社団法人自動車技術会が主催する、学生のためのものづくり・デザインコンペティション『第5回全日本学生フォーミュラ大会』が、12日より15日まで静岡県袋井市のエコパ(小笠山総合運動公園)にて開催された。今年は台湾と韓国の4校を含めた61チームが参加。
総合優勝は、1000点中の885.48点を獲得した上智大学のソフィアレーシング。昨年に続いての2連覇を達成し、第1回と合わせて通算3回目となった。準優勝は、849.40点の国士舘大学のKokushikan Racing。3位は、金沢大学の金沢大学フォーミュラ研究会。
同コンペティションは、自動車業界を目指す日本の学生のために「ものづくりの機会を提供する」として、米国の「Formula SAE」を参照して始められた。大学生たちが、バイクのエンジンなどを利用し、小型のフォーミュラマシンを自らの手で設計・製作し、それらを総合的に競うというものである。
幾ら小型とはいえ、間違いなく自動車であり、そしてフォーミュラマシンであるので、しっかりとした技術が必要だ。構想提案、デザイン(設計)、コスト計算、走行・燃費性能までの「ものづくりの総合力」に加え、プレゼンテーション(会場での説明、ウェブサイトなど)も審査の対象となる。
さらには、スポンサーとの対応や資金調達など、審査されない部分も自分たちですべて対応していかないとならない。また、ドライバーにはかなりの体力と運転技術も求められる。チームの団結力も絶対に必要で、あらゆる面で高いレベルを求められる大会なのだ。
表彰式では、3位の金沢大学の大竹啓介キャプテンと、2位の国士舘大学の小田博之キャプテンが悔しさのあまりの男泣きを見せ、さらに1位の上智大学の泉隼太キャプテンも二連覇達成を成し遂げたプレッシャーから開放されたのか思わず泣き崩れてしまい、審査員やメディアも目頭を熱くした。