【光について】
光(ひかり)とは、基本的には、
人間の目を刺激して明るさを感じさせるもの
です。
私たちが見ている物体は、
何かの発光物(太陽、電球など)から発生されている光が
物体にあたり、光が反射や屈折された光が
目に入ってきて初めて色を認識します。
この光の法則を理解することで、
イラストの光をリアルに描けるようになるヒントとなります。
【光の性質の基本】 光は反射(Reflect)と屈折(Refract)をします。

青の矢印 = 光の方向
赤の矢印 = 物体に当たった後の光の向き
黒の矢印(n) = 法線(Normal)
■反射 物の表面(平面)の、
表面に垂直な向きである法線(Normal)から求めることが出来ます。
■屈折 光が水やグラスなどの物体を通す事で歪みます。
水中に差し込んだ棒が上方に曲がって見える理由を説明する図
棒上のxに由来する光は水面で屈折を起こす。
このため、Xの見かけ上の位置はYになる。 ■光の減衰の法則 光は発行体から遠くへ行くほど減衰していきます。

この図はどのように法則が適用されるかを表している。
赤い線は源S (source) から放射される流束 (flux) を表している。
流束の線の数の合計は距離に対して一定であり、
また源Sの強度に依存する。
流束線の密度が大きいのは強い場であることを意味している。
流束の密度は源からの距離の2乗に反比例する。
それは球面の面積が半径の2乗に比例して増加するためである。
それゆえ場の力の強さは、源からの距離の2乗に反比例する。
※遠くへ行くほど光が分散するので光の力が多く受けない。
近くほど光が分散していないので光の力を多く受ける。
発光体の近くほど光の影響を多く受ける。
光源から距離が離れると急激に暗くなる。

ポイントライト(電球、ろうそくなど)

スポットライト
【光の名称】 光の名称は以下の通りです。
■入射光 物体に当たる前の光
■反射光 入射光が物体に当たり跳ね返った光
■屈折光 入射光が物体に当たり物体の屈折率に基づいて歪んだ光
■透過光 光が物を通過した時に通過した物の色が現れる光。
太陽光が葉っぱを通して出来る光など。

ステンドグラスを通して出来る光など。
■間接光(環境光、反射光) 照り返しの光。上でも紹介した反射光と同じ。
下の図では、光が本に当たり、本の緑色と光が壁に当たって
緑色になっている
【反射光の種類】 ■鏡面反射光(Specular reflection)

鏡などによる完全な光の反射であり、
一方向からの光が別の一方向に反射されて出て行くこと。
反射の法則により、光の入射角と反射角は反射面に対して同じ角度となる。
■拡散反射光(diffuse reflection)

平坦でないかざらざらした表面からの光の反射のことで、
入射光が様々な角度で反射しているかのように見える。

色んな物の表面は、
平坦に見えても実はミクロの凹凸(ラフネス)が存在するため
光が拡散する事を覚えておくと良いでしょう。 このミクロな凹凸が無い場合は、鏡のような物質になる。

ここでのポイントですが、
ミクロの凹凸が多ければ多いほど光が分散されるという事です。
つまり、ツルツルしている物質ほど鏡のようになり
ざらざらしている物質は鏡に映っている画像をぼかした絵になります。 左がツルツル、右がザラザラ画像
ザラザラなほどハイライトは拡散反射されぼけていく ■フレネル反射(diffuse reflection)
視線と物質の平面が平行になるにつれて鏡のように反射する事。
物質によって、角度の反射率が変わりますが、
視線と平面が平行になると最終的には鏡と同じ反射率になります。 下図の金属と陶器のフチを比べてみてください。
フチに行くほど金属と同じ映り込みが出来ているのが確認できると思います。
金属のマテリアル

陶器のマテリアル

物質ごとのフレネル反射率の表

横軸は平面の法線と視線との角度
縦軸は光の反射率
を表しています。
物質によって最初の反射率が違う事に注目してください。
金属と陶器で中央の背景の映り込みが
金属だとクッキリ見えますが
陶器だと薄く見えることが分かります。

緑色の区間 F(0°)~ F(45°) :
フレネル反射率がほとんど変化しない
黄色の区間 F(45°)~F(75°) :
フレネル反射率が少し変化する
赤色の区間 F(75°)~F(90°) :
フレネル反射率が急激に変化して, 1.0 に近づきます.
金属のフレネル反射率
金属は全ての角度で反射率が高いため
全体が鏡のようなものになり背景が写り込みます。 
水のフレネル反射率

水は、0°の場合は光の反射が起きないに等しく
90°になると、鏡のような反射が起きる。
視点から遠くに行くほど
水面と視線が平行になるので背景が写り込みます。
逆に視点から近いほど
水面と視線が垂直になるほど、
光の反射が抑えられ水の底が見えるようになります。

このフレネル反射は水だけではなく全ての物質にも同じ現象が起きます。
顔モデルでのフレネル反射を見てみると、顔のフチへ行けば行くほど
光の強さが増し、鏡のように背景が映り込みます。
正面部分は、肌の色がそのまま出ます。
【塗りに使えるワンポイント①】 ■近くにある物体の色を使って色を塗ろう 間接光を意識してイラストの色を塗るとリアルに表現できます。
下の図のように、
本立ての赤が、
白のハリネズミの物体にライティングされているのが分かります。
逆に、白いハリネズミが本立てにライティングされているのも分かります。
これらは光が相互反射をしている状態です。
また、光の減衰の法則によって
白いハリネズミから本立に近い部分は赤くなっていますが、
本立てから離れるにつれて赤くなくなっている事が分かります。
下の図では、
壁の色や物体の色が他の物体に影響しているのが分かると思います。

間接光について分かりやすい動画があるのでこちらもご覧ください
一度意識をして描いてみてはいかがでしょうか。
【塗りに使えるワンポイント②】 ■光は距離によって強さが変わることを意識して描こう 光は遠くへ行くほど弱く、近くほど強くなります。
光源からの距離の2乗に反比例しているので
少し離れれば急激に暗くなることにも注意しましょう。

【塗りに使えるワンポイント③】 ■物質の表面の粗さによってハイライトをぼかそう 拡散反射光で説明した通りですが、
物質の表面がツルツルな場合は鏡のように光を反射させます。
物質の表面がザラザラな場合は、光が拡散され
鏡に映った画像がぼけた絵になります。
イラストで使われるハイライトは、ツルツルしたものは強く、はっきり描き
ザラザラしたものは、くっきりさせたハイライトをぼかしツールなどを使って
広げてぼかせばいいわけです。
ツルツル肌の場合

ざらざら肌の場合

顔モデルを使ったミクロの凹凸(ラフネス)の違いによるハイライトの変化
強いハイライトを描いた後に
そのハイライトを広げながらぼかして質感を調整すると
非常に描きやすくなります。 一度真似してみてください。
もちろん肌だけではなく、服の生地にも言えます。
布はザラザラなのでハイライトは、ぼけすぎて出来ませんが、
ナイロン製のツルツルの場合はハイライトを強くすればいいわけです。
【塗りに使えるワンポイント⑤】 ■水面は視線から遠くへ行くほど背景が鏡のようの写り込む

■ツルツルのタイルも同じ
左がツルツルのタイル、右がザラザラのタイル

■物体はフチへ行くほどハイライトが鏡のように写り込む

【塗りに使えるワンポイント⑥】 ■原色の色は使わない お絵かきの初心者は、影は黒いと思われてがちですが
あくまでも太陽光などが遮られているだけで、
周りの物体の間接光などによって色が付きます。
影にも色がついている事を忘れてはいけません。
下の図は、左が間接光なし、右が間接光あり。
間接光が無い場合は影が真っ黒ですが、
床などからの間接光が影の部分にもあたる為、色がつきます。 
間接光で説明した通り、物体から物体へ光が反射しあったりしているため
現実の世界(光がある世界)では、
必ず何かしら周りの背景からの間接光の色が混ざります。
原色(真っ黒、真っ赤など)が存在しない と思っておいてください。
※光は足されていくため真っ白を使うのは問題ありません。 これらを踏まえて
イラストの塗りでも
出来る限り原色は使わない
※カラーサークルの一番右端部分、一番下部分の色を使わない ようにすると良いかもしれませんね。
【透過効果】
【サブサーフェススキャッタリング】 
光が半透明な物体の表面を透過し、
内部で散乱した後に表面から出て行くメカニズムのこと。
表面下散乱という訳語で呼ばれる事もある。
フォトリアルな3DCGの質感を生成する技術のひとつである。
たとえば、人間の肌の質感などがよい例である。
人間の肌の表面は実は半透明であり、
光は完全には反射されず、一度肌の内部に入り、
内部において何度も何度も反射と散乱を繰り返した後に、外に出る。
そこで出てきた光を見て、人間は色を感じている。
最近のゲームでは肌の表現に良く使われているものです。
下の画像では、
耳たぶやフチの部分が光を透過しているのが分かると思います。

【塗りに使えるワンポイント】 ・逆光で照らされたときに起きる現象。
手を太陽にかざしたり、懐中電灯の光を手で覆うなどするとなります。
皮膚を透過した光は赤色に変わります。 ・人体でどこでサブサーフェススキャッタリングが起きるか覚えておきましょう。
耳たぶや、鼻のフチ、手のフチ部分など、
皮膚のみで厚みがあまりない部分が対象になります。
一度現実でも観察しましょう。

【影効果】
【ソフトシャドウ】 
大きさを持つ光源や、間接光により生じる影である。
影はまったく光があたらない影と一部の光がさえぎられて生じる影に分類され、
前者を本影、後者を半影という。

この半影を含む影をソフトシャドーという。
すなわち影の境界がくっきりしていない影である。
また、ソフトシャドウの特徴として
遠くなるにつれ輪郭がぼやける というものがあります。
下の図でも分かるように、
頭と地面が遠いのでぼやけ、
足元と地面が近いのでクッキリ見えます。

【塗りに使えるワンポイント】 影は、
影を落とす物体から 遠くなるにつれ影の輪郭がぼやける という特徴があるので意識して描いていきましょう。
【SSAO(Screen Space Ambient Occlusion)】 
オクルージョンシャドウを作る為の手法。
オクルージョンシャドウとは、
部屋の隅や、物体同士が密接している部分などで
間接光があまり届かない部分の影を言います。
太陽光などで出来る影は間接光が届く事が多いので、
オクルージョンシャドウは、その影より暗くなるのが特徴です。 ゲームCGでは、
2次元画像を元に物体同士が密接している部分や光が届きにく所を算出して
元の画像と合成しオクルージョンシャドウを作ります。
検出した部分が黒くなっています。

【塗りに使えるワンポイント】 ・物質同士がくっついている所(部屋の隅など)や、
物などが密集している部分などは
間接光が届かないため
普通の影より暗くなる事を覚えておきましょう。
【ライティング】
【イメージベースライティング(IBL)】 
ライトの代わりに画像を使ってシーンを照明する手法。
全方位のHDR画像を使って、それらを元にライティングを行います。

一昔前までは、ライトを一つずつ置いて処理をされていましたが
この手法を使うことで、全方向からのライトを表すことが出来るので
非常にリアルに見えます。
ここ最近のゲームではこの手法が多く使われています。
【半球ライティング(Hemisphere Lighting)】 
一昔前のゲームのライティング。
上から当たる光(太陽光など)と、
下から当たる光(地面の照り返しなど)を考慮したライティング手法。
たとえば青空で芝生のシーンでは
上から当たる光を青色、
下から当たる光を緑色
にします。
地面からの照り返しを考慮することで、リアルなライティング表現が出来ます。
ライティングのみの画像はこちら。

【塗りに使えるワンポイント】 メインの光の方向と真逆の方向の補助ライトを置くと良いと思います。
空の色(上からの光)と
地面からの照り返しの色(下からの光)
この2つのライトを最低限意識して塗りましょう。
【自然現象効果】
【フォグ】 
視点から遠くへ行けばいくほど、
空気に含まれる塵や水蒸気など光を遮るものが多くなり
本来の物体の色と違った色に見える現象
【塗りに使えるワンポイント】 イラストでは、空気遠近法とも呼ばれるものです。
遠くへ行けばいくほど、空の色と同じ色合いになります。
空のある背景は特に意識して描くといいでしょう。
もちろん室内でも塵や水蒸気が多いと同じ現象が起きます。
【虹(Rainbow Simulator)】 
最近のゲームでは、虹の色をシミュレートして作り出すこともあるそうです。
まず、虹はどういった仕組みで出来上がっているか確認していきましょう。
虹には主虹と副虹があることをご存知でしょうか。
良くイラストで使われているのは主虹が多いですよね。

図では、
下に出来ているのが主虹で、上の虹は副虹です。
この2つの虹にも特徴があります。
虹は太陽光と水滴(雨や霧)などに光を遠し何度も屈折して色を放出させます。
主虹の外側から
「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」の順に色がつきます。
副虹は外側から
「紫、藍、青、緑、黄、橙、赤」の順に色がつきます。 
なぜこのように色が逆転しているかというと
太陽光が水滴に当たる角度により変わります。
主虹

副虹

【塗りに使えるワンポイント】 イラストで良く使われる主虹の色の順番を間違えないようにしましょう。
主虹の外側から
「赤、橙、黄、緑、青、藍、紫」 の順に色がつきます。
また、虹の紫は肉眼で見えづらいため非常に薄く描くと良いでしょう。
【コースティクス】 
光線が曲面により鋭く反射、屈折することによって集められ発生する模様。
カップの中に現れるカージオイド型の光の曲線や、
中身の入ったグラスの下に現れる模様などが例。

【塗りに使えるワンポイント】 イラストで完全再現するのは非常に難しいと思います。
水やガラスなど光を通したものには
様々な光の模様が出来る と覚えておき、
それらを擬似的に描く事で説得力のあるイラストになります。
【ゴッドレイ】
薄明光線、光の階段とも呼ばれる。
宗教画で多く見られるような、光源から光の筋が延びる表現のこと。
太陽が雲に隠れているとき、雲の切れ間あるいは端から光が漏れ、
光線の柱が放射状に地上へ降り注いで見える現象の俗称。

通常とは逆に、雲の切れ間から上空に向かって光が出ることもある。
おもに、地上から見た太陽の角度が低くなる早朝や夕方に見られる。
美しい自然現象だとして、写真撮影への人気も高い。
最近のゲームでは、
木漏れ日表現として使われるようになっています。
【塗りに使えるワンポイント】 光の筋は一定方向に延びるのではなく、
発光物(太陽など)から中心に放射状に延びている ことを意識しましょう。
【追記】 コメント 12896 さんから
太陽は地球より大きい光源なので、
点光源ではなく完全な面光源とみなせます。
なので、光線が放射状に広がっているのは
光源から放射状に伸びているというよりは、
遠近法によるパースの効果になります。
【レンズ効果】
【被写界深度(Depth of field)】 
最近のゲーム中のムービー演出で良く使われている技法です。
この被写界深度とは
写真の焦点が合っているように見える被写体側の距離の範囲のこと。
写真用レンズにおいては、
ある一つの設定で厳密な意味でピントが合っている場所は、
一つの平面上にしかないが、
一定の許容量を認めることで
その前後にも十分にはっきりと像を結んでいるといえる範囲がある。
その範囲のことを被写界深度と呼んでいる。
簡単に言うと
ピンボケです。
カメラの焦点が合っている部分はクッキリ見え、
それ以外の部分はボケて見える現象です。 ゲームキャラクターにピントを合わせ、背景などをぼかして
強調させる演出などに使えます。
【光のボケの形について】 また、この被写界深度のボケ方にも特徴があります。
たとえば、光の強い部分(街灯など)がボケた場合は、
以下のようになります。
良く見ると全て八角形になって見えますよね。
これは、レンズの絞り形状によって変わります。
たとえば八角形の場合は以下のレンズで撮影されたものになります。
レンズの真ん中が八角形ですよね。

この八角形が光を遠しぼけた場合に、八角形になるのです。
この形状はカメラの絞り形状によって違いますので
五角形の場合は以下のようになります。

また、絞りの羽の枚数が大きいほど丸くなるため
それで撮ったボケは丸くなります。
また絞り形状が星形だった場合は

このような幻想的なボケになります。
【塗りに使えるワンポイント①】 強調したいキャラクターや物がある範囲はクッキリ描き
それらの手前にあるものと、奥にあるものをぼかせば
被写界深度が出来ます。
【塗りに使えるワンポイント②】 ボケを描くうえで、注意しなければならないのは、
撮影するレンズは一つですから
五角形のボケの光や、丸いボケの光など
違う形を混ぜてはいけない
のに注意しましょう。 もちろん絶対ダメとは言いませんが、
現実にそのようなことは起きないと理解しておいてください。
【レンズフレア】 
カメラによって写真・映像を撮影する際に、
極めて明るい光源がレンズに向けて当てられている時や、
画角内に極めて明るい光源が存在する場合に生じる、
暗部への光の漏れである。

特徴としては、画像をトリミング(切り取り)をしない限り
光の筋は必ず画像の真ん中を通る 事です。
また、レンズフレアのグレア部分(発光元)の光芒形状は
カメラの絞り形状によって変わります。
例えば、六角形の絞り形状では

六本の光が出ている形状になります。
ボケも同じで、カメラの絞り形状が六角形の場合は
六角形の形が出来ます。
光芒と絞り羽根の関連図

【塗りに使えるワンポイント】 光芒形状はカメラの絞り羽根の形によって
本数が変わる。
レンズフレアのボケ・ゴーストの並びは
必ず一直線で、イラストの中心を通る
【アナモルフィックレンズ】 
最近のゲームで良く使われているレンズ効果の一つです。
映画でも良く、横筋や斜め筋に延びる光の演出がありますよね。
これは、アナモルフィックレンズというものを使っており、
かまぼこ型をした特殊なレンズです。

用途はシネマスコープのような
横長のワイド映像を撮影するために
左右方向だけを広範囲に映るようにしたレンズで、
普通のレンズにアタッチメントのように装着します。

録画の時は左右が圧縮されたように記録され、
再生の時に引き延ばして復元することで
ワイドな映像を実現する技法です。
レンズの部分が楕円型のように見えますが、
これはかまぼこ型レンズによって向こうが歪んで見えているためです。
(実際は円いです)

レンズの歪む向きによって筋の方向が変わります。
真横だけじゃない事を覚えておいてください。
ゲーム バイオハザード6 より

メイキングオブ TOWERS OF TEN より

【塗りに使えるワンポイント】 アナモルフィックレンズを使ったものは
光が強いライト類の光の筋は一定の方向に伸びます。 光の筋がバラバラな方向にならないように注意して描きましょう。 また、他のレンズの形と混ぜないように注意しましょう。
【レンズの汚れ効果】 
ゲームでは洞窟や廃屋などのステージで、
カメラのレンズがホコリなどで汚れ、光の反射によって
ホコリの形が出る効果に使われています。
上の動画でも分かると思いますが、
カメラに向かって強い光が当たった時に汚れが良く見えます。
また、被写界深度のボケと同じで
レンズの汚れは
レンズの絞り形状と同じ形になります。

【塗りに使えるワンポイント】 ホコリの多い場面や背景ではカメラのレンズ汚れを表現すると
臨場感が増します。
カメラに向かって強い光が当たった時に汚れが良く見える ので
強い光がある場合は汚れを描く方がよいでしょう。
【モーションブラー】 
動いている対象をカメラで撮影した時に生じるぶれ
つまり被写体ぶれ(英語でblur)のことである。
ゲームCGでは
動画では以前の画像と、現在の画像との物体の移動差分と方向を元に
ブレを作り出します。
【塗りに使えるワンポイント】 漫画の表現では

移動方向と逆に線を引き動きのある絵にしています。
イラストも同じで、
ぼかしツールなどを使って 移動方向と逆にぼかせばモーションブラーになります。
【最後に】
ゲームで使われているCGの技術や演出効果について
色々書きましたが、
原理や法則などを知識として蓄えておくことで
次に絵を描くときに
少しでも、何かを描くヒントになって貰いたいと思っています。
今回の記事を読んで
勘違いする人が出ると思うので書いておきます。
これらのリアルな法則に基づいて描かれていないからといって
イラストが下手(綺麗ではない)
というわけではない事を理解してください。
あくまでも、
現実では、
このような法則がある
程度でいいと思います。
自分なりに法則を見つけていくのも大事だと思いますし
アレンジしてイラストでしかない
綺麗な表現を見つけるのもよいと思います。
また、これらの表現や法則を
「知っている」
のと
「描ける(出来る)」
は、違います。
原理や法則を知ったから描けるような気になりますが、
いくらこれらの知識を覚えただけでは
描けるようにはなりません。
ですので、ひたすら絵を描く練習を実践して
描けるようになりましょう!
ではまたー。