ジャニヲタ9,665人に聞きました!「ジャニヲタの定義」に関するアンケート集計結果

アンケート芸人としてはお久しぶりの登場です。これまでにも何度かジャニヲタの方々を対象にアンケートを実施し、その集計結果を当ブログで公開して来ましたが、もっと深く“ジャニヲタの生き方”に迫っていきたい、ということで、今回より数ヶ月に渡ってアンケート連載をさせて頂くことになりました。基本的にアンケートの集計結果は全て、ブログ上で公開させて頂きますが、それらをまとめた書籍も来年発行させて頂くことになりましたので、これまで以上に内容の濃いアンケートを展開出来たらと考えております。

さて、そんなアンケート連載第1回目のテーマは「ジャニヲタの定義」。ジャニーズが好きな女性のことを「ジャニーズファン」「ジャニヲタ」と言ったりしますが、その二つの言葉を並べてみても、微妙なニュアンスの違いが含まれていたりします。では、一体どこからが「ジャニヲタ」に当てはまるのか。また「ジャニヲタ」は、本当に楽しいのか。「ジャニヲタ」はみんな、コンサートで団扇を持つのか。「ジャニヲタ」は普段、どんな活動に注力しているのか。もちろん、このアンケートだけで「ジャニヲタの定義」を確立することは出来ませんが、ジャニヲタの方もそうでない方も、まずは基本となるジャニヲタの世界を覗いてみませんか。

【アンケート概要】
実施期間:2016年6月19日(日)~24日(金)
回答者数:9,665人
実施方法:Googleフォームを作成し、Twitter:@hraomにて投稿


<質問内容>
Q1.あなたの年齢は?
Q2.あなたはいつからジャニヲタですか?
Q3.あなたがジャニヲタになったきっかけは?
Q4.ジャニヲタは楽しいですか?辛いですか?
Q5.ジャニヲタをやっていて楽しい時はどんな時ですか?(任意)
Q6.ジャニヲタをやっていて辛い時はどんな時ですか?(任意)
Q7.あなたはどこからがジャニヲタだと思いますか?
Q8.あなたがしているジャニヲタ活動は?
Q9.あなたは年間何回コンサートや舞台などの現場に行きますか?
Q10.あなたはコンサートでは団扇を持ちますか?
Q11.あなたはコンサートに行く時、どんな服装で行きますか?
Q12.あなたはコンサートに行く時、タレントからのファンサービス(個人に向けたお手ふりや指差し等)を狙いに行きますか?
Q13.あなたにとってジャニーズの魅力は?
Q14.あなたが最も応援しているグループ・タレントは?

アンケートの回答にご協力頂きました皆さま、本当にありがとうございました!
尚、当アンケートは個人のTwitter上で回答募集を行ったため、それに伴う偏りが生じている可能性があることをご理解頂いた上で、集計結果をお楽しみ頂けると幸いです。

Q1.あなたの年齢は?/Q14.あなたが最も応援しているグループ・タレントは?

ではまず、今回のアンケートの回答に、ご協力頂いた方々の年齢を見ていきたい。
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20代が半数を占めている。これは20代である私のTwitterアカウントで実施したアンケートのため、20代からの回答が多かったということも大きいと思うが、ジャニヲタの主要年齢層も恐らく20代にあるのではないかと思われる。次点が20歳未満の25%。10代~20代でおよそ4分の3を占める形となった。

続いて、最も応援しているグループ・タレントも回答して頂いた。
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今回1番多くの回答を頂いたのが関ジャニ∞ファン。次点が、嵐ファン、NEWSファン、Hey!Say!JUMPファンとなる。こちらはファンによって、ジャニヲタのスタンスに違いが出てくるのかを確認するために伺った項目のため、後ほどファンごとの性質も一緒に見ていきたい。
また、年齢と好きなグループ・タレントの分布はこのようになった。
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※各年齢の割合が最も大きいグループを赤色、4番目に大きいグループまでをピンクで表示。

最も10代ファンの割合が多かったのは「関西ジャニーズJr.」、20代ファンが多かったのは「ジャニーズWEST」、30代ファンが多かったのは「SMAP」、40代ファンが多かったのは「タッキー&翼」、50代ファンが多かったのは「TOKIO」となっている。(分母の少ないソロタレントは、1人の違いで割合が大きく異なるため、除いてカウントしている。)

Q2.あなたはいつからジャニヲタですか?

では、そんなジャニヲタの皆さんは、一体いつからジャニヲタをやっているのか、聞いてみた。
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最も多かったのは、2007年。2007年と言えば、Hey!Say!JUMPがデビューした年。その年に一緒にジャニヲタデビューした人たちが全体の1割を占めている。次点は2008年、2005年と続く。いずれにせよ、ジャニヲタを10年以上続けている人たちが結構な数いることが分かる。では、皆さんは一体何をきっかけにジャニーズにハマっていくのか、次の質問を見ていきたい。

Q3.あなたがジャニヲタになったきっかけは?(複数回答可)

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圧倒的に強い、ドラマの影響力。一般視聴者が何気なくテレビを付けて見やすいのがドラマで、その中にいた少年・青年にうっかりハマってしまう、というパターンが最有力ルートという結果が出た。そして次が、テレビ(バラエティ)、テレビ(音楽番組)となっている。インターネットが普及してからテレビを見なくなった人が多いと言うが、インターネットを使った情報配信にあまり積極的ではないジャニーズにハマる機会としては、まだまだ「テレビ」が一番強い模様。また、個人的に気になったのは「友人」ルートの多さ。ジャニヲタは自分の好きなものを仲間に広めたくなる性質があり、そんな近くのジャニヲタからの布教活動を受けて、一緒にハマってしまった人がそれなりにいるというのは興味深い。

Q4.ジャニヲタは楽しいですか?辛いですか?

先程10年選手のジャニヲタが結構な数いるという話をしたが、ジャニヲタってそんなに楽しいの?と思う方もいらっしゃるかもしれない。実際に「趣味」としてやっているのだから、楽しくて当たり前じゃないか、いう意見もあると思うが、実際のところどうなのだろうか。ジャニヲタは楽しいのか、辛いのか、聞いてみた。
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86%の人が「楽しい」と回答している。また「辛い」と答えた人は、全体の1.5%で極少数。しかし「どちらとも言えない」と回答した人も1割程いる。好きでやっていることとは言えども、好きだけではやっていけない複雑な思いがあるのかもしれない。その胸の内についても、後ほど自由記述式で聞いている。

ではこの「楽しい」「辛い」という感覚は、年齢によっても左右されているのか、年齢別に割合を出してみた。
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「楽しい」と感じている人の割合が最も多いのは、20代だった。時間もお金も自分のためだけに、一番自由に使える年齢といったところだろうか。逆に「辛い」と感じている人の割合が最も多いのは「10代」。こちらはまだ金銭的な自由がきかない年頃だからこその辛さがあるようだ。

続いて、この「楽しい」「辛い」という感覚、ファンによっても違いがあるのか、グループ別に割合を出してみた。
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※割合が最も大きいグループを赤色、3番目に大きいグループまでをピンクで表示。

最も「楽しい」と感じている人の割合が多いのは、「KinKi Kids」で、満足率93.6%。次点が「V6」「NEWS」となっている。また「辛い」と感じている人の割合が多いグループについては、母数の少ないところが多く、1人によって割合が大きく異なるため、分析には不十分な数字であり、参考程度に留めるのがよいと思われる。

Q5.ジャニヲタをやっていて、楽しい時はどんな時ですか?(任意回答/自由記述)

先程86%の方が「楽しい」と回答して頂いていたが、実際にどんな時が楽しいのか、こちらの質問は自由に記述して頂いた。記入頂いた回答にどんな言葉が多く含まれていたのかを解析してみた。多く使用されていた言葉を抽出したものがこちら。
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※「KH Coder」というソフトを使用して解析。出現数が多い語ほど大きい丸になる。また、同時に使われる頻度が高い言葉は線で結ばれていて、その頻度が高いほど、太い線で結ばれている。

最も多く使用されていた言葉は「コンサート」だった。ジャニヲタは「コンサート」に行く時に、楽しいと感じている人が多い。また好きなタレントである「自担」「担当」を見ること自体も楽しく、それらは「テレビ」や「DVD」「番組」「雑誌」などと一緒に出てきている。また注目したいのは、「自分が好きなタレントを見る」という行為以外に、「仲間との楽しさの共有」を挙げている人も多かったことである。ジャニヲタがSNSに多く生息するのは、この共有文化が重要となっているからかもしれない。

<回答ピックアップ>

  • 地方遠征で旅行だけでは行かないような県にも行けること。旅行会社勤務ばりに旅行手配が手慣れたこと。年代幅広くお友達ができること。
  • 「今日はラジオだから頑張ろう」「あと何日でコンサートだから頑張ろう」と言ったように毎日違った楽しみをもって生きていけるところ。他には、同じ趣味の友人とコンサートに行くにあたり、美意識(普段買わないような化粧品や洋服を買ったり、美容院やエステなどで体のメンテナンスをしたり)
  • 『自担やそのグループに仕事がバンバン入って雑誌もテレビも追いきれない〜!』ぐらいになるとドーパミンがどぱどぱ出る
  • 何をしていても常に担当ことを考え、生活スタイルも知らず知らずのうちに合わせているとき。
  • アイドルの「物語」のような「本当」の話をリアルタイムで追える時
  • ライブの為に何事も頑張ろうと思うがそれが苦でないこと。ジャニオタじゃなければ絶対に出会わなかったといっても過言ではないほどの大事な友達に出会え、その友達と遊んでいる時。
  • 家族が寝た後、酒飲みながらDVD見てる時
  • 楽しい、とは違うかもしれませんが、自担の笑顔を見るとどんな辛いことも飛んでいくのでジャニオタでよかったこの人を応援しててよかったと思います
  • 私の場合、ドハマリするまで数か月間吟味するのですが、いよいよ沼にハマったと確定した時点でFCに入会します。その後、贔屓になったメンバーの現在までの知らない期間を発掘する作業だったり、そして今後、絶対に世間的にクルであろう瞬間を体感できると思うと(←これについてはなぜか確信がある)それを想像するだけでテンションが上がるんです。そして同じジャニオタの子たちとあーでもないこーでもない言い合ってるときが一番楽しいです。
  • 若い頃は、恋愛対象だった担当の姿を見るだけで幸せになり、結婚してからは、担当の成長を息子の様に見守れる時
  • 中学生くらいに戻ったのかってくらい、なにもかもが楽しい瞬間。世の中にこんな楽しさがあったのを30歳まで知らなかったショック。でも、この10年本当に楽しいから感謝。

Q6.ジャニヲタをやっていて、辛い時はどんな時ですか?(任意回答/自由記述)

さて、逆に辛い時はどんな時なのか。こちらはQ4で「楽しい」と回答した人も記入することが出来る。86%の人が「楽しい」と回答していながら、6割の方々がこの質問に回答して頂いていた。楽しいだけではない、ジャニヲタになるとどんな辛いことが待っているのか、Q5同様にどんな言葉が使用されていたか解析してみた。
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※「KH Coder」というソフトを使用して解析。出現数が多い語ほど大きい丸になる。また、同時に使われる頻度が高い言葉は線で結ばれていて、その頻度が高いほど、太い線で結ばれている。

最も多く使用されていた言葉は「お金」。やはりジャニヲタをやるには「お金」がかかる。シングルを1回リリースするだけで何種類もの形態のCDが発売される。それらを全買いすると一気にお金が飛んでいく、という意見などが多かった。また次点は「コンサート」となるが、こちらは「楽しい」で使用されていた言葉ではなかったのか、と思われるかもしれないが、「コンサートに行く」ことが最も楽しいのであれば、「コンサートに行けない」ことは最も辛いことにあたる。チケット戦争の末、落選してしまい、コンサートに行けない、それが辛いと感じている人は多いようだ。またグループのメンバー脱退、担当のスキャンダル、熱愛報道に対しても、辛いと感じている人がいる。また、「楽しい」の回答として多く挙がっていた「仲間との楽しさの共有」であるが、こちらでは周りのヲタク友達関係が辛いという意見も見えた。同じ対象を好きだからこそ、分かり合えるもの、分かり合えないものが、あるのかもしれない。

<回答ピックアップ>

  • ファンが引き起こす問題(例:パーナ事件)だとか、ファン同士のいざこざだとか、「一歩外側から見たら同じ穴の貉なんだろうな」と思って辛くなることがあります。あとは彼ら自身の提供したいものと、ファン(というか私)の求めているものが一致していないとき。
  • 33歳で彼氏なし…でもジャニヲタが楽しすぎて結婚とかあまり興味が無い。自分はいいけど親が可哀想で辛い。
  • SMAP騒動などで事務所のドタバタを見せられたリ、ファンクラブに入らないとコンサートには行けなかったり先払いシステムのチケットの買い方などいつまでもワンマン体制の事務所が好きになれないとき。CDやDVDの複数買いやコンサートに行ったりグッズや雑誌を買ったりしなければ百貨店コスメやエステなど自分に投資できるのかなと考えたとき。
  • いい距離感を保てなくて好きという気持ちに歯止めがかけられなくなって辛くなる
  • おおよそ結婚出来ないだろうなぁとじんわり風呂場で考えている時
  • 自担でなくとも、ジャニーズをよく知らない・そのジャニタレについてよく知らないのに、なんとなく「ジャニーズだから」という理由だけでdisる人を見た時
  • 自分の意識とは違った行動をとってしまうこと。例えば、お金がないのにCDを何枚も買ってしまったり、グッズやジャニショの公式写真が出たら、つい全部買わねば!と思ってしまうこと。

Q7.あなたはどこからがジャニヲタだと思いますか?(複数回答可)

楽しいことも辛いこともあるということが分かったジャニヲタ。では一体どこからがジャニヲタになるのか、ジャニヲタと一般人の境界線はどこなのか、こちらが用意した項目を選択して頂いた。
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「ファンクラブに入ったら」ジャニヲタ認定、と回答した人が最も多かった。確かに、CDや雑誌を買っても、ジャニヲタになったという感覚は薄いかもしれないが、ファンクラブに入ると個人個人にファンクラブ番号が振り分けられ、目に見える形で会員証も出来て、ジャニヲタになったという意識が一番強くなる行動かもしれない。ジャニヲタがファンクラブに入るのは、主にコンサートの申し込みをするため。プレイガイド等で一般発売されることの少ないジャニーズのコンサートは、原則ファンクラブに入らないと申し込みの権利を得られない。「コンサートに行きたい」という欲望の先にある「ファンクラブに入る」という行動は、もう既にジャニヲタの沼に足を突っ込んだと言っても過言ではない。

Q8.あなたがしているジャニヲタ活動は?

では、日々ジャニヲタはどんな活動に勤しんでいるのか。ジャニヲタのタスクを見てみたい。
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「コンサートに行く」と「テレビを見る」はほとんどのジャニヲタが行っている活動であり、「雑誌を買う」「ラジオを聴く」「Web記事を読む」になると、少し活動している人の数が減ってしまう。それでも7割近くの方々が、今回挙げた5つの活動を行っていて、マメなファンが多いと言える。「雑誌を買う」「ラジオを聴く」「Web記事を読む」が「コンサートに行く」と「テレビを見る」より少なくなってしまうのは、「動いている姿が目に見えないから」という部分が大きいのではないかと思われる。中にはタレントのインタビューをテキストで読む方が好き、というジャニヲタもいるが、やはり姿かたちが目に見えるメディアに対するジャニヲタの活動意欲は高いと言える。

Q9.あなたは年間何回コンサートや舞台などの現場に行きますか?

ジャニヲタと言うと「追っかけ」と思われることも多く、年間に何度もコンサートに行ったり、イベントに足を運んでいる人と思っている方もいらっしゃるかもしれないが、実際にジャニヲタはどれぐらいコンサートや舞台に足を運んでいるのか、聞いてみた。
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「5公演以下」と回答している方がほぼ半数で、ジャニヲタと言えども、年がら年中「追っかけ」をしている訳ではないことが伺える。しかし年間に11公演以上足を運んでいる人たちも、全体の4分の1いるため、月1回以上のペースでコンサートや舞台を見に行っている人も、それなりにいるようだ。しかしこれは、自分が応援しているグループによって左右される部分も大きい。SMAPやTOKIOなど2年に1回ペースでしかコンサートを行っていないグループもあれば、ジャニーズJr.等は1~2ヶ月に渡ってほぼ毎日舞台で公演を行っている場合もあり、後者のファンは必然的に現場数が多くなる傾向にある。

Q10.あなたはコンサートで団扇を持ちますか?

ジャニヲタと言えば、コンサートで好きなアイドルに向かって団扇を振っているイメージがあるのではないだろうか。団扇での応援は、ジャニヲタ発祥文化であり、今も根強くその文化は在り続けている。ではジャニヲタは全員コンサートで団扇を持っているのか。
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コンサートで団扇を持つジャニヲタは、約半数。しかし「コンサートによって、持つ時もあれば持たない時もある」と回答している方も34%いらっしゃるため、9割以上の方が、ジャニヲタの団扇文化に慣れ親しんでいる。「コンサートによって、持つ時もあれば持たない時もある」という方は、「チケットが良席の時であれば持つ」や、「自担(最も応援しているタレント)が出ていないコンサートでは、他のタレントの団扇は持たない」等の自分ルールがある。団扇は自分は誰を応援しているかを示すための記号のようなものであり、それでいて信念のようなものでもある。

これは年齢によって感覚が変わっていくものなのか気になったため、年齢別に割合を出してみた。
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やはり団扇を持つと回答した人は「20歳未満」が割合として一番多く、年齢が上がっていくにつれて、徐々に持たなくなっていくようだ。

またこれはグループによってファンの感覚も異なるのか、気になったため、ファン別の割合も出してみた。
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※割合が最も大きいグループを赤色、3番目に大きいグループまでをピンクで表示。

団扇を持つと回答した人が割合として最も多かったグループは「NEWS」、次点は「嵐」「A.B.C-Z」「Kis-My-Ft2」と続く。確かにこれらのコンサートでは、団扇を持っているファンが多い印象がある。そして逆に団扇を持たないと回答した人が割合として最も多かったグループは「KinKi Kids」だった。他を引き離して圧倒的な数であるが、これは「KinKi Kids」のファンに二人まとめて好きなファンが多いことと、また堂本光一さんの方針が影響している可能性が高い。コンサート中ファンは団扇を胸の高さより上にあげてはならないという制約があるが、それを知った光一さんが、腕を上げたり手拍子も出来ないようなものは持たない方がよい、と自らのソロコンサートで団扇持参を禁じたことがある。現在KinKi Kidsのコンサートでは団扇の持参自体は禁じられていないが、そんな経緯より、KinKi Kidsのファンは団扇を持たないファンが多いのかもしれない。

Q11.あなたはコンサートに行く時、どんな服装で行きますか?

一般の人からすると、コンサートに行く時は普段着でしょうと思われるかもしれないが、ジャニヲタの中では自分なりの「正装」でコンサートに行くと決めている人が多い。それは待ちに待った場所に行く、お祭りのような感覚が強いからではないかと思っている。実際に、どれぐらいの人がその「正装」の意識があるのか、聞いてみた。
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「いつもと同じ服」と回答した人は、全体の2割。「いつもと少し違う服」「コンサートのために新調した服」と回答した人が7割以上いることから、やはりこの「正装」の意識は強いことが伺える。日常の延長線上にコンサートがある、という感覚よりも、非日常の世界へ飛び込むという心構えで、そのようにしている人が多いのかもしれない。「いつもと少し違う服」の感覚は、旅行に新しい服を着て行きたくなる気持に近いのではないかと思う。全身すべて新調する訳ではないが、新しいスカートを履いて行こう、いつもはしないピアスをして行こう、気合いを入れてヘアアレンジしてみよう、普段より少しおめかしをして行きたくなる女子の気持ちである。

Q12.あなたはコンサートに行く時、タレントからのファンサービス(個人に向けたお手振りや指差しなど)を狙いに行きますか?

コンサート会場では、「ファンサ」と呼ばれる、タレントからのファンに向けた、お手振りや指差しなどがある。そのために「指差して」などの文字が書かれた団扇を持って行くファンもいる。人によっては、コンサート行く目的が、ファンサを貰うことになっている場合もある。ジャニヲタの何割が、その「ファンサ」に興味があるのか。
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「はい」と答えた方と「狙う時もある」と答えた方が7割いることから、コンサート会場であわよくば「ファンサを貰いたい」と思っているファンはそれなりにいることが分かった。いつもはテレビで見ている人たちを生で見られるコンサートはそれだけで幸せであるが、そんな憧れのアイドルに個人的な思い出を作ってもらえる「ファンサ」に憧れる人は多い。その一方で「いいえ」と回答している人も24%いる。「ファンサ」を狙いに行ってしまうと、「ファンサを貰ったか、貰っていないか」で気持を左右されるファンも多く、せっかくのコンサートで後味が悪くなってしまうこともある。そんな思いをしたくない人、またコンサートの演出自体を楽しみたい人などは、「ファンサ」を狙いに行くことなく、純粋にコンサート自体を楽しんでいる。

生でコンサートに行く醍醐味とも捉えられるこのファンサ、年齢と共にファンサが欲しいという気持ちは薄まってくるのか、年齢別に分けてみた。
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団扇の時同様に、年齢が上がるにつれて、「ファンサを狙いに行く」人の割合は減ってきていることが分かる。

またこちらもファンによって意識が異なるのか、ファン別の割合も出してみた。
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※割合が最も大きいグループを赤色、4番目に大きいグループまでをピンクで表示。

「ファンサを狙いに行く」ファンが最も多いのは「嵐」。次点が「NEWS」「Hey!Say!JUMP」「ジャニーズWEST」となる。団扇を持つ割合が多かったグループと、ファンサを狙いに行く割合が多いグループは、多少重なっているようだ。
そして、団扇を持たない人の割合が最も多かった「KinKi Kids」のファンは、ここでもファンサを狙いに行く意欲が最も低い。団扇を持っていない訳だから、ファンサを狙いにいかないのは、必然的な流れではあるが、それでも「楽しい」と回答している人の割合が最も多いのは不思議で、独特のファン文化が生まれていると言ってもよいようだ。


<7/4 16:30追記> ※遅くなりまして大変申し訳ございません。Q13のみアップし忘れておりましたので追記します。

Q13.あなたにとってジャニーズの魅力は?(任意回答/自由記述)

ジャニヲタにとって「ジャニーズの魅力」とは何か、こちらも自由記述式で回答して頂いた。その中から多く使用されていた単語を抽出した。
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※「KH Coder」というソフトを使用して解析。出現数が多い語ほど大きい丸になる。また、同時に使われる頻度が高い言葉は線で結ばれていて、その頻度が高いほど、太い線で結ばれている。

「夢を見させてくれるところ」「夢を与えてくれるところ」という回答が多かったことから最も多く出てきた単語は「夢」となった。次点が「キラキラ」で、アイドルの煌き・輝きに魅せられている人が多かった。またジャニーズ事務所の大きさ、タレントの努力、ファンとの距離感の取り方なども、多く挙げられていた。

<回答ピックアップ>

  • ファンにしかわからない」、強烈で独特の世界観を内包しながら、「世の中に広く親しまれる」という超メジャーな顔もちゃんと持っているところ。地上波のTVに出まくるのも冠番組も、当然のようにアリーナクラス以上の規模でツアーができるのも、接触商法に手を染めずに活動できるのもメジャーだからこそ。それでいてファンだけが知るコアな顔も持ってるところが最高に贅沢だと思う。
  • いい意味で閉鎖的なところ。Twitterや気軽に見られるブログなどをやっていないから、手軽さがない分…アイドル感があると思うところ。グループでの活動が多いから、その中でお気に入りのコンビを探す楽しみがあるところ。またグループを越えての仲良しコンビのエピソードなども楽しめるところ。昔の歌を引き継いで歌っているので、あの歌をあの人が歌うなんて…と言う楽しみ方も出来るところ。とんでもない衣装やとんでもない演出にびっくりすることもあるけれど、そこがまた魅力だとも思う。お洒落過ぎないジャーズらしさが。個人的には和っぽい衣装や演出が好きなので、それを見られるのがジャニーズらしさかな。
  • エンターテイメントのプロとして「魅せる」事に徹底している姿勢。時代に沿って顔が良いだけでなくトーク、知性、それぞれの個性を見出す向上心。交友関係から更にジャニーズ事務所の人間を知って行き結局まるっと好きになってしまう所。
  • かっこよさと可愛さをあわせ持ち、歌やダンス、演技におけるまですべてのパフォーマンスが高いところ。そしてそれが生まれ持ったものだけではなく、タレントの努力によるものが大きいところ。新しいものを生み出し続け飽きさせないところ。グループの仲の良さやジャニーズという会社全体のファミリー感。
  • ジャニーズが他のアイドルと圧倒的に違うのは、「ジャニーズ」というブランド力だと思います。どんなにトンチキなことを事務所にされても、本人たちの「ファンに夢を与えたい」というキラキラした使命感のようなものは決して褪せることがありません。また30代、40代のアイドルという昔では考えられなかったような存在が、ビジネスとしてきちんと成り立っていることも素晴らしいと思います。
  • タレント自身の多様性がありつつも、ジャニーズというキラキラとした固有同一の輝きフィルターを持っていて、ジャニヲタ同士も、タレントは違えど、そのフィルターを通しているということで共通意識が生まれるところ
  • フィクション性のバランス。アイドル特有の偶像感と、適度な現実み。ジャニーおじいちゃんが魅せる夢の国と、タレント本人から垣間見える現実みとのギャップを線でつなぎ合わせる作業(妄想)が楽しい。
  • 一般的な女子ドルとは違い、基本的にはデビューしたらそのまま何十年も応援出来ること。また、事務所での上下関係がしっかりしているところ。ジャニーズとヲタとの間に一定の距離感があること。(タレントがSNS等をやっておらず、ブログ等も全て事務所によって管理されているところ)
  • 何歳になってもアイドルであること。大先輩方が築いてきた歴史があり、それを後輩たちがキラキラした目でかっこいい!あんなアイドルになりたいと憧れて上を目指す姿。歌やダンスだけでなく、演技、声優、バラエティといろんなことを努力してやっているのに、できて当然のように余裕の表情でやるかっこよさ。
  • 可愛い男前の集団たちの中で、これから出てくるであろう原石、またはまだ人気の出ていないタレントを見つけ、応援したくなる母性本能くすぐられるところですかね…。最初タレントを好きになるときはかっこいい!っていう恋めいた入り口だったのに、いつのまにかタレントのギャップに萌えはじめ、愛でたり、親目線で見守りはじめたり…。そして好きなタレントを愛でているうちに、タレントが可愛がっているバックにまで目をこらしはじめてしまうまでになってしまうという。魅力が色々ありすぎて語り尽くせません。
  • 歌って踊ってる時の表情が一番の魅力であり最も輝いて見えると思う。凄くないですか?歌が特別上手いわけでもない、ダンスもピカイチ上手いわけでもないのにあんなに輝いて見えるんですよ?そんな輝きを放ったらかしにするなんて私にはできません。ファンの前に立って歌って踊る。今までの成果を披露する。その時の本人の楽しそうな笑顔、やりきった時の表情が忘れられません。どんなに辛いことがあってもその一瞬の笑顔が見たくて今もジャニヲタを続けています。
  • 芸能界で幅を利かせる事務所に所属し、世間から色眼鏡を通して見られながらもひとりひとりが煌めきを掴もうと努力しているところ。きっと普通の男の子として生活していれば人生イージーモードだったはずなのに、あえてこの仕事を選んでいるところ。単純にすごいと思うし同世代としてとても嫉妬する。
  • 女子の理想を詰め込んだ美少年、美青年集団のわちゃわちゃを見守れるところ。芸人やバンドと違ってグループを仲良し同士ではなく事務所の意向で勝手に決めた人達で結成する故に生まれるグループ内での不和、そしてそれが解消されてく様、どうにか上手くやっていこうと一致団結する様が美しいところ。
  • 人生を掛けてエンターテイメントを提供してくれているところ。きっと想像以上に様々なことに制限や制約があり色んなことを犠牲にしていると思います。もちろんそれ以上の得るものはたく さんあると思いますが。そんな素振りは全く見せずキラキラやかっこいい姿を常に見せてくれている。そこにとても熱いものを感じ、見逃したくないと強く思っています。
  • 前までアニオタだったのですが、アニメと違い終わりが無い所。アニメは完結すれば終わりです。次のシリーズがあるとしても時間がかかるし、アニメが放送されてない間のイベントなどは、お金がないといけません。つまり学生にはとても厳しいです。しかしじゃニーズは無料で沢山見れて、毎週一回は顔を見せてくれるのが、元アニオタからすると素晴らしいなと思います。
  • 卒業という制度がなく、所属タレントのほとんどが歳を重ねてもアイドルでいてくれるところ。公式に与えられる情報量(メディア露出)が多いところ。美しい男たちが縦社会のなかで切磋琢磨しているところ。横のつながりも強いところ。デビュー当時は全然目立ってなかったような子も、だんだん魅力的になっていって個人仕事を掴むようになるところ。事務所の力が強大なところ。シンメという文化が続いているところ。コンビ萌えを積極的に肯定してくれるところ。


以上、「ジャニヲタの定義」に関するアンケートの集計結果でした。

「ジャニヲタの定義」というテーマで募った今回のアンケートでしたが、ジャニヲタをやっていて「楽しい」と答えた人が86%だったことは、意外なような安心したような不思議な気持ちになりました。好きなことを自分の意思で選んでいる訳だから必然的に「楽しい」という気持ちが芽生えるものだと思いがちですが、本当に大好きだからこそ、本気で楽しみたいと思っているからこそ、「辛い」という気持ちも生まれてしまうものなのかもしれません。相手が物ではなく人だからこそ、思い通りの物語を歩めなかったり、ファンという立場ではどうしようもない状況に立たされることもあります。人生にプラスアルファの楽しみを生み出したはずが、それによって悩みが生じてしまう。「辛い」の記述回答からは、そんな心の叫びが聞こえ、「楽しい」の記述回答からは、誰よりもジャニヲタが一番人生を楽しんでいると思えるエネルギーが感じられました。

また、個人的にとても楽しめたのは、ファンごとの性質。今回一番興味深かったのは「KinKi Kids」のファン。堂本剛さんが自分たちのファンは物静かでおとなしく落ち着いているということで、ファンのことを「図書委員」と表現したことがあるそうですが、今回のアンケートからはまさにそのKinKiファンの図書委員っぷりが数字として見えて来たようで、とても面白かったです。団扇は持たない、ファンサは狙わない、でもめちゃくちゃに楽しんでいる。「嵐」や「NEWS」のファンが校庭で男子と一緒にドッジボールをして遊んでいるとしたら、「KinKi Kids」のファンはまさに図書室の窓からこっそりと校庭にいる好きな男子を見つめている。そんなジャニヲタのスクールドラマを考えてしまいました。

今回、アンケート回答にご協力いただきました9,665人の皆さま、本当にありがとうございました!また次回アンケートも、まもなく回答募集予定ですので、そちらも何卒よろしくお願いいたします。
次回のテーマは「ジャニヲタの恋愛」です!お楽しみに!