんどんやってしまう傾向があります。善意で行うことだからこそ、「これは本当に正しいやり方か」と考えることが必要だと思います。

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