野党統一候補を支援する準備を進めていることをお話しました。
「参院選・「市民連合」設立」
参院選は1人区の動向が全体の結果に大きく影響します。
そこでこれまでの1人区の勝敗について見てみたいと思います。
「参議院一人区」
これまでの結果を見ると、1人区はほとんど全部
自民党が取ると決まっているようなもので、
非自民系の政党・会派には非常に厳しいところとなっています。
55年体制時代は、非自民系はとくに基盤の堅い
数選挙区で議席を取るだけで、あとは全部自民系が取っています。
「自民系完勝」であり、事実上の「非自民系全滅」です。
55年体制終焉以降は、自民の圧倒的有利は多少緩和されます。
1995年、1998年、2010年は、非自民系がある程度議席を取りますが、
それでも自民系が全体の3分の2以上であり、
非自民系の2倍以上取る「自民系圧勝」となっています。
現在の政治情勢を考えると、通常の状況で「自民系圧勝」、
とくに自民党が強ければ「自民系完勝」になるということです。
非自民系が勝ち越したのは1989年と2007年の2回だけです。
2004年は負け越しは1議席だけで、互角に持ち込んでいます。
この3回だけが、非自民系がまともに闘ったと言えると思います。
そしてこの3回は非自民系がとくに強かったときだったのでした。
こうした情勢を見てくると、2016年の参院選1人区は「自民系完勝」、
すなわち事実上の「非自民系全滅」になる可能性が高いです。
いくら前例のない共産党まで参加した野党共闘が実現するといっても、
現状は依然として自民党が圧倒的に強いからです。
1人区は32議席ありますから、自民党は30議席くらい
取ることになりそうだ、ということです。
この数字は、自民党が参院全体で3分の2以上の議席を占めるのを
阻止しようとする勢力にとって、脅威的だと思います。
「市民連合」が支援する候補者は、1人区ではひとりも
当選しない可能性もかなりあるでしょう。
「自民系完勝」を免れたら、すなわち野党が2割以上(7議席以上)
獲得したら奇跡的な大健闘だと、わたしは思います。
2015年12月27日現在の、参院選1人区の候補者擁立状況です。
野党で候補者が決まっているのは、わずかに1選挙区。
候補者を立てられる可能性があるのが7選挙区です。
これらに民主党が候補者を立てている9選挙区を合わせると
(地図中の黄緑と重なっていないとして)17選挙区になります。
2016年の参院選は、32の選挙区で定数1の一人区となります。 各選挙区の調整の様子を地図に落とし込みました。 一人区の選挙区がピンク色に塗りつぶされるよう、野党や市民団体はぜひ調整をー。 #2016参院選一人区 pic.twitter.com/Y21tFk6Ccw
— VOTE for DEMOCRACY (@supportV4D) 2015, 12月 27
自民党は32選挙区中31選挙区で候補者が決まっています。
これと比べると、野党は問題なく遅れていると言えます。
実際、1人区は不戦敗を防げればまし、というレベルだと思います。
関連エントリ:
「参院選・「市民連合」設立」