[ニュージーランド発] アメリカでは、中国産のペットフード原料からメラミンが検出されたことをきっかけに中国製品の安全性に対する懸念が噴出し、他にも有害物質が検出された中国産の食料品、医療品、玩具が大挙リコールされたり、輸入規制措置が取られている。この動きは世界に広がっており、欧州連合とアジアでも中国食品に対する警戒警報が発令され、輸入検査も厳しくなってきている。
そんななか、今度は中国製衣料の安全性についても警笛が鳴らされた。ニュージーランド国内で販売されているウールや綿でできた中国製子供服から大量のホルムアルデヒドが検出されたというのだ。
ホルムアルデヒドは衣料の形態安定加工処理に使用されるのだが、世界保健機関(WHO)が支援したリサーチによると、ホルムアルデヒドの濃度が20ppmあれば、目、皮膚、鼻の炎症、呼吸困難、喘息、癌を誘発しうるそうである。ちなみに、欧州連合では子供服に残留するホルムアルデヒドは30ppmを超えてはいけないことになっている。
子供服の検査は、ニュージーランドの民放テレビ局、TV3の消費者番組「ターゲット」が企画したもので、検査自体は 同国政府のオーガニック認定機関「アグリ・クオリティ」が実施している。検査の対象となったのは女児トップス、通学用短パン、スパイダーマン・ Tシャツ、パジャマとさまざまで、大人の衣類も含まれている。
検査の結果、これらの衣類には
230ppmから18,000ppmのホルムアルデヒドが残留していたことがわかった。あまりにも濃度が高すぎるので、アグリ・クオリティの専門家たちは間違いを犯したのかと思ったという。子供服のいくつかは、
WHO基準の900倍ものホルムアルデヒドを含んでいたわけで、確かに信じがたい数字である。
しかしながら、潜在的な有害性はホルムアルデヒドや中国製の衣類に限ったことではないようだ。次に、4種類の子供服の酸性、アルカリ性の度合いを見るpH試験が行われたのだが、パンツと女児トップスのpH値が7.5以上だったそうである。pH値が4〜7.5の範囲外の場合、肌にダメージを与えると言われている。
ターゲットのプロデューサー、サイモン・ロイ氏によると、中国から輸入された生地を使ったニュージーランド製の衣類にも有害な染料などのケミカルが含まれており、これらはホルムアルデヒドと違って、洗っても落ちずまた薄れることもなかったそうである。この実験には最高級のデザイナーブランドも含まれていた。したがって、国産や高価なブランド品を買っても、安全とは言えない。
ヨーロッパでは発癌性があると知られている22種類の芳香族アミン染料が使用禁止されているが、中国国内で検査された衣料の10パーセントにこれらの染料が使われていたことがわかっている。
日本でもユニクロに代表される中国製品が衣料市場を席捲しているが、安全性はちゃんとチェックされた上で日本に上陸しているのだろうか?
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- 2007-08-21 16:00
- 健康
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