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ボーナス時期に注意!高金利「仕組み預金」の落とし穴

渡辺精一・経済プレミア編集部
 
 

 ボーナスシーズンは金融機関のキャンペーンが花盛りになる。特にネット銀行や地方銀行が力を入れる「仕組み預金」は定期預金より高い金利が目を引く。だが、「預金」といっても、仕組み預金は実質的に損をすることがあり、注意点も多い。利用する場合は正しい理解が不可欠だ。

運用成果の変動がある「リスク性商品」

 仕組み預金は、預金に金融派生商品(デリバティブ)を組み込み、通常の定期預金より金利を高くした金融商品だ。原則として中途解約できないが、満期まで持てば元本を保証する。この点で通常の預金と変わらないようにみえるが、実は、運用成果が変動する「リスク性商品」にあたる。

 仕組み預金には、大きく二つの種類がある。

 一つは、銀行が満期期間を決めることができる「満期特約型」だ。

 あるネット銀行の商品を例にしよう。年金利0.8%(税引き前、以下同)で定期預金の同0.02%を上回る。満期は最短1年から最長10年の間で、銀行は毎年、満期日をもう1年延長するかどうかを判断する仕組みだ。

 預け入れ期間が長いほど金利が高くなる「ステップアップ」タイプもある。こちらは、1年目は同0.3%で、その後は1年ごとに0.1ポイント上乗せし、8年目は同1%になる。さらに9年目は同2%、10年目は同4%と急上昇する。

 もう一つは、為替動向によって満期時に受け取る通貨が変わる「元本通貨変動型」だ。

 これもネット銀行が扱う商品を例にしよう。円で預け入れ、受け取り通貨が「円またはドル」になるタイプで、年金利10%、満期1カ月だ。

 満期日直前(2営業日前)の為替レートが、預け入れ時点より円安なら元本・利息とも円で受け取るが、逆に円高…

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経済プレミア編集部

1963年生まれ。一橋大学社会学部卒、86年毎日新聞社入社。大阪社会部・経済部、エコノミスト編集次長、川崎支局長などを経て、2014年から生活報道部で生活経済専門記者。18年4月から現職。ファイナンシャルプランナー資格(CFP認定者、1級FP技能士)も保有。