ストーリーはご存知悪の帝王ダークブレインが復活したため、
コンパチヒーロー達が暮らしているヒーローネイションは大混乱に。
正義のヒーローである仮面ライダーブラックRX、ウルトラマンタロウ、
ニューガンダムの3人がダークブレインを倒すために立ち上がった!
という単純なもの。
グレイトバトル1の続編ともSDヒーロー総決戦の続編とも取れる内容だな。

内容は全15ステージの純粋な横スクロールアクション。
敵の基地での戦いという設定なのでほとんどが屋内。
ステージ開始前にヒーロー3人からキャラを選択してスタートする。
攻撃のリーチやジャンプの速度などに差があるが、
今回はステージ中にキャラ変更は不可能となっている。
操作方法はAボタンでジャンプ、Bボタンで攻撃。
方向キーを左右どちらかに2回押しでダッシュ。
ダッシュ中に下ボタンで転がって移動。
下ボタン二回でしゃがんだままの姿勢をロック。
ジャンプ中に突起物に接触すると手を引っ掛けてぶら下がり。
攻撃も上下キーとの組み合わせで突き攻撃に下段攻撃。
ジャンプ攻撃に振り向きながらAボタンで強力な振り向き攻撃と、
ファミコンのソフトながらアクションはかなり豊富だ。
まあ、攻撃はほとんど使わないんだけどね。
ステージは敵との戦いよりも
基地の仕掛けを乗り越えていくのがメインとなっていて、
落とし穴あり、強制スクロールあり、トラップありのジャンプアクション。
敵との戦いはすべて1対1のタイマンで行われる。
画面にプレイヤーキャラと敵のライフが表示されるので少し格ゲーチック。
つまり敵との戦闘はすべてボス戦みたいなもので頻度も低く、
かなり変則的な構成ね。タイマン張らせてもらうぜ!
ファミコン後期だけあってキャラはデカくて動きも滑らか。
俺の好きなウルトラマンタロウが妙にブサイクだったり
動きでもたまに「これおかしくね?!」って画もあったりはするんだが、
全体的には頑張っているレベル。
ブランコにぶら下がっている時の足の動きとか、
ビームサーベル振る時のモーションとか実に力が入っている。
敵も倒した時に一部のモビルスーツは体がまっぷたつになったり
特殊なやられ方をする敵が結構いたりと演出も細かい。
背景の多重スクロールもなかなか見ものだ。
そんなわけで外伝作として楽しめそうな内容になっていそうだが、
本当にそうだったら俺はこんなに苦労していない。
このゲーム難易度がグレイトバトルシリーズでもトップクラスに高い。
キャラの性能とステージの地形がまったく噛み合ってないんだ。
ジャンプも移動速度もかなり早くて小回りが聞かないのに、
針の穴を通すような精密なアクションを要求される。
ジャンプは高さの調節が出来ず、
短く押しても長く押しても常にジャンプ力は一定。
小刻みなジャンプが出来ないにも関わらず、ギリギリの足場を連続して飛ぶ場面が多い。
突起物に掴まってよじ登ったり
ブランコみたいなのに掴まって移動する場面もあるんだが、
ここも当たり判定が微妙でミスしやすい。
仕掛けの配置も陰湿で絶妙に嫌なところにトゲやら落とし穴が配置されている。
3面から初見殺しがバンバン出てくるし、
ブランコを連続で乗り継いでいくステージは
タイミングがシビアで何回死んだことかッ!
リフトを使った大ジャンプで上のゴールを目指せ!
ただし途中にはトゲが山ほどあるから一回も当たらないでね!とか。

終盤の回転する床を連続で乗り継いでいく場面は
もうホントにこのゲーム作ったバカはふざけんな何考えてんだって思った。
マリオ3にも似たようなのがあるけど難易度が違い過ぎる。
何度もやってるうちに回転床が止まって見えるようになって
最終的に一度も止まらずに走り抜けられるようになってしまったわ。
ステージ13ラストのランダムにガスが噴出すパイプと
連続回転床とその後のボスラッシュパート。
ここはまずパイプが画面右端にくるくらいに画面をスクロールさせ、
そこから一気にダッシュ!こうするとガスが噴出す前に簡単に通過できる。
回転床はそのままのダッシュの勢いでジャンプして止まらずに一気に突っ切ると
意外と簡単に通過できたりする。

また、終盤にかけて頻繁に登場するこのツルツル滑る坂道は
上ボタンを押すことでその場に止まることが出来る。
一応説明書に書いてあるんだけど意外と忘れがち。
これ忘れてると小刻みにジャンプ連打して進むことになるからキツいぜ。
これから遊ぶ人はこの辺りのことを参考にしてほしい。
そもそもこのゲーム自体遊ばない方がいいんですがね。
凡ミスを誘発する微妙な操作性の悪さと初見殺しのオンパレードで
遊んでて物凄くイライラさせられる。
断言してもいいがロックマン1や2よりよほど難しい。
タイマン形式の戦闘もひどい。
格闘ゲーム風味ではあるんだが、
敵の当たり判定がグチャグチャで何故攻撃が当たるのか、
何故攻撃が防がれるのか、何故攻撃が当たらないのか。
遊んでて最後まで完全に意味不明でまったくパターン化が出来ない。
このゲームダメージ受けた時の無敵時間がほとんどないので、
モタモタしてると体力をごっそり持っていかれる。
結局ジャンプ攻撃が当てやすくて強いので、
ジャンプ攻撃して逃げる、の繰り返しになる。
攻撃がちゃんとパターン化出来る敵もいるんだけど
そいつらはそいつらで初見で見切れるくらいに攻撃が単調なので圧勝。
ラスボスもそんな感じなので拍子抜けだぜ。
道中にあるパワーアップアイテムを取ると一定回数飛び道具を使えるようになる
ガンダムならビームライフル、
RXならリボルケイン(と説明書には書いてあるがどう見ても銃)
タロウならウルトラダイナマイトだが、
どれもこれも敵を秒殺出来るほどのバランス崩壊っぷり。
密着して敵の体力と同じ回数だけAボタンを押せば敵は死ぬ!
取れる場所が限られてるとはいえ大雑把な調節だぜ。
使い回しも酷く、さっきザコで普通に倒した敵が
何事もなかったかのようにセリフ付きボスとして出てきたりする。
一度倒したボスが後でザコで出てくるのはいいけどその逆は萎える。
そしてステージ12とステージ13の鬼畜っぷりに比べて
ステージ14と15の手抜きっぷりと来たら!
文字だけで一枚絵無し、BGM使い回しのエンディングのやっつけっぷりも泣ける。
敵はキュベレイとかケンプファーとかゴモラとかシャドームーンとかサザビーとか
キングジョーとかゼットンとかなかなかいいのが揃っているんだけどねえ。

ラスボスのダークブレインも大迫力だぜ!
脳みそむき出しの人に「トローリとあまいな」とか言われたくないし!
難易度はクソ高いがステージ自体はどれも短く
「1~2箇所ある難所はクソ難しいけどそこさえ超えればすぐクリア」みたいなステージが多い。
コンティニューは無限でリトライも一瞬。
即死しても即復活してリトライ出来て、
ステージは短いから遊びやすいことは遊びやすい。
制限時間も無いから「操作ミスすると一番下からやり直し!」
みたいな箇所にもじっくり挑めるぞ。
内容は置いておいて、ここは素直に親切で素晴らしいと思う。
やっぱスタッフにも難しいという自覚はあったのだろうか。
ていうか時間とコンティニューに制限があったら
俺はこのゲームクリア出来なかったと思うよ!
SFC版の2作はもちろん、
グレイトバトルの前身でもあるファミコンのSDヒーロー総決戦だって
ここまで難しくはないのに
何故これだけ突然変異みたいに難しくなってしまったのか。
グレイトバトルってこんなに厳しいゲームだっけ……。
もっとこう楽しいゲームだったはずなんだよな……。
敵がほとんどいない殺風景なステージで、
トゲや落とし穴で延々と殺される展開が続く。
グレイトバトル1と2が覚悟のススメだったら、
グレイトバトルサイバーはエクゾスカル零ってくらいの殺伐っぷり。
クソゲーとまでは言わないがひどいゲームなのは間違いねえ。
必死になってクリアしたので思い入れみたいなものは湧いて来たし、
「ファミコンらしい古き良き理不尽ゲー」
という褒め方も出来なくはないがとにかくつらかったよ!
製作スタッフにライダーパンチを……。
いや、俺のパンチを!ライダーの力は借りねえ!
このゲームをクリアした俺の手による俺のパンチを打ち込んでやりたい!
俺が自分の力で製作スタッフをぶん殴らないと
ドラえもんが安心して未来に帰れないんだよ!
だから見ててください!俺のパンチ!
ってくらいに大変なゲームバランスだった。俺の心から血が出た。
数えてないけど200回くらいは死んだと思うのでもう二度とやりたくないです。
NEXT .....「ザ・グレイトバトルIII」!