忖度隠蔽『国家と秘密 隠される公文書』
久保亨 ”欧米、中国、アジア諸国の公文書館と比較し、日本の公文書館行政と施設整備の立ち遅れは一目瞭然です。公文書館が設立された時期も遅く、規模も著しく小さい。”
久保亨 ”アメリカの場合、公文書館の職員数は、2720人、イギリスは600人、フランスは570人です(2014年5月現在)。日本は、現在にいたっても桁違いに少ない47人であり、これに非常勤の職員を加えても150程度にすぎないのです(2014年度)。”
#外国人記者は見た
— Tad (@TadTwi2011) 2018年4月8日
国立公文書館の職員数。やはりと言うか日本だけ断トツで少ないですね。 pic.twitter.com/BBydk0kbxe
国立公文書館の職員数は日本の188人に対して、韓国が471人、ドイツが687人。ちなみにアメリカは3112人(2018年8月29日日経・経済教室)。
— タカラカニ・エンゼッツ (@nsetz) 2018年8月30日
国立公文書館ニュースの特集「記録を残し伝える仕事」に、公文書館の職員数などの国際比較がありました。日本の定員の少なさ、書架棚の短さ。https://t.co/AShS8ApXfk pic.twitter.com/z79M7rsct1
— 谷津憲郎 (@yatsu_n) 2018年6月12日
瀬畑源 ”戦後の機密書類の焼却のため、戦死した兵士が具体的にどこで死んだのか分からなくなったり、学徒出陣で応召した学生の正確な数がつかめなくなったりするなど、さまざまな情報が不明のままになっています。
この国では、国の命令で戦地に赴いて戦死した兵士たちの情報すら、虫食いにしか残っていないありさまなのです。”
瀬畑源 ”「自分たちに必要ない文書は捨てる」というのは、彼らにとってはごく当たり前の発想でした。公文書は「自分たちのもの」であり、自分たちが好きに廃棄しても構わないと彼らが考えていたからです。”
瀬畑源 ”後世の歴史研究者が知りたいのは、その政策がどのようにして決まったのかという「過程」なのですが、決まったことに則って行政が行われる以上、それを決めるまでの文書は、不要なものとして捨てられることが多かったのです。”
瀬畑源 ”単に、収納スペースが足りないとか、再生紙を作るためだとか、実務的に必要が無くなったといった行政側の都合のみで、公文書は次々と捨てられていったのです。
説明責任という考えを持たない彼らの姿勢が、敗戦時の文の焼却や隠蔽を支える考え、ひいては「無責任の体系」を作り上げていったのです。”
瀬畑源 ”行政文書として作成された文書は、すべて開示請求の対象となるため、公開されると都合の悪い行政文書は意図的に「作らない」という事態が起こりました。”
瀬畑源 ”不十分であるとの批判はあれども、日本の省庁の中で最も長く歴史資料の公開に取り組んできたのは、間違いなく外務省です。それは、国際社会の文書公開ルールに合わせざるを得ないという事情があるからなのです。
一方の国で文書が公開されている際に、自国の文書を公開しなければ、相手にとって都合のよい歴史観を垂れ流しにされてしまうのですから。”
「国家と秘密」隠される公文書=集英社新書は示唆に富む。公文書管理法をきちんと運用すれば特定秘密保護法の防波堤になりうるのだ。2011年4月、3・11翌月施行で話題にもならなかった法律。1年後、原子力災害対策本部の議事録未作成問題を浮かび上がらせたのがこの法律だった。ドラマチック。
— 小川一 (@pinpinkiri) 2014年12月2日
最近読んで良かった本を紹介します。『国家と秘密 隠される公文書』(久保亨・瀬畑源著、集英社新書)。国民主権の民主主義国家を確立する上で、情報公開法と公文書管理法が「車の両輪」であることがよく分かる本です。 pic.twitter.com/cZ8dEA9z7v
— 宇都宮けんじ (@utsunomiyakenji) 2014年11月13日
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『国家と秘密 隠される公文書』
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それでいて日本の「外務省」は異国の基準と渡り合わなければならない関係で、公文書の管理はしっかりやってきてたというのが、なんとも根っから「倫理規範は見える範囲だけが基準」な日本のお家芸…
瀬畑源氏はその後
『公文書問題 日本の「闇」の核心』
も著しています。
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この前買った「国家と秘密 隠される公文書」をちょっとずつちょっとずつ読み進めてるのですが、とりあえず日本の行政はだいぶ昔から文書管理がズボラだ(それが今につながっている)という事は理解しました_(:3」∠)_
— りの (@macerino) 2018年4月4日
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