Angel Beats!は智代アフターのリベンジである
何故麻枝准はAngel Beats!を作ったのか?
以前からそんなことを考えていました。
その答えとなるものが智代アフターにあったのではないかと思ったので考察してみました。
この記事は智代アフターのネタバレを含みます。
また、春原が智代にリゾンベする話ではありません。ご了承ください。
Angel Beats!と智代アフターはストーリーからすると全く違う二つの作品ですが、「人生」というテーマをどちらも掲げています。
智代アフターは「人生の宝物」「永遠の愛」といったテーマで描かれており、私の中で一番影響を受け、一番好きになった作品です。
ですが、智代アフターを評価しない人は多く、麻枝さんは死にたいと思うほどショックを受けてしまいました。
では、智代アフターは何故評価されなかったのでしょう?
ということで、ユーザーの智代アフターを意見を公式のカスタマーレビューで調べてみました。
その中で一番多かった感想は「ハッピーエンドがよかった」というような意見でした。(統計とったわけではないので正確ではありませんが)
その問題となっているエンドは朋也が死んでしまうというものなのですが、私自身これは「人生」というテーマを描く上で重要なことだったと考えています。
理不尽なことも起こる人生でどう生きていくか、そんな姿勢を伝えようとした結果なのだと思います。
では、Angel Beats!は智代アフターで掲げている「人生」との違いは何でしょう?
――『CLANNAD』では家族愛、『リトバス』では友情と、これまでの作品はテーマが明確でした。『Angel Beats!』のテーマとは?
麻枝:うーん……言いづらいですね。今回は、全話観終わった時に、タイトルの意味がわかるようにしていますので。テーマをひと言でいうなら、それこそ人生……なのかな(笑)? 主人公たちは理不尽な人生を送って死んで、神に反抗しようとする。彼らの神への反抗の物語を観終えた時に、それでも人生は素晴らしい、時に理不尽でも尊いものなんだ、と思っていただければうれしいですね。
(2009年7月号掲載インタビュー)
――『Angle Beats!』のテーマは「人生はすばらしい」ということだ、とうかがいましたが、これは当初からのものでしょうか?
麻枝:2008年末に行なわれた合宿で、それまでに上げた各話のプロットを読んだ上で、岸監督や鳥羽さんが決めました。俺からすれば、そういうテーマは『智代アフター』で書ききったつもりなので、二番煎じな気がしなくもないんですが(笑)。結局、俺はそういう方向性に向かってしまうのか、そこしかないのか、と突きつけられている感がなくもないですが、その方向性の中で、自分にできる限りのことをした自負はあります。
(電撃G's Festival! DELUXE Vol.6 掲載インタビュー)
「それでも人生は素晴らしい、時に理不尽でも尊いものなんだ」
これは智代アフターでもともの話やアフター編を通して描いてきたものです。
また、智代アフターの二番煎じということからもテーマ自体に大きな違いはないのではないかと思います。
ですが、智代アフターの評価が得られなかったことからわかるように、「人生のすばらしさ」は伝わらなかった、さらには否定されたと麻枝さんは感じているのではないかと思います。
だからこそ、智代アフターで伝わらなかった、評価されなかったこのテーマに対してAngel Beats!でもう一度描こうとしていると読み取れることができるのではないでしょうか。
特に、智代アフターで朋也の理不尽な死が評価されなかったことが、Angel Beats!の登場人物が理不尽な死を迎えたという設定に繋がっているのではないかと考えています。
そうすることで、Angel Beats!で描かれる「人生」というテーマが、智代アフターで伝わらなかった「人生」のテーマを開くための鍵となるはずです。
そう考えれば、Angel Beats!は智代アフターのリベンジであると言えるわけです。
智代アフターのリベンジということで、Angel Beats!には智代アフターの失敗も踏まえて設定を考えているのではないかと思われます。
感想に「ハッピーエンドがよかった」という意見が多かったことから、ユーザーが智代アフターに理想の人生を求めたことにも原因があるのではないかと思います。
そういう点から、「CLANNAD」や「智代アフター」のような典型的な恋愛ゲームではなく、全く正反対な死後の世界という非日常を描くことにしたのかもしれません。
実は、私がAngel Beats!に一番期待しているのは麻枝さんがこのテーマを描くということに対してだったりします。
麻枝さんがアニメを見た人に何を伝えようとしているのか、そしてそれを受け取った人がどのような反応を示すのか、そんなことを一番楽しみにしています。
もしAngel Beats!を全て見終えた後に麻枝さんの伝えているメッセージを感じ取ることができたのであれば、智代アフターを是非プレイしていただけたらと思います。
そうしたら、麻枝さんの描いた智代アフターの「人生の宝物」もきっと見えてくるはずです。
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テーマ : Angel Beats! - ジャンル : アニメ・コミック
はじめまして
No title
keyはバットエンドにも力いれているはずなのに
あまり評価がよくない・・・
Angel Beats!はリトルバスターズ!の延長線上にあるかなと・・・バスターズ!が全員臨死
Angel Beats!は全員死んでいるという点では
作品上で環境の推移があってどのように物語を描いていくのか・・そして今回は現実たるものはでてくるのか
生前というものはどうなのか・・・・・・
どうなのでしょうか
新作期待しています
なるほど
「それでも人生は素晴らしい、時に理不尽でも尊いものなんだ」
このテーマが共通しているんですよね。
まあでも、智代アフターの方が好きですが(^^;
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あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
なんかかなりいい考察されてる気がします。
実際、麻枝さんのシナリオは、AIRや、智代アフターのバッドエンド的な方が自分的には好きです。
Angel Beats!・・・。実際は、今まで触れてなかった、死後の世界。
幻想世界のなれの果てかもしれないと個人的には思ってたり。
まぁ、考えて悩むのが麻枝さんの楽しませ方かな?