2017年09月26日

選択制でも反対する理由

「選択的夫婦別姓の反対派は、なぜ選択制なのに
反対するのか、夫婦同姓の選択肢は保障されるのだから、
反対する必要はないのに」という、
よくなされる問題について考えたいと思います。


 
選択制でも反対するタイプのひとつは、
戦後民法によって定められた家族観を維持することが
「宗教」のようになっている人たちだと思います。

彼らは「全員が夫婦同姓となることで社会が安定する」
という信念が「教義」になっています。
夫婦別姓という「教義」に反する選択をするものは、
排除するべき「異教徒」ということです。

「家族思想という信仰」
「家族思想信仰における「異教徒」」

彼らの「教義」には「異教徒」の存在を認めると、
家族が崩壊し社会が崩壊するという、被害妄想的な信念があります。
よって社会の構成員全員に夫婦同姓を強制することも
彼らの「教義」に含まれるので、選択制でも
「教義に反する」ので反対することになります。


選択制でも反対するふたつ目のタイプは、
自分が結婚する予定の相手の女性が改姓したくない、
もしくはすでに結婚している妻が
旧姓に戻したいと言うことを恐れる男性だと思います。

「同姓派男性の自分の問題」
「同姓派男性の自分の問題(2)」

彼らは夫婦同姓が強制されれば、相手の女性に改姓を
強いることができる、つまり相手の女性の非改姓権を
制限できると思っているのでしょう。

相手に望まない改姓を押し付ける自己中心的で
差別的なことだと内心わかっているので、
これをはっきり言う男性はあまりいないようです。


3つ目のタイプはいわゆる「ネトウヨ」です。
夫婦別姓は中国・韓国的らしいとか、在日的らしいと
なんとなく思っていて、それで反対している人たちです。

「排外主義者の夫婦別姓反対論」

このような主張をする人たちは、2009年の政権交代の
少し前から目立つようになったので、反民主党イデオロギーや
自民党支持イデオロギーにもとづくものと思います。
民主党=中国・韓国的、在日的という連想です。

彼らにはおおよそ理屈というものが
通用しないので、なにを言っても無駄でしょう。
(前二者も基本的になにを言っても無駄だけど。)
夫婦別姓問題は日本国籍保持者どうしのお話であって、
外国人との結婚は夫婦別姓が原則なので無関係と
言っても、絶対に理解しないと思います。


posted by たんぽぽ at 22:29| Comment(0) | 民法改正一般 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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