1月29日、NASAは国際宇宙ステーションの外部に、新たに地球の気象をモニターする「ISS-ラピッドスキャット」を設置する計画を明らかにした。
海面の風の方向やスピードを定期的に観測し、大気と潮流の間で起こる環境状態への影響との関連を科学者に知らせることは、脅威となりうる熱帯嵐のコンディションを警告することを促す。そしてそうした観測データは、地球周回軌道から最も効果的に収集される。
アメリカ合衆国は2009年の終わり頃、NASAのクイックスキャット観測衛星の、シーウィンド・スキャテロメーターのアンテナの老朽化による故障によって、その機能を失ってしまった。NASAのジェット推進研究所とジョンソン宇宙センターの国際宇宙ステーションプログラム事務所はこの事態に対し、クイックスキャットとADEOS 2の余ったコンポーネントを利用し、代替となる器機の組み立てを急いでいる。
ISS-ラピッドスキャットは2014年にスペースXドラゴンの物資供給ミッションに同乗し、国際宇宙ステーションへ打ち上げられる予定である。そして梱包を解かれたISS-ラピッドスキャットは、ロボットアームによってコロンブス・モジュールの外部に取り付けられ、クイックスキャット観測衛星の地球気象観測任務を引き継ぐことになる。