東宮くんって、何となくハヤテの弱い部分だけが抽出されたような存在と感じることがあって、だから東宮くんはハヤテに憧れ、またハヤテと同じような強さを持つヒナギクにも憧れ、そんな東宮くんはハヤテから見ればかつての自分を見ているかのようで、それが気になっているからこそ2人の今の関係があるのかもなぁと思う今日この頃。
そんな考えを持つに至った1つの経緯が、過去編でハヤテが泉を守ろうと戦おうとしている姿が、何となく高尾山編における東宮くんと少しばかり重なって見えた、というのがあります。
当時のハヤテにとってのアーたんが、現在の東宮くんにとっての野々原にあたる、というのも大きなポイント。自身の抱える弱さと、それを厳しく指摘しつつも成長を期待し見守る姿も含めて、昔のハヤテと現在の東宮くんには似ている点が多いようなきがするんですよね。そして、だからこそ東宮くんはこれから強く成長していくのではないか、という期待もあります。
そこまで東宮くんに期待しているのには、ハヤテのごとく!特有の構造も理由の1つとして挙げられます。
作中においては、登場時からハイスペックなキャラ(ハヤテ、マリアさん、ヒナギクなど)、成長が描けれるイメージができないキャラ(生徒会勢など)、あまり成長が期待できないキャラ(雪路や牧村さんなど)が多く、必然的に成長が描かれそうなキャラ(ナギ、西沢さん、ワタルなど)はかなり重要な役割と担うと思っていて、東宮くんもその1人だと思うんですよね。少年漫画における成長描写という見方でいうなら、東宮くんはワタルと双璧をなす重要人物とも言えるんじゃないかと。形は違えど、ハヤテに対して尊敬に近い思いを抱いているという共通点も含めて。
確かに、東宮くんは弱い側の人間かもしれません。しかしながら、女の子に対する向き合い方や、漫画に書ける情熱の注ぎ具合は、少なくとも今のハヤテには明確に足りていないものであり、ハヤテもまた東宮くんを通じて多くのことを学べるはずなんですよね。
東宮くんは弱さはいずれ強さにかわり、そして彼を通じて描かれる成長物語は、ハヤテのごとく!という作品そのものの強みにもなる・・・そんな希望的観測とも取れる想いを改めて強くした、東宮くんの誕生日なのでした。