3月のライオン 7巻
これはまぁ今回、前巻ですごく腹立たしかった“いじめ”に決着が着いたのが、一番心に残りましたね。
もちろん将棋話ではあるのですが、周囲の人たちの生き様が染みます。
動き出しは遅かったと言えるかも知れないけど、国分先生、格好いい。
いじめを見て見ぬフリをしてきた周囲に、その現実を突き付ける冷静さ。
ただ盲目的に自分の娘が悪くないと言い、相手を批判したり攻撃したりしかしないようなバカ親に、きっぱりと正論を返す強さ。
「そうやって、『全部世の中の空気のせい』みたいに まとめんのやめてね。」と、真正面からいじめしてた奴に向かい話を聞いていく姿。
「『育』の字が無けりゃ、とっくに放り出してるぜ。」の台詞。
いじめに対し、毅然とした態度で、本気で取り組んでくれました。
「許さなくてもいいですか?」
ひなちゃんの胸を突く台詞が、そして当事者の自覚の無さが、現代の問題を生々しく描いてます。
まぁ、甘味屋てんこ盛りエピソードとか、島田さんの扱いが可哀想なところとか、将棋部がとんでもないことになったこととか、息を抜けるエピソードも多いので、一気に読めました。
さて、桐山くんと宗谷くんの記念対局はどうなっていくのかな?