巻き込まれた18平昌冬季五輪(5)、崔順実ゲート事件 サムスンゲート事件(2)
<崔順実の娘とサムスン>
2014年9月開催されたアジア競技大会、崔順実の娘(鄭ユラ=チョン・ユラ)が、高校生ながら馬術競技の団体に出場して優勝。当時、サムスングループに馬術クラブがあり、そのクラブに所属していた。クラブは現在解散しているが、現在もサムスングループの№3が韓国乗馬協会の会長。どうして出場できたのか疑惑が持たれている(韓国内での当時の実力は10位前後とされる)。
ゲート事件後、鄭ユラの梨花女子大学校への推薦入学は不正入学だったとして学籍を取り消された。2015年6月出産、同年12月結婚、ドイツで児童虐待により取調べを受ける。
崔順実は、会社をたたみドイツに引っ越したが、その会社のパソコンから朴槿恵とのメートルのやり取りが中央日報系TV局により赤裸々に暴露され、今回の弾劾に至っている。
サムスンゲート事件
サムスングループ会長が2014年5月11日の急性心筋梗塞で倒れ、それまで会長主導で計画されたグループの一族支配を強化するため、副会長の長男は、サムスンSDIと第一毛織を2014年5月開催の株主総会で承認させ、7月に合併させた。
サムスングループの持株会社的な存在の第一毛織を承継会社にし、合併後、サムスンSDIに社名変更している。一族支配会社がサムスンSDIの大株主になったことで、巨大になったサムスン電子も実質的に支配することに成功した。
その合併をめぐり、合併比率に問題があると合併前のサムスンSDIの株主である米ハゲタカのエリオットたちが表明にしたが、SDIの大株主の年金機構など国策会社が合併賛成に回り、合併は承認された。
当時、当合併承認は、国益から当然だと韓国の全マスコミが掲載していた。
しかし、崔ゲート事件で蒸し返し、今度は、年金機構とサムスンの合併問題に崔一派が介在したとして、巨額の資金が崔一派に流れ続けていたとしてサムスンゲート事件に発展しようとしている。
崔順実が以前からドイツに設けていた会社に対して、サムスン側から毎月お金が仕送りされていた。崔順実はドイツに小さいながら星付のホテルを買収している。その買収資金もサムスンが提供した疑いがもたれている。
韓国の国会議員や野党勢力、検察、弾劾裁判所による朴槿恵大統領に対する現在の追及について、朴槿恵大統領個人のパンツの中まで調べ上げるのかと、その異常性を問題にした新聞社もある。
日本は、韓国が先般、世界的に展開させた反日運動で、その異常性をよく理解している。
ともあれ、朴大統領の弾劾は国会において大差で決議され、弾劾裁判所に送られている。弾劾裁判所はあらゆることを調べ上げるとして、セウォル号沈没当時の朴大統領7時間の空白事件を追っている。
こうしたことから、判決が下りるのはかなり先(6ヶ月以内と規定)になると思われ、早期に新大統領を決め、平昌冬季五輪も前に進める必要があろうが、その間、政治的には凍結してしまう。
ブラジルのリオ五輪でも女性大統領が弾劾を受け、オリンピックに出れず、開催国としての大統領スピーチもなされなかったが、間一髪で施設だけは間に合った。
ただ、韓国の大統領が誰になろうと、その顔ぶれから、朴大統領の下、やっと春が見え雪解けにかかっていた日韓の季節が、また厳冬に戻ることが予想されている。
厳冬になれば、平昌は暖冬で近年雪が少ないとされる中、人工雪を降らせる必要もなくなるだろう。しかし、一方で、日韓間は寒さで凍えることになる。
弱腰外交も強腰外交も禁忌。触らぬ神にたたりなし。
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