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賢い人・真面目な人ほど陥りがちな、マインドマップについての3つの誤解  はてなブックマーク - 賢い人・真面目な人ほど陥りがちな、マインドマップについての3つの誤解

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もっと自由な発想ができることを、多くの人に知ってほしい。

そう思い、ThinkBuzan公認マインドマップ・インストラクターとして活動しています。


先日私の記事「なぜ「マインドマップ」という思考法を多くの人に活用してほしいのか 」に対し、こんな反応がありました。

なぜ「マインドマップ」という思考法を多くの人が活用しないのか - セカイノカタチ::Techlog

「マインドマップには致命的な構造上の欠陥があります」とし、以下のように書かれています。
  • マインドマップは、大分類から小分類へと整理して書かなければいけない
  • マインドマップはカテゴリー分けしてかかなければいけない
  • 絵のように描かなければいけない

マインドマップは完璧だ!とは言いませんが、この件についてはすべて誤解です。

以下に詳しく解説しておきます。





1. マインドマップは大分類から小分類へと整理してかく必要はない

おそらく以下のようなものが、「正しいマインドマップ」だと思われているのだと思います。

「食べ物」という分類の中に「果物」があり、その中に色分けがあり、最後に具体的な果物があるという順、つまり大分類から小分類へ整理された状態です。




これはこれで良い効果が得られるマインドマップです。

しかし、これが全てではありません。

大分類から小分類へ整理してかかなければいけないというのは、誤解です。


記事に以下のように書かれていることを、そのままマインドマップにしてもOKです。

脳が思考するという行為を自分なりに分析すると、「連想ゲーム」ということになると思います。(中略)
思考の連想ゲームです。実験してみましょう。

りんご→赤い→おさるのお尻→サル山→上野動物園→パンダ→
コアラ→コアラのマーチ→チョコ→ポッキー→おやつ→3時→御八つ→
江戸時代→一日二食→空腹→立腹→怒り→ランボー→スタローン→ロッキー→

これは、僕が実際に「りんご」から初めて、適当に連想で思いついたことを並べただけです。

同じ連想をマインドマップにしてみました。

便宜上、途中で折り返していますが、用紙が続く限り同じ方向へ伸ばして構いません。


しかしこれをマインドマップで見ると、ムズムズしてきます。

マインドマップだと、それぞれのキーワードから他にも連想がどんどん浮かんでくるのです。



これが、マインドマップで連想するおもしろさです。

まさに、マインドマップは連想ゲームなのです。


頭の中で考えるだけでは、こうはいきません。

また箇条書きや文章などでも、こういう発想はしないでしょう。

マインドマップは、一本道の連想ゲームではないのです。


2. カテゴライズは必須ではない

以下のようにも書かれています。

脳はブレイクダウンなんてしません。どちらかと言うと、ボトムアップで取り留めもなく湧いてきた言葉を書き留めているうちに「これとこればグループになるな」という感じで、カテゴライズされていくイメージです。

このため、頭のなかのイメージをマインドマップ化するためには、グラフ構造のデータを整理し、カテゴライズしてツリーの形に整頓して上げる必要があるのです。

要するに、「まず連想をして書き出してから、それらを分類・整理したいが、それがマインドマップでは実現できない」ということのようです。

カテゴライズ(分類)しなければいけない、つまり「食べ物」の下には食べ物しかかいてはいけない、と思ってしまう方もいるようですが、それは誤解です。

発想するときは先のように思いつくままにかき、あとでカテゴライズしてもOKです。


先の連想をしたマインドマップを、カテゴリーに整理(カテゴライズ)してみましょう。

大きく「Apple」「映画」「食べ物」「動物」「人間」に分けてみました。



このように、一度かいた枝(ブランチ)を移動するなどの編集ができるのが、パソコンソフトのメリットですね。

私は、マインドマップ発明者トニー・ブザンが唯一公認している、iMindmapを使用しています。

iMindMap Trial


手がきなら、連想するときにかいたマインドマップを見ながら、カテゴリー分けを意識してもう一枚かく。

ただそれだけです。

文章などでも、下書きと清書があるのと同じですね。必要があれば(←これ重要)、かき直せばよいだけです。


3. イメージは目的に応じて描けば良い

マインドマップは「絵のように描く」ことが推奨されています。これもハードルが高いです。右脳を刺激してアイディアを出しやすくする効果があるそうですが、折角出てきたアイディアも、シコシコ塗っているうちに忘れそうです。(^_^;

美しく描く、あるいはイラストを入れる、ということを指して言っているのだと思います。

しかし、アイデアがどんどん湧いてくるときや急いでいるときに、無理に「絵のように描く」必要はありません。

私も、会議中や人の話を聞きながらかくときは、黒一色で、イラストもほとんどナシです。


しかし、なるべくイメージを描いたほうが、良い効果が得られます

たとえば私は、真ん中には急いでいても必ず何かイメージを描きます。あとからパッと見て何のメモか分かるので便利ですし、描いているうちに集中力が高まります。


また、アイデアが途切れたときに、ちょっとイメージを描いてみたりするとリラックスでき、また新しいアイデアが浮かぶこともあるのです。

さらには、イメージを描いておくと記憶の強化にもつながります。


必要であれば、後からイメージを描いてもOKです。

先のマインドマップに、イメージを加えてみました。楽しくなって脳がリラックスすると、さらにアイデアが湧いてきます。




まとめ

PISA(学習到達度調査)で首位のフィンランドでは、マインドマップからヒントを得た「カルタ」と呼ばれるノート手法が小学校の国語の授業で使われています。

日本の一部の小学校や塾、大学でもマインドマップを活用しているところが増えています。

最近ではあのアル・ゴア氏の本『アル・ゴア 未来を語る 世界を動かす6つの要因』も、マインドマップで目次や要点がまとめられています。


私も小中学生にマインドマップを教えたことがありますが、子供のほうが発想が自由ですね。

「こうかかなければいけない」「こうしたらダメなのでは」なんて考えず、どんどんかいていきます。


クリスマスチャリティで小学校で教えたときも、とてもおもしろかったですよ。

子供でも、ちょっとマインドマップのかきかたを教えただけで、とても楽しそうにアイデア出しをするんです。

【報告】2012/12/16親子マインドマップ講座@豊田市立挙母小学校(クリスマスチャリティ)  - 名古屋マインドマップ普及会vol.10


とはいえ、マインドマップに慣れてくると、カテゴリー分けも自然とできるようになってきます。

「りんご」とかく前に「あ、『果物』とかいてからその下にかこう」なんてことを自然と考えるようになるのです。

すると、「りんご」以外の果物からも発想できる、アイデア豊富な人になれるのです。


イラストも、慣れてくるとだんだんマシになってくるものです。



ぜひ、マインドマップという考え方を活用してみてください。


マインドマップについて簡単に知りたければ、薄いこの本。

より詳しく知りたければ厚いこの本がオススメです。






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