岡田准一の寵愛を受ける若手俳優たち2013

「かわいい~♡ふふふ♡かわいいね~♡」テレビから低い男性の声が聞こえてくる。アイドルに萌えているヲタクの声ではない。女子高生に興奮しているオッサンの声でもない。これは若手俳優を愛でている、V6岡田准一の声だ。

2013年春、私は岡田准一さんの活動を追い始めた。ジャニーズでありながら俳優業で数々の功績をおさめ今や日本のエンターテイメントに欠かせない存在となっている。生まれ持った端正な顔立ちに加え、趣味の読書から得た考察力の深さ、カリ・ジークンドー等武術や格闘技のインストラクターの資格を有する程の物事に対するストイックさ等、総合的に高いスペックを誇っている。誰も入り込む隙がないくらいの完全体を、神はこの世に送り込んだのだ、遠目で見ている頃はそんな風に岡田准一さんを捉えていた。

しかしどうも様子がおかしい。絶え間なく舞い込んでくる岡田さんの主演作品が公開になる度に、そこで共演した後輩俳優たちを「かわいい♡かわいい♡」と愛でているのである。最初はたまたまその後輩俳優が特別可愛がりたくなる魅力を兼ね備えた子だったのだろうと思っていたが、それが作品が変わる度に別の子を見つけては「かわいい♡かわいい♡」と発しているので、最早ちょっとした性癖である。

今回は今年私が見てきた岡田准一寵愛現場をここにまとめておきたいと思う。もうお気づきの方もいると思うが、誰かに読ませたいというよりかは、私がいつでも読み返せるようにしておきたい自己満記事である。俺のブログだ、好きにやらせてくれ。

エントリーNo.1 福士蒼汰さん ~相思相愛~

「あまちゃん」の種市先輩として今年人気急上昇の福士さん。岡田さんとは「あまちゃん」よりも前に「図書館戦争」で共演。役どころとしては図書隊の厳しい上司と優秀な部下の関係。共演シーンも多かったことから仲を深めるには十分な時間があった模様。

榮倉:目標としている俳優さんはいますか
福士:岡田准一さんって方がいまして
岡田:何なんだろうな~絶対ウソなんだよな~(嬉しそうに)何で?何で?
福士:アクションもストイックに本気でやられてるじゃないですか、そのストイックさがいいなと思ったり、自分もアクションで動くの好きだから、そういう役者になれたらなっていう風に思います
岡田:俺ずっと高倉健さん目指してるのかと思ってた、現場で絶対座らないから「僕、新人なんで座りません」って言って、ずっと現場で立ってるんですよ。俺らも「座りなよ」って言うのに、「いや大丈夫です」って、ずっと立って現場にいるからすごい偉いなぁって思いながら
福士:僕、夢があって、岡田さんと対決したいなって
岡田:何の?
福士:アクションです!
岡田:あぁ~、じゃあ俺敵役で。19歳でしょ?25、26歳とかになったらバンバンやってて「おぉ、岡田」みたいな感じになるよ(笑)
(図書館戦争プレミアムBOX 特典DVD②「岡田准一&榮倉奈々MCによるキャスト&監督対談 より)

一見福士さんの方が岡田さんに憧れの気持ちを寄せているように見えるが、この企画の福士さん登場シーンでは「かわいい~♡かわいい~♡」とMCという立場を忘れて福士さんを愛で、ゲストとして参加した「VS嵐」でも福士さんの自己紹介後に「かわいい♡」と自分の顔を隠してまで照れ、最終的に「図書館戦争」の舞台挨拶でも福士さんの可愛さを観客にお裾分けするように福士さんの可愛いエピソードを話していた。

岡田さんからの尋常ではない愛を受けた福士さんは、その後も雑誌で尊敬する俳優に岡田さんの名前を挙げていたり、岡田さんの気持ちはしっかり福士さんの心の中で生きているようで、相思相愛の関係が成り立っている模様。

エントリーNo.2 生田斗真さん ~何でもしてあげる~

同じジャニーズ事務所の後輩であり、歌手活動をせず俳優業をメインに活動している生田さん。岡田さんとの共演経験はないものの、映画「脳男」のアクションシーンに備え、生田さんから「アクションを教えて下さい」と申し出て、半年間岡田さんが稽古を付けていたという経緯がある。
その期間に一度もご飯に行ったことがなかったという話から、以下のエピソードがある。

生田:あのね、ビックリすると思うけど、その間、一度も(ゴハン)行ってないです!
岡田:えー、だってそっちから誘ってくれないとさぁ…
二宮:それは斗真のせいじゃないね、岡田氏のせいだ
岡田:何でだよ!!(笑)
二宮:誰が聞いたって、みんなそう言うよ?
岡田:だって「オラーッ!」ってアクションのマジ稽古した後にさ、「メシ行こーっ!」ってならないよ。そりゃ(笑)。一応、ギリギリの手前まで追い込む訳だから。もう今日は疲れてるだろうな、って思うし!
二宮:でも斗真は行きたかったでしょ?
生田:そりゃねぇ。でもなんか誘いづらいっていうかさぁ、俺が着替えてるうちにもう帰っちゃうからさ。
二宮:ええっ?!
岡田:「じゃ頑張ってね」つって。
3人:………(シーン)。
岡田:俺、そういう人!
二宮・生田:(笑)。
二宮:ダッメだなぁ~~、それは絶対!!
生田:ね?誘えないでしょ?(笑)
岡田:俺はね、ほんとに斗真ちゃんがかわいくてしょうがないから!彼のためなら何でもしてあげたいんだって!
二宮:言ってることとやってることが違うじゃない!(笑)
(Johnny's Film Festa 2013パンフレット [対談]フィルムへ映る人 より)

誰もがツッコミたくなったことを二宮さんが的確に代弁して下さっている。同じジャニーズ事務所であり昔から馴染みが深いことから生田さんのことを、「斗真ちゃん」という愛称で呼んでいることからして、まずゾクッとする。そしてそこに付け加えられた「何でもしてあげたい」という斗真ちゃんの奴隷か何かになろうとしている発言。これまでに見てきた数々のジャニーズ事務所の先輩後輩関係と比較しても、普通の先輩が傾ける愛としては重すぎる。

いつか斗真ちゃんと、共演出来たら、いいね…。

エントリーNo.3 染谷将太さん ~ドS発揮~

映画「天地明察」で共演した後に、映画「永遠の0」で再度共演を果たした岡田さんと染谷さん。主演俳優は自分であるにも関わらず、「この映画はお前にかかっている」と自分より10歳以上も若い染谷さんにプレッシャーをかけて楽しんでいた模様。

岡田:染谷くんとは『天地明察』に続いて2度目の共演ですが、「この映画はお前にかかってるんだぞ!」って言い続けてました。彼にとってはプレッシャーをかけてくる嫌な先輩だったでしょうね(笑)。撮影当時の染谷くんは19歳から20歳になるぐらいで、もう可愛くてよくイジってました。僕が何かを言うと、いい笑顔で「はい!」って返してくれるんですよ。
(Cinema★Cinema SP. 2013 winter より)

撮影中の岡田について染谷は「本当に毎日、『君の芝居にかかっているんだよ』って言われて……」とプレッシャーをかけられていたことを困り顔で告白。すると岡田は「かわいくてしょうがないんですよ。今日も半端なくかわいいんです。染谷君が、いやぁって気弱に言う顔が」と満面の笑み。
続けて染谷が「だんだん笑えなくなってきて、けっこう(精神的にダメージを)くらっていました」とお腹を押さえながら気弱な表情を見せると、岡田は再び「かわいいな」とポロリ。さらに「追い込むといい感じの顔で僕のことを見てくれるんです。ちょっと変態っぽかったかな、ごめんなさい」と現場におけるドSぶりを謝罪して笑いを誘った。
(岡田准一、染谷将太にドSぶり発揮で謝罪?|シネマトゥデイ より)

過去2名の後輩との様子を参考にすると特に自分が交わることなくそのままの素材を「かわいい♡かわいい♡」と愛でていたように見えるが、ここに来て染谷さんに対しては眠っていたサディスティックな性質を発揮して、精神的に追い詰めて困った顔を楽しむというプレイを始めてしまったので、次のステップへ進んでしまった感じがある。

「ちょっと変態っぽかったかな」とようやく自意識も芽生えたようである。

エントリーNo.4 上田竜也さん ~一緒に撮影したのはたった1日~

上田さんも染谷さんと同じく映画「永遠の0」で岡田さんと共演。ジャニーズ事務所の後輩であるが、普段はそこまで関わることがないため、恐らくこの共演が関係を築く最初の一歩となる。

やっぱり後輩が出るので、先輩として、皆さんによろしくお願いしますと最初に挨拶する訳です。つい心配になって、ちゃんとやってるかとか、態度は問題ないかとか、いちいち口を出しちゃう(笑)。先輩って難しいなとつくづく思い知らされました。
(月間ザテレビジョン 2014年1月号 より)

これだけ聞くと同じ事務所の人間として、後輩の育成にも努める熱心な先輩のように聞こえるが。

上田はジャニーズ事務所の先輩である岡田との共演について、「1日しか一緒ではなかったのですが、そのときは、岡田さんではなく、宮部(岡田の役名)という存在だったので、それだけで満足です」と喜び。さらに、上田は「頼りになる、居るだけで安心する先輩」と真剣な眼差しで敬意を払っていたが、岡田は「かわいいですよね」と後輩をイジり発言。この日、上田のヘアスタイルがツンツンと立っていたため、岡田はニヤニヤしながら、「風吹いてるの?」と質問。この様子に、上田はタジタジだった。
(KAT-TUN上田竜也、V6岡田准一のイジリにタジタジ - モデルプレス より)

またしても「かわいいですね」発言。もう後輩に対する感情を表現する言葉はそれしかないのかってくらい常套句の様に使われる「かわいい」という言葉。しかも撮影が1日しかかぶっていなかったというのに、そのたった1日で顔を綻ばせる程の愛情が湧いてしまうのだからすごい。最早後輩を愛でる天才。

ちなみに岡田さんと上田さんの対談記事を掲載した雑誌は、本日以降にもまだ発売予定のものが数誌あるため、そちらでもどんな関係性を築いているのか注目したいところ。

エントリーNo.5 松坂桃李さん ~会ってもないのに~

映画の話から今度は打って変わって、2014年から始まる岡田さん主演の大河ドラマ「軍師 官兵衛」にて、官兵衛の息子役を務める松坂さん。現在は撮影も進行しお互いの顔合わせも済んでいるかと思うが、今年の夏にキャスト発表の場でこんな話をしている。

注目された嫡男、黒田長政役は人気急上昇の松坂桃李(24)。ただ、肺炎のため欠席し、“イケメン親子”披露は持ち越しに。会見に同席した岡田は、初共演の松坂について「お会いしたことがないけど、自分の息子役を演じてくれると聞いてから、かわいいなと大好きになりました」と笑顔で明かし、「早く元気になってほしい」と気遣いをみせた。
(http://www.sanspo.com/geino/news/20130808/joh13080805040000-n1.html より)

待て、会ってもないのに「かわいい」ってどういうことだよ!と誰もがズッコケそうになったと思うが、たった1日しか一緒に撮影していない後輩にも愛らしさを生み出す天才は、もう会わなくても息子役をやってくれるってだけで愛情が生まれるのである。天才を通り越して鬼才。大河関係のインタビュー誌はまだあまり多く出ていないので、松坂さんとの関係は今後また1年を通して見守っていきたいところである。

岡田准一の“かわいい三大後輩”

ここまで岡田准一さんが愛でてきた5人の若手俳優を挙げてきたが、どうやらその中でも自分自身で特に愛情が湧く後輩を「かわいい三大後輩」と決めているらしい。

染谷くんは役者として尊敬しているし、生田斗真や福士蒼汰と並んで無償で何でもしてあげたくなる、“かわいい三大後輩”なんです。
(月間ザテレビジョン 2014年1月号 より)

どうやら今回は上田さんと松坂さんは選抜漏れしたようである。しかし岡田准一さんを取り巻く環境も日々変化していくと思うので、今後もこの枠におさまる若手俳優がどう変わっていくのか注目していきたい。
ちなみに、映画「永遠の0」では染谷さんや上田さん以外にも、濱田岳さんや、若手俳優の中でもエース的存在である三浦春馬さん等とも共演をしている。全員が全員「かわいい♡」となる訳でもないようで、岡田さんの中にどんな選抜基準があるのか、その辺も気になるところである。

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何故岡田さんがこのように後輩を極度に可愛がるようになったのか、それには自身がグループの最年少ポジションであるということがひとつの要因として挙げられると思う。V6というグループに帰れば、自分の下に後輩はなく、長年自分より年齢もキャリアも上のメンバーに囲まれて、ここまで活動を続けている。それが一歩外に出て仕事をすれば、自分の年齢が上がって来たこともあり、若い俳優と接する機会が増え、それが普段の環境と違い新鮮に感じられるのではないかと推測している。

その他にも、自分が主演を務める作品をどうにか盛り上げたいという思いから、共演者とコミュニケーションをとったり、若い人たちに日本のエンターテイメントを面白くして欲しいという、俳優界全体を見据えた思いも込められているのかもしれない。

何にせよ、「かわいい♡かわいい♡」と後輩俳優を愛でている岡田准一さんの姿こそが、私の目には最もかわいく映っているので、今後も幸せそうな顔をして後輩を愛し続けて欲しい。