2016年03月18日

「保育園落ちた」国会で議論

匿名記事「保育園落ちた日本死ね」は、書かれてから
約半月ほど経って、国会でも取り上げられることになります。
2月29日の衆議院予算委員会、民主党の山尾志桜里議員の質疑です。

「衆議院TVインターネット中継 (2016年2月29日)」
「【動画】2/29予算委員会で安倍総理に質問しました」

「「保育園落ちた日本死ね」ブログで激論 安倍首相「匿名である以上確かめようがない」」
「「保育園落ちた日本死ね」ブログに安倍首相「本当か確認しようがない」、
国会では「誰が書いたんだよ」などのヤジ」

民主党の山尾志桜里氏は、「何なんだよ日本。
1億総活躍じゃねーのかよ。昨日見事に保育園落ちたわ。
どうすんだよ私活躍出来ねーじゃねーか。
子供を産んで子育てして社会に出て働いて
税金納めてやるって言ってるのに日本は何が不満なんだ。
子供産んだはいいけど希望通りに保育園に預けるのほぼ無理だからって
言ってて子供産むやつなんかいねーよ」などとする、
15日の匿名ブログへの書き込みを紹介。
「言葉は荒っぽいが、本音、本質だ」と安倍晋三首相に迫った。

山尾氏はこのブログについて「当事者の悲鳴を、
国民に知ってもらいたい、予算委員のみなさんにも知ってもらいたいと
こう思って、フリップと資料を準備しましたよ。

でも、与党のみなさんが、これを委員の皆さんに配ってもいけない、
国民の皆さんにフリップで見せてもいけないとそういうことですので、
私は本当に安倍政権というのは、都合の悪い声は徹底して却下する、
都合の悪い声は徹底して無視する、本当にそういう安倍政権の
体質の象徴となる対応だと思いました」などと主張。
ブログの内容を口頭で読み上げた。

「本音、本質だ」と言っていますが、まったくそうだと思います。
同じ状況に直面しているかたがたくさんいるから
同感、同意見という声が多数上がって、話題の記事となったわけです。


安倍晋三首相の最初の反応はそっけないものでした。
「匿名だから本当かわからない」というものです。
安倍首相はこのブログの投稿については、
「私は承知をしておりませんが、かつまた、匿名ということですので、
これ、実際にどうなのかということは、
匿名である以上ですね、実際にそれは本当であるかどうかを、
私は確かめようがないのでございます」とコメント。

さらに「誰が書いたんだよ」「ちゃんと本人を出せ」
という野次も飛んできます。
山尾氏がブログの内容を読み上げる最中には、
議員席から、「中身のある議論をしろ」「誰が書いたんだよ」
「ちゃんと本人を出せ」などのヤジが飛んだ。

安倍首相も野次を飛ばした議員も「匿名だから信用できない」
という「匿名批判」にすり替えたということです。


本質は「だれが書いたか」ではなく、書かれたことと
同じような体験をした、もしくは同じような体験をする
可能性のあったかたがたくさんいるということ、
すなわち「ありふれた事実」ということだと思います。

待機児童がたくさんいることは事実だし、確かめられることです。
匿名記事でも現実に起きていることだということは、
すぐにわかることだと思います。




付記:

山尾志桜里議員は、1月13日の衆議院予算委員会でも、
「2015年に待機児童が増えたのは、女性の就業者が増えたからであり
うれしい悲鳴」という安倍政権の主張に、女性の就業者数は
増えていないというデータをあげて反証をしています。

「待機児童と女性就労者数」


関連エントリ:

「「保育園落ちた日本死ね」」


posted by たんぽぽ at 23:06| Comment(0) | 家族・ジェンダー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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