4/5 規制改革会議こそリストラせよ
昨日、「自治日報」を読んで、規制改革会議がやっていることのレベルが低すぎて吹きました。
保育園の入所申請に自治体が提出を求めている、就労証明書の書式が自治体によってまちまちで民業の圧迫だから厚生労働省が規制せよ、という方針を出したことをめぐって、地方六団体が地方分権に逆行していると反発していることを伝える記事でした。
冗談だとおもって内閣府のホームページに当たったら、真剣にそうやって記者会見をしていました。
その中の法規制というのは時々に見直すのは当たり前にしても、いつまでも規制が強すぎる社会だ、という前提に終わらない規制緩和の革命をやり続けているうちに目的と手段が入れ替わってしまっているような感じです。
天下の大企業のトップや、一流大学の先生たちが集まって、保育所の就労証明書の書式が自治体によって違うからけいしからん、なんて議論すべき場所なんでしょうか。行政改革の一環として規制改革の運動があるのだとすれば、日給何十万もするような大企業のトップに就労証明書の書式をめぐって議論させている方が、もったいない話です。
規制緩和委員会から始まって、21年。後半15年は公共サービスに対する鬱憤晴らしみたいな世界で迷走していて、もうそろそろ規制改革会議を解散させて、リストラした方が民業の圧迫にならないのではないか、と思っています。
●民進党に再編され再出発した野党陣営も、規制改革会議のような枠組みの規制改革の片棒を担ぐことが改革派だ、なんて言うのやめてみたらいかがかと思います。
●動きにくい閉塞感って、もはや規制の問題ではなくて、規制をはぎ取った後に残っているベタっとした社会風土や、我々が先入観で正しいと思い込んでいるものが根強いということなのではないかと思っています。
●だめな社会で権力を握り続けるのは、敵がまだ潰れていないと言い続けることです。規制改革ってどうもそういう感じがしています。規制強化VS規制緩和という構図じゃなくなっている分野に、いまだに規制があるはずだ、だからこの分野はだめなんだ、と言い続けると、どんなにだめなことやり続けても存続できる。やることなくなったらさっさとやめて次のやるべきことをやる、これが本当の改革のはずです。
●天下の大企業のトップや一流の先生たちが集まって、保育所の証明書書式を議論しているところに、日本でイノベーションが起きない最大の原因だと思います。
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